ATP&WTA miami

2005年4月5日 スポーツ
男子の方はフェデラーが2セットダウンからナダルに対して
逆転勝利。女子は何とクリシュテルスがニ大会連続優勝という
ことで幕を閉じました。

世界ナンバーワンというのはあきらめが悪く、ベストでない状況
や調子の時でもできうる限りのパフォーマンスを発揮して、チャンス
を待ったり、流れを変える努力をするというのを教えてくれたのが
この大会でのフェデラーですね。(その正反対がスーパーバイク
世界選手権の第二戦のオーストラリアでのトーズランド。執着心が
強いが悪いことが美しいことであり、世界の頂点に立つ人が有する
ファイターが持っているものですが、どうもトーズランドには
それを感じなくて同じチームで同じ道具を使って戦っているラコニ
に強く感じます。)

フェデラーは2−6、6−7と2セットダウン。サードセットも
1−4というところまで追いこまれながら、そこから激しいリカ
バリーを見せて、結果2−6,6−7、7−6,6−3,6−1
でこの試合を制しました。

そして、女子のほうですがかつてのナンバーワンが故障から
立ち直り、自信も取り戻したらメッツォフォルテからフォルテ、
そしてフォルティッシモにコート上の戯曲は転回し、お客さんと
多くのファンを魅了することになることを鮮やかに証明して
みせました。

敗色濃厚かと思われたところからの逆転劇を演じたフェデラー。

怪我から長いリハビリを経て、苦しみからはい上がってきた
クリシュテルス。

あきらめが悪いことが美しいことであり、負けず嫌いであること
が素晴らしいことであることを証明してみせた二人の優勝だった
と思います。
ドライでも強く、雨のために2ヒート制になったレースでも
他のライダー、チーム、メーカーを寄せつけずにコーサーの
ダブルウィンとなったオーストラリアラウンド。今回、私は
残念ながら現地ではなく、名古屋にいたのですが、ネット
情報などから感じたことを書いてみたいと思います。

SBKにおいて二年前のドゥカティとホッジソン。
02年の前半のベイリスとドゥカティ、後半のエドワーズと
ホンダという連勝街道を驀進する姿というのがありましたが、
今回のダブルウィンで今季のコーサーとスズキの強さと速さ
が実証されて、かつてのアンビータブルなライダーの姿を
思い起こすのに十分な結果でした。

それに対してゼッケン1を付けているディフェンディング
チャンプのトーズランドはまったくダメダメでしたね。
世界チャンプとなるようなライダーはだめなときでもダメダメ
にならないようにできうる限りの最良の成績を収めてトップ
テンぐらいには入ることで最悪の中の最良の成績を獲ってポ
イントを稼いでくるのですが、まぁ、この週末の王者はひどい
ものでした。レース1が15位。レース2じゃリタイア。
チームメイトのラコニが前述のような悪い時でも何とかする
というところを見せたり(両レースとも7位)しているだけに
トーズランドのダメさが際立ってしまっています。

強くて速いスズキの二人が今回両レースともに1−2フィ
ニッシュだったのですが、これを追いかけるのが、ホンダの
若手ではないかという気がしますね。第一レースもヴァー
ミューレンが三位で僅差の四位が二十歳のドイツ人のノイ
キルフナー。第二レースではこのドイツ人がSBK二大会
四レース目にして何と初の表彰台を奪う大殊勲。四位が
ヴァーミューレンでした。

ヴァーミューレンの三位、四位は予想できる範囲内でしたが、
この二十歳のドイツ人の四位、三位というのはビッグサプライズ
でしたね。今回予選も好調でいいところを見せていましたが、
この初の表彰台は世界中のレースファンに驚きを与えたこと
でしょう。同時にホンダのリッターバイクがスズキの二人に
続いていたことと若いオーストラリア人とドイツ人が好成績
を挙げたというのが今季の今後に楽しみをもたらしてくれる
気がします。

この二人の走りのために雨のレースを粘り強くまとめて
五位に入ったフォンシ・二エトの五位とこのオーストラリア
がSBKで初出走となったアレッシオ・コラーディが何と
六位を奪ったのですが、まったくかすんでしまいました。
個人的にはコラーディというのは、彼がSSで初めて表彰台
を得たスペインのヴァレンシアで国際映像と公式記者会見の
インタビューの通訳をやっていたので思い入れが強く、
浪人していて心を痛めていたのでこの成績はうれしかった
のですが、SBK4レース目で堂々と三位を奪ったドイツ人に
話題を取られてしまいましたね。

色々な思いを抱いたオーストラリアが終わり、次はスペインの
ヴァレンシアです。次戦までの間に不調のライダー、チーム、
メーカーも対策を練って打倒スズキ、コーサー、加賀山に
立ち向かってくることでしょう。ファンタスティックな
シーズンとなるSBKを追いかけていきたいと思っています。
ゴバートが走るという話がありましたが、私はかなり確度の
高い話だと思ったので、ここでご紹介申し上げましたが、
残念ながらガセネタでした。

彼がいい体制で走ってくれることが、SBKを盛り上げること
になるので、不出走というのは残念な限りです。性格的なこと
もそうですが、本人は否定していますが、マリファナの常用とい
う話が彼には付きまとっていて、接触を控えるチームやメーカー
があり、チャンスを得ていません。

彼のマリファナ吸引に関することは本当か嘘かわかりませんし、
本人は否定しています。ただ、かなり怪しいと思っている
人が多いことも事実。生活態度を改めてチャンスをゲットして
欲しいと思いますね。
メディアによって仮名だったり、実名だったりするのですが、
テレビという影響力の大きいところで働いて稼いでいるという
ことで私はあびる優という名前を出してもいいと思っています。
そんな彼女はテレビ番組の中でかつて自分のした犯罪行為に
ついて話して番組を盛り上げましたが、実に不謹慎だということ
で謹慎処分を所属事務所から受けていました。

その彼女の復帰が当該の事務所で発表されましたが、私はこれに
違和感を感じました。

その理由の一つというのが本当か嘘かわかりませんが、謹慎処分
が発表になって間もない時期にお笑いタレントのロバートのメンバー
と共に酒を飲んで騒いでいたという話。そして他方では、担当マネ
ージャーが厳しい処分を受けたということもあります。

前者に関してはこれが本当だとすると反省の色や自分のしたこと
に対する認知力が不足していると思います。

担当マネージャーに関することで言うと、これはマネージャーが
責任を取ることではなく、かつての自分の犯罪行為をバラエティ
番組で面白く膨らませて話したあびる優本人が厳しい処分を受け
ればいいだけであって、担当マネージャーは関係ないと思います。

何だかこの騒動に関して物事の責任の取り方、筋の通し方という
部分で納得できないところを多く感じます。
誰もが認める才能を持ちながら、本人の性格と行動、
そしてバッドラックで寄り道ばかりしていたアンソニー・
ゴバートがレースに戻ってきます。今週末のSBKのオーストラリ
アラウンドでの出走が決まりました。マシンはホンダCBRで、
オーストラリアのチームからのエントリーです。

かつて地元でカワサキのマシンで豪快な走りでダブルウィンを
決めたり、パッケージ的に戦闘力不足だったビモータで天候
と地の利を活かしてファンタスティックな優勝を奪った彼の
才能は間違いなくトップクラスのものです。

少しゆるい感じの話し方をする彼ですが、GO SHOWがこの
週末始まるのでしょうか。毎年何かが起こるオーストラリア
のSBKですが、今年のレギュラーメンバーにゴバートが加わり
優勝争いをするとなるとトレメンダスなバトルになりそうな
気がします。

お楽しみはこれからだ。
バイクのレーシングシーンはSBKのカタールでキックオフ
しました。三月の終わりになり、各国の国内選手権も
スタートしようとしています。そんな国内選手権で私が
気になるのが我が第二の母国のイタリアです。今回はこれが
テーマです。

ここ数年、イタリア選手権は五戦のみだったのですが、今年
は六戦ということになりました。カレンダーは以下の通り。

四月十七日  ヴァッレルンガ
五月一日   モンツァ
五月二十二日 イモラ
七月三日   ミザノ
七月三十一日 ムジェッロ
九月二十五日 ミザノ

クラスは昨年同様、125GP,SS,STK,SBKというカテゴリーに
レースによってR6カップやアプリリアチャレンジなどが
ある内容になっています。

私が注目しているのは、やはりSSとSBKですね。

SSのメンバーがディフェンディングチャンプの
ミッリョラーティにジュウゴバス、クルチァーニ、ゴイ、
スカルビーニ、アントネッロ、サンナというメンバーに
無名だがこれからが楽しみな若手が戦いを挑むというシーズン
になりそうです。

SBKが昨年R1を駆ってタイトルを奪ったグラミー二に
ペデルチーニ、ボルチャーニ、ヴィッツィエッロ、ぺデルソー
リ、カルラッチ、そしてカタールの事前テストで時の人と
なったカルドソがエントリーと世界選手権を戦うメンバーも
実戦と開発を兼ねて参戦するということでこれは面白い
ことになりそうです。

このシーズンですが、どれだけ見ることができるかまだ
不透明で、今明らかにできるのは五月のモンツァに行くこと
のみですが、できるだけ現場に足を運び、サーキットからの
新鮮な情報をお届けしたいと思っています。ゴイやサンナ、
スカルビーニといった世界グランプリの125のエントリーシス 
テムによって活動の場を変えなければいけなかったライダー
のファンの皆さんの中にはなかなかイタリア選手権の情報と
いうのが入ってこなくて応援しているが情報がないという
人もいらっしゃると思います。そんな皆様に満足いただける
ような記事を書けるよう動いていこうと思っています。
旧世代と新世代、ナウリーダーとニューリーダー、守旧派と
改革派、善玉と悪玉。一見わかりやすい対立の仕方で明解に
ことの次第を読み取れるような気がしながらも、その中身は
実に複雑で善玉の人が悪役になったり、悪役が善玉のような
支持を得たりというところやキャラクターの濃い人達が続々出て
きたり、古い世代にも新世代に対する共感がある一方で若い世代
が熱狂的に支持しているようにも思えない。

そういったことの複雑さとそれを理解する読解力の必要性。
それをわかりやすく伝えようとするメディアのサポートなど、
今回のライブドア対フジテレビの今日に至るまでの流れはかつて
金曜日の夜の八時といういい時間でやっていたころの新日本プロ
レスを思わせるものがあります。

あの頃の猪木というのは衰えが見えつつあったとは言え、カリスマ
性を有したスーパーヒーローでした。しかし、そのヒーローが会社
の経営者としては失策を重ねていました。

そんな経営者であり、創業者の猪木に不満を持ち、なおかつ、
やりたいプロレスが出来ない、おいしいところを全て猪木及び
そのまわりのブレーンに持っていかれているところに不満を感じて
いたレスラーがたくさんいました。

そんな会社としての不満とレスラーとしての欲望が猪木に歯向かう
ことになりました。

そう猪木はリング上では善玉でしたが、実はそういった部分では
キラー性を有していました。

この時期に猪木に立ち向かっていったのが長州力であり、前田日明
だったのですが、彼らとしても周りについているブレーンには
かなり怪しい人がいたことは否めません。

リング上のヒーローでありながら、政治的な動きを使い、自らの
座を脅かすものをつぶしにかかった猪木。反体制でありながら
結局は自分が一番でないと気が済まなかった長州力や前田日明。
この二人は結局自分達の団体を作りましたが、結局内部をまとめ
きれずに彼ら自身が理想と考えた団体が空中分解してしまいました。

そんな会社的な不満やレスラーとしての出世欲などを当時の
新日本プロレスはリング上に反映させて、お互いの憎悪や欲望
をリングの上に昇華させ試合にしていました。その部分において
猪木は優れたプロデューサーだったと思います。

そういった私生活や組織内でのいざこざをリングという磁場で
発火させて盛りあがった試合を毎週放送して、そこに古舘伊知郎
というプロレス少年で言葉が達者で研究熱心な男が初心者も
マニアも見るゴールデンタイムでレスラーの戦いを時に正道に、
時にアナーキーに実況という戦いを挑んだことによってあの時間
と番組が一つの大河ドラマのように展開していた気がします。

善玉のように見える人の悪魔性。悪玉のように見える人の
よい人である姿など、非常に複雑でありますが、このバトルが
どういった展開になるのか、毒にも薬にもなりそうなキャラクター
の人達が織り成す経済経営大河ドラマがどんな展開になるのか
不謹慎であるが面白がっているかつての新日本プロレスのファンは
多いと思います。同時に堀江社長が決してハリウッド映画における
西部劇のヒーローでないこともプロレスファンはよく理解している
という気がします。
昨年のシーズン前に報道陣にどんな野球をやるのか質問された
落合監督はあくまでも勝ちにこだわって、勝つけれど見ていて
つまらない野球になると思うというような発言をしていました。
しかしながらこれは私にとっては、全くの嘘っぱちでした。
今回はこのことについて書いてみたいと思います。

落合監督は前述の発言の他にも防御というのは最大の攻撃であり、
うちがやる野球は守備を重点にした野球で、守りを固めることが
最大の攻撃になると話していました。これは私にとって間違いない
真実でしたね。

この落合発言を紙面で目にして、始まった04年のセントラル
リーグのペナントレースですが、色々な意味で面白かったですし、
私がナゴヤ球場からナゴヤドームにホーム球場を移してやって
欲しかった野球を落合ドラゴンズが具現化してくれた一年だった
気がします。

かつて、オリックスブルーウェーブという球団が神戸グリーン
スタジアムという名称の球場を本拠地にして戦っていた時の
ゲームに私は衝撃を受けました。

その当時、まだナゴヤでは中川区で箱庭で野球をやっていた時期
でした。

神戸では、レフトやライトポール際に95メートルほど打球を
飛ばしても単なる外野フライになってしまう。
そんなハードウェアの違いがソフトウェアにも影響していました。

ブルーウェーブの外野陣はイチロー、田口、本西。本拠地の広い
エリアでも走り、守り、投げることで自軍の投手陣を強力にバック
アップしていました。

外野を破られたという当たりが公式記録上は単なるライトライナー
やセンターフライになってしまう。

ランナーが二塁にいてシングルヒットが出ても、三人の強肩が
得点を許さずアウトにしたり、サードコーチャーがストップを
掛けてしまうことになる。

そんな外野守備を見てから、ナゴヤ球場に行って、これが同じ
プロの外野守備なのかと驚き、落胆しました。

そして、その翌年ナゴヤにも広くて人工芝でドーム球場である
ナゴヤドームが出来ましたが、ドーム元年のドラゴンズの外野守備
には失望しましたね。

あれから、年月を経て福留の外野転向。アレックスの加入。
そして厳しいレフトのレギュラー争いという要因が重なり、
そこに落合監督が招かれてメンバー的には前年とさほど変わらない
のですが、最高の外野守備ができあがりました。

何せアレックスがお役御免となり、守備固めに出てくるのが英智
だったりするんだからどれだけ外野守備のレベルが高いのか。

福留がアテネ五輪でいなくなり、復帰後死球を受けて穴が空いた
にも関わらず、ドラゴンズには英智、井上、大西といった外野手
がいて穴を埋めて見せた。

昨年のドラゴンズの野球には相手に一つの得点を許さない、
進塁を防ぐ素晴らしい外野守備という美しいプレーが存在しました。

また、攻撃の面で見ると、イチローほどではないのですが、足の
速いプレイヤーがそろっているので、併殺打が少ない。
ぼてぼての内野ゴロがヒットになる。外野の深いところに飛んだ
当たりが昔のナゴヤ球場でのゲームではシングルヒットになった
のでしょうが、これがツーベースになるケースが多々ありました。
ランナーが一塁に出ると盗塁が見られる楽しみが増えましたね。

そんなこんなで私にとっては昨年やっていたドラゴンズの野球は
エキサイティングで目の離させない野球でした。
決してつまらないけれど勝つ野球でなく、1点差で負けてしまった
試合でも最後まで緊張感を抱いて見ることができるゲームを
見ることができたシーズンでした。

いよいよ野球のシーズンの開幕が近くなり、日本一を目指すという
落合監督がどんな戦いを見せるのか楽しみです。ドラゴンズに
優勝して欲しいと思っているのですが、同じにヤクルトスワローズ
が二位になるなんて予想をできなかった野球ファン、評論家も
多いわけでどんな想定外のことが起きるのか楽しみな私です。
ティア?大会での準決勝は第一シードのダベンポートと
第三シードのシャラポワとの対決になりました。

好勝負が期待されたこのカードですが、結果はあっけなく
おわりました。ある意味まじりっけのないくそリアリズムの
世界。ある意味色々なことを想像させるファンタジーの世界。

この試合から感じたことを書いてみたいと思います。

この試合はテレビ局やプロモーター、大会関係者が盛り上がり
を見せて、いいビジネス展開ができればいいと考えていた
と思われる試合です。

しかし、時に世の中の人を欺くようなことが真剣勝負の世界は
見せ付けることがあります。最近の例で言うと、デビスカップ
のスロバキア対スペインというのは、もつれにもつれて最終日
になれば観客動員もテレビ視聴率も上がるという読みがあった
のに、スロバキアが二日目で世界王者のスペインを葬って
王座から引きづり降ろしたことがありました。(詳しくは
私のブログを)

同じようなことがインディアンウェールズで起きましたね。

ダベンポートが6−0,6−0というとんでもないスコアで
ウィンブルドンチャンプにして、先日は東京で敗れた相手に
スィートリベンジを果たしました。

武田薫さんのコラムを読んでいたら、ダベンポートは
ベーグルをやるような選手ではなく、相手に1ゲームは
取らせるような『いい人』のようです。

また、シャラポワに関しては、闘争心の塊で、あきらめが悪く、
執念深い性格とプレイヤーであるのは世界中のテニスファンが
思っていることでしょう。ということで一年中戦っていて
負けるケースがあるにしても、ただでは転ばないわけで、
ベーグルを食らうことはないプレイヤーだと思います。

ところが結果は何とダブルベーグルでダベンポートが圧勝
しました。

ダベンポートサイドからこの結果を見つめて、考えられるのは
シャラポワが素晴らしいプレイヤーで世界の頂上を狙う位置に
いることは間違いないわけで、少しでも油断をしたら1ゲーム
差し上げたら、そこからリズムをつかんで、上昇気流に乗って
しまうと困るので、徹頭徹尾悪魔の心を持って試合をして
いたら思っている以上に自分のゲームプラン通り進み、ノー
問題でゲームエンドまで到達したというもの。

もう一つはひょっとしたら、シャラポワのことが相当嫌い
であるというものですね。

女性ばかりの集団というのは、色々な毒とかエネルギー、
パワーが渦舞いているもので、全日本女子プロレスの社長の
松永氏が言うにはやる側は嫌がるが仲の悪い選手を
大きな舞台でお客さんがたくさんいる場所で戦う場所を
与えるとお互いの憎しみや恨みが発火点に達してすさまじい
エネルギーのぶつかり合いになり、負けたくない選手が
持っている力以上の力を出し、それにお客さんが盛り上がり、
その会場のムードにさらに気持ちが高まり、いい試合になる
ので仲の悪いもの同士でいがみ合っているものがぶつかり合うと
いい試合になり、選手もそこで何かをつかんで成長すると
口にしていました。

ダベンポートがシャラポワに1ゲームも与えずに完勝した
のは大嫌いな相手をつぶしたいと考えて、ものすごい
集中力や悪魔性、パワーなどが核爆発してプレイになって
現れたのではないかと想像する私です。
怪我で戦線を離れているうちにどんどん素晴らしいプレイヤー
が出てくるテニスの世界で長期故障で離脱したプレイヤーが
再び世界のトップを目指すためにハードなトレーニングを
こなし、活動を再開するプレイヤーがいます。

成功するのか、失敗に終わるかは成績が雄弁に証明してくれ
ますが、キム・クリシュテルスの復帰二大会目にしての優勝
というのは世界中のテニスファンが驚きなき、彼女のファンは
信じられない気持ちを抱きながら喜んだことでしょう。今回は
このことについて触れてみます。

この大会では一回戦から割りにドローに恵まれた展開になっ
たのですが、大会期間中に彼女は泥棒に入られて金銭的にも
ショックを受け、時間的な制約も受け準備不足でコンチータ・
マルチネスとSFでぶつかりましたが、これをフルセットで破り
決勝に進みました。

もう一つのSFというのはダベンポート対シャラポワだったので
すが、これが何とダベンポートが完璧だったのか、シャラポワ
がひどかったのかわかりませんが、ダベンポートがウィンブ
ルドンチャンプを6−0,6−0で片付けて決勝にあがって
来ました。(このことについては時間を置いて書いてみたい
と思います。)

そして、決勝ですが、ダベンポートが好調ぶりを持続して
第一セット4−0とリードして、またもやベーグルかと
思わせたのですが、そこからクリシュテルスが反撃して、
6ゲーム連取して6−4で先制します。

第二セットに入ってからは1−1になってから落ち着きと
集中力を取り戻したダベンポートが第三ゲームを破り
ペースを保って6−4で奪い返します。

ファイナルはクリシュテルスがこの日ダベンポートが不調
だったフォアのエラーに付け込んで先にブレークし、4−1
とリードし、さらにもう一回ブレークに成功し、6−2
で決着をつけました。

この大会を迎える前のクリシュテルスのランキングというのは
133位だったのですが、このティア?大会の優勝者となり
ました。これはティア?大会優勝者の最下ランカーによる
優勝となりました。(それまではイヴァ・マヨ−リが58位
でのティア?大会制覇が最下ランカーによる優勝)

さらに、過去25年のWTAツアー記録における最下ランカー
によるナンバーワンプレイヤーに対する勝利という記録も
つきました。(それまでの記録では99年のウィンブルドン
の一回戦で当時129位だったエレナ・ドキッチが当時の
ナンバーワンのマルティナ・ヒンギスを破ったのが最下
ランカーによるナンバーワンプレイヤーに対する勝利だった。)

というような二つの記録を打ち立てて彼女は最新のランク
では38位まであがることになりました。

彼女の復活はいよいよ本物で、自信というプレイヤーに
必要な栄養素を十分に蓄えて、今シーズンの戦いの舞台に
主役の一人として殴り込みをかけることになりました。

一度落ちたプレイヤーが復活をするというのは肉体的にも
精神的にも大変なことだと思います。ましてや、彼氏との
別れがあったり、怪我との戦いがあり、さらにトーナメント
期間中には泥棒にあうという状況の中で決勝で好調のダベン
ポートと戦い勝ってしまうというのは、本人は信じられない
フィーリングを感じていると話していましたが、世界中の
テニスファンも望外の喜びを感じていることでしょう。

お楽しみはこれからだと世界の列強に宣戦布告した見事な
復活劇でした。

(この文章はwww.wtatour.com
www.datasport.it
www.eurosport.com
www.gazzetta.it などを参考にして書きました。)
入場者数、テレビ視聴率など、今までにない盛り上がりを
見せた東レパンパシフィックオープンですが、その主役は
シャラポワでした。彼女のパフォーマンスが色々な数字に
プラス効果を与えたのですが、この大会をテニスファンと
して眺めていて、今一度思い返したことがありました。
今回はそのことについて触れてみます。

昨年の大会ですが、多くのテニスファンや関係者はもう
記憶からなくなっているかも知れませんが、とんでもない
ことが起こりました。

この会場には固定の座席のほかに仮説のスタンドを組んで
コートサイドにシートを設けていますが、昨年のこの大会
中には、これが崩れてしまい、お客さんの一人が9メートル
の高さから床に転落しました。

幸いなことに命には別状はなかったのですが、肉体的にも
精神的にもダメージを受けたのは間違いないはずです。

この被害を受けた女性の近くの座席の方は何をどう感じた
のでしょうか。そして、当の被害者の方の気持ちはいかほど
ばかりか。

かつてTBSがF1の中継をしていて、富士スピードウェイで
日本グランプリが行われたときに、ジル・ヴィルヌーブ
が事故を起こし、それが観客を巻き込み、お客さんが亡くなった
ことがありました。

ただ、この時の状況は亡くなった方は立ち入り禁止のエリア
に入って観戦をしていたということだったようです。

しかしながら、昨年の東レパンパシフィックオープンに
おいては、そういったお客さんに非は認められなかったよう
です。

であるとするならば、同じ列で観戦していたお客さんや
前後の列にいらした方はどれだけ心臓に悪い思いをした
のでしょうか。

シャラポワフィーバーでお客さんも増え、テレビ視聴率も
上がったということで大会関係者やTBSは喜んでいたよう
ですが、何よりもお客さんのことを考えるオーガナイズ
をしてほしいものです。昨年のようなことが起きてしまった
らついているお客さんもすぐに離れることでしょう。
スポンサーにしても同様で9メーターのところから転落した
お客さんに対してお見舞いの言葉を掛けることがないような
会社の商品を使いたいと思う人がどれだけいるのか疑問です。
まぁ、もし昨年のあの時に命を失っていたら今年の盛況も
なかったことでしょう。このことを忘れてはいけないと
思います。
世の中には不公平だったり、合理的でなかったり、嫌な
思いをすることが存在します。だからこそ、楽しみを与えて
くれるパフォーマーには筋の通ったこと、公明なことを
求める私です。今回はそんなことを。

日テレ系列で金曜日の夜に藤原紀香、松任谷正隆、今田耕治
司会の歌番組がありました。時間があった時には結構見ていた
のですが、ある時解散する前のSPEEDが出ていました。

私は彼女達のファンではありませんが、あのグループのファンと
いうのはドームツアーが成立するほどたくさんいて、彼女達の
パフォーマンスに元気になったり、明るくなった人達というのは
多かったと思います。

そんなSPEEDのメンバーというのは歌うことや踊る事が大
好きで、それをたくさん披露したい、認めてもらいたい、見て
もらってエンジョイメントを分かち合いたいという気持ちを
有していたという印象を抱いていました。そして、ファンの
皆さんも彼女達が歌っている姿、踊っている姿が一番輝いて
いる瞬間だと思っていたはずです。

ところが、あの番組において、彼女達は口ぱくでした。

テレビを見ながら、恐らくSPEEDの熱心なファンで、
新曲は予約して手に入れるとか、コンサートはファンクラブに
入っていい席を取るというようなエネルギーを持ったファン
はすごくがっかりしたのではないでしょうか。多分、SPEED
のファンは歌うことが大好きな四人にパワーとか情熱を
感じて応援していたのでしょうが、口ぱくをしていた四人に
対しては失望感を感じたのではないでしょうか。

彼女達が口ぱくでいいやと思ったのか、マネージメントサイド
の方から今回は口ぱくでという話が出て、それを受け入れたのか
それ以外に関係する大人の間でこうしようという案が出てしまった
のか、私は知りませんが、多分、SPEEDのファンはかなり
失望したと思いますね。

同じことは、YeLLOW Generationにも言えて、彼女達は言葉を
大切にして、それを気持ちを込めて表現していきたいと公言して
いたのですが、いつだったかテレビで見たときの彼女達は
口ぱくでした。言葉を大事にするとことや表現に気持ちを込める
のであれば口ぱくはまずかったと思います。それをやるなら
PVを流していた方が良かったでしょう。

こういったことが恐らく後々、CDのセールスとかファン離れという
ことに響いていくと思いますね。熱心なファンであればあるほど
失望感というか欠落感を強く感じることでしょう。
バルセロナの方ではGPの125のチームのテストが始まり
ました。初日トップはチームエリットのトーマス・ルティ。
二番手がマッティア・パジーニ、三番手が今季からKTMの
ガボール・タルマッチとトップ3をホンダ、アプリリア、
KTMで分け合いました。ここまでが1分52秒台。以下、
シモンチェッリのアプリリア、ポッジャーリ、二エトの
デルビジレラ勢、ミカ・カリオ、メッリオ、ライ、ファウベル
のトップ10でした。

まぁ、興味深いオーダーとなっていますね。一番最近の
125のテストでもKTMの速さが目立っていましたが、
もしこのオーストリアメーカーが表彰台独占なんてレースが
あったら、世界一のバイクメーカーのホンダ、MotoGPを
やめて125,250に集中してタイトルを獲りに行っている
アプリリアの負けが込むようだとある種の地殻変動が
起きそうな気がする私です。

SBKの方では何とチームペデルチーニのドゥカティ999に
浪人中だったアレッシオ・コラーディが乗ることになりました。

先日、イタリアの国際的には知られていないヴァラーノ
サーキットでイタリア選手権のSBK参戦チームのチームベリー
との交渉を終えて、彼らの用意したカワサキのリッターバ
イクをテスト走行させていたコラガワですが、この数日に
急激なライダー市場の展開が起こり、チームペデルチーニ
にSBKで走ることになり、オーストラリアから
参戦ということになりました。

でもって、これが三台体制となるのかと思ったら、アレッシオ・
ヴェリーニは放り出されてしまうのか、怪我の回復をチーム
が待つのか、わかりませんが、ヴェリーニが当初走る
予定だった枠でコラーディが走ることになったようです。

私とコラーディの関係というのは、彼が世界にやって来た時
からのもので、最初から親しく話していましたし、また、
彼のおじでイタリア選手権のSBKを走っていたルイジ・ペッ
ツォーニと私も友人です。そんな関係性を持っているので
まぁ、彼のことを割りに簡単に知ることができるのですが
今回の一件はかなりのサプライズでしたね。ひょっとしたら
チームライトスピード代表で彼のことを高く評価していた
ダヴィデ・ブレガがヴァレンシアテストでクリスティァーノ・
ミッリョラーティを走らせたことがコラーディからカワサキ
の600を走らせるチャンスが無くなったことを意味していた
のでしょう。

コラーディのことについては私は評価していて様々な思い出
があるのですが、昨日のことのように覚えているのが、
彼がWSSで始めて表彰台を獲った二年前のスペインのヴァレ
ンシアでのテレビインタビューや公式記者会見の英語から
イタリア語の通訳を私が任せられたのですが、その時に
ようやくトップグループで競り合い、そこで粘りぬく
レースができ、結果につながったことでした。その時の
彼は非常に自信と満足感を有していました。

しかしながら、その後今ひとつの成績が続き、また
昨年チームと共にホンダ陣営に移ったものの、彼もチーム
メイトもぱっとしない成績でチームとの間に次第にすきま
風が吹いてきました。その後、オランダのアッセンでクラッ
シュして残りのシーズンを棒に振りました。

まぁ、才能のあるライダーですのでいろいろと話はきていた
みたいですが、期待は大きいのですが、ちょっと不安な気持
ちを抱いています。これがチームカラッキだったら、私的
にはウェルカムで、いいチャンスだと思うのですが、
チームペデルチーニで型落ちのマシンとなると、チャンスだ
けど、厳しいかなという思いを抱いています。

彼に関する詳しい情報や話などは入手次第お届けしたいと
思っています。
レコード会社に入社した方々が地道に仕事して
成果を得て、それなりの地位を得た人たちが自分のやり
たいことややってみたかったことを行動に移しているよ
うな感想を抱いたのが80年台のアイドルの復刻盤やベスト盤、
ボックスセットを目にしたときでした。

ここのところの洋楽の80年台リバイバルというのは
主にテレビコマーシャルでオーバー30をターゲットにした
商品の宣伝で流れているところから派生したと思うのですが
アイドル歌謡の復刻盤やベスト盤などは実際の店頭から
発生したレコード会社と販売店とのダブルスチームのような
コンビネーションから生まれた気がします。

今回はこのことについて触れてみます。

今から一年ほど前にTV Brosが牡丹と薔薇の特集を組んでいて
北原佐和子さんと共演者のインタビューが載っていました。

そこに書かれていた年齢というのが、40歳というものでした。

考えてみれば、もうそんな年齢になるんだなと思いましたね。

その現在女優として活動している彼女ですが、実はデビュー
は歌手でした。当時のアイドルがたくさん出る番組に彼女
もたくさん出ていましたが、これといったヒット曲もなく
歌手としての彼女はフェードアウトしてしまいました。

彼女の歌手時代のシングルとカップリングなどが
『北原佐和子コンプリートシングルズ&モア』という
CDになっています。この中のいくつかの曲は試聴もできる
のですが、、、、まぁ、すごいエコーですね。

誰が買うのか、まぁ、彼女のアイドル時代のファンや今の
ファンが買うのでしょうが、このCDを全部一気に聞くと
いうのはかなり精神力が必要とされる気がします。

同じく当たらなかったアイドルということで言うと、
新井薫子も思い浮かぶのですが、彼女のほうは所属レコード会社
のことや彼女自身が現在歌手としては活動をしていないというこ
ともあって(彼女のファンにとっては)残念ながらCD化されて
いません。

そんな下手だけどかわいくて妙に記憶に残っているアイドル
二人ですが、現在の北原佐和子は女優として舞台を中心に
活動しています。一方新井薫子はイラストレーターとして
仕事をしているようです。

歌手としては失敗に終わってしまった。あるいは成功するに
は歌唱力もなかったし、成功するために必要なものが欠けて
いたのですが、だからこそ、北原佐和子は女優としては
大成功したとか大女優とは言えないまでも、ある程度の
地位を収めることができたのではないか。同じことが
現在イラストをKAORUKO名義で書いている新井薫子にも
歌の下手さやセールス数が全盛期のシュテフィ・グラフの
バックハンドスライスのようにどんどん下に下に滑っていく
経験があったからこそ、イラストの世界でそれなりのものを
得たような気がします。

曙というかつての横綱が相撲で勝利や栄冠を得た後、転向
したK1でうまいこといっていないところを見ると、
成功体験や失敗経験がその後の人生に響くことをまともに
感じてしまいます。

まぁ、自分を捨てられることができる人は生命力が
あると私は思うのですが、あの時代の歌手活動のCD化を
許可した北原佐和子にはそれを感じます。新井薫子の
CDも聞いてみたい気がしますが、TDKレコードだったからなぁ。
シャーペンティエが好調です。ただ一人1分37秒台。
二番手が克昭で1分38.1。ただ今回はカタールの
レースのようにホンダがトップ4独占とは行かずに
三番手、四番手がヤマハドイツのパークス、カーテンと
なりました。

ホンダメガバイクの二人はファブリッツィオ、フォレの
順で5,6位。フォルケソンのホンダが続き、ナンネッリの
ドゥカティ749が八位。ベネマン、フォレスのスズキの
二台が続いたトップ10でした。

三年連続、このクラスはホンダCBRがタイトルを獲ってい
ますし、カタール事前テスト、開幕のカタールラウンド
と強さと速さが目立っています。昨年克昭はスズキの
マシンで一緒に走っていて信じられないくらい速いと
ストレートで抜かれるたびに思っていたようですが、その
信じられない速いマシンを眺める側ではなく、乗る側と
なった今、どういう感想を抱いているのでしょうか。

その他目立ったことと言えグランプリの250を長年
走らせていたシュティゲフェルトが自分の名前が付いた
チームでCBR600を走らせています。今回のテストは
11番手。カワサキ勢のトップはミッリョラーティでした。
12番手のタイム。パルマの新聞に載っていたミッリョ
ラーティの世界選手権参戦はあるのでしょうか。

グールベルグは後ろから数えたほうが早い順位でマシンに
何かあるのか、問題を抱えているのか気になるところです。
やはりスズキは強いし、速い。そんなことを感じさせるテスト
二日目でした。トップタイムはコーサー、初日遅れをとった
加賀山ですが二番手のタイムを叩き出し、チームコロナアル
スタースズキが1−2を決めています。

三番手がテンカーテホンダでヴァーミューレン、四番手が
ゼロックスドゥカティのラコニでここまでが1分35秒台、
五番手がムジェリッジのCBRで六番手から八番手までヤマハ
R1が続き芳賀、カルドソ、ピットの順です。九番手がカワサキ
勢最上位のウォーカーで10位にキリというトップテンでした。

世界チャンプのトーズランド?13位です。

まぁ、いいタイムを出すのに苦労して初日がぱっとしな
かったり、路面のグリップ感がなくて(あるいはないように
感じて)思ったようなタイムを出せないようなライダーが
結構いた今回のテストでしたが、そんな中コーサーは
しっかりいいタイムで走っているので、マシンもライダーも
レベル的に高いところで走ることができているのでしょう。

私の興味は強いコーサー、加賀山のスズキを誰が止めることが
できるのかという感じで、何だか強い横綱が敗れるところを
見たがっている相撲ファンのような気持ちになってきました。

レースにはレースウィーク、レースシーズン通した流れと
いうものがあるのですが、ここまではコーサー、加賀山の
流れで来ていますね。新しいうねりを呼び込めるのは
誰だろうか気になっていますが、今回のテストでヤマハ
イタリアのメレガッリはイタリアの報道機関のインタビューに
答えて、色々試したものが形になりタイムが向上して満足
していると話していました。芳賀に期待したい私です。

まぁ、個人的にR1の美しさに惚れてしまっていることも大きい
のですが、何かを起こしてしまうエネルギーとか技量とか
爆発力というものを彼に感じるからでいい方向性のものを
捕らえることができ、戦える道具が整備されたらフィリップ
島以降牙を剥くことができるでしょう。まぁ、これは
風邪から立ち直り、開発が進んだホンダのマシンを駆る
テンカーテの二人にも言えることですが。
SBKに続いてSSのテストについて触れてみます。

初日トップがシャーペンティエです。でもって、タイムが
二番手に1.2秒差。あのサーキットレイアウトからすると
信じられないタイムです。

二番手がファブリッツィオ、三番手に克昭、四番手がフォレと
トップ4が全てホンダCBRです。この2,3,4位が1min39.2
台で百分の一秒単位の差で順位を分け合いました。

そこから0.5秒ほど離れて五番手がドゥカティのナンネッリ。
パークス、カーテンのヤマハR6が続きます。

今回のテストですが、ライトスピードカワサキは三人走らせて
います。彼らの地元に近いパルマの新聞で三台体制を取る
のではないか。その三台目がイタリア選手権チャンプの
ミッリョラーティか現在浪人しているコラーディではないか
という話が出ていましたが、ミッリョラーティが走らせて
います。この日の順位は11番手で、僚友よりも1.8秒
以上も速いタイムで走って才能を見せています。ひょっと
したら彼がイタリア選手権をゼッケン1をつけて走るだけで
なく、世界選手権にも出てくるかもしれません。

コラーディが走らせるとどうなるのかという興味はあったの
ですが、先日パルマに行き、彼のおじでイタリア選手権の
SBKのチームペッコストでプライベートのスズキのマシンを
駆っていたルイジ・ペッツォーニと話す機会があり、コラーディの
今季の活動について尋ねたところライトスピードと
話し合いの場を持っていましたが、どうも
折り合いがつかず物別れに終わったそうです。
残念な気がします。

それにしてもホンダの速さが目につく今季です。日本の
ファンにとってはバッドラックが続いた近年のシーズン
が過ぎて、ようやく克昭君が勝てる道具を手に入れて
王者に近づいたと見て喜んでいる人は多いことでしょう。
私もその一人です。
スペインにはいなくて、名古屋の漫画喫茶からですが、
初日のヴァレンシアテストを終えてから感じたことを
書いてみようと思います。

やはり、コーサーは速かった。プレシーズンテスト、
カタール直前テスト、そして開幕戦を通して好調であった
彼ですが初日もトップタイムでした。

チャレンジャー一番手はラコニになりそうです。個人的な
ことを言わせてもらえれば、プライベート生活が長く、
ワークスに入っても、アプリリアのMotoGPで苦しんだり、
昨年のドゥカワークスでも我慢のシーズンを送っていた
彼を見ていると追いかける立場の彼のほうが多分、精神的
にはいいような気がしますね。

ホンダファイアブレードを駆るヴァーミューレンが三番手、
ムジェリッジが続き、五から七番手がヤマハR1が続き、
カルドソ、芳賀、ジャンベールの順になります。

ワールドチャンプのトーズランドは八番手。トップとのタイム
差が1.5秒あります。また、彼はセッション中、非常に
ミステリアスなクラッシュを演じています。トーズランド
はこのテストにおいて全てのライダーがグリップがなくて
苦しんでいたとコメント。しかしながら、非常に奇妙な
クラッシュにフラストレーションを感じると話していました。

何やら群雄が割拠するシーズンであることをこのテストは
証明している気がします。帰ってきたスズキが好調。ラコニ
がそれを追いかける。ホンダのリッターバイクでテンカーテ
の二人が虎視眈々。R1も速さを見せて、ワークスと言われる
芳賀とピットだけでなく、カルドソ、ジャンベールが元気で
タイトルホルダーのトーズランドがぱっとしない。フィリップ
アイランドのレースが今から楽しみになってきました。

テスト二日目の様子なども入ってきましたら書こうと思って
います。
サンボマスターのプロモビデオ(PV)に林家ペーさんが
出演しています。サンボマスターも好きでペーさんも好きな
私にとっては実にうれしいキャスティングなのですが、
このキャスティングを思いついたのは、恐らくサンボマスター
のメンバー及び関係者でしょう。あの作品のPVを見て感じた
ことを今日は書いてみたいと思います。

サンボマスターのメンバーというのは、今の時代状況の中で
一番気になる音を彼らの胸一杯の思いから出てきたフレーズを
絡ませて演じています。その彼らにとって優れた音楽や表現と
いうのは初期衝動やその時のひらめきに忠実にあることであり、
そこに技術的なことも必要だが本能であるとかエネルギーという
ものがプライオリティの一番であるということを多くの場所で
語っています。

そんな彼らが恐らく林家ペーという芸人がピンクの衣装をずっと
着る姿や所構わず撮影する様子。そして、これは私の解釈ですが
彼は芸人としては非常にガチンコ性が強い人でとりわけ演芸場と
いうお客さんの日銭によって芸人がお給金を得るという演者と
客の距離が近くスポンサーや番組製作者、番組枠、放送局の意向の
働かない場所において、非常にきわどいネタで笑いを取ることが
できる人でお笑い芸人としての実力は高い(故にビートたけし
やタモリが深夜番組という局やスポンサーの力がゴールデン
タイムなどと違ってそれほど強くなく演者が好きにやれる部分が
多い番組において割りに好んで一緒に番組を作りたがる)

そんな彼の力を知っていて、サンボマスターのメンバーは十分に
理解していて彼らがPVを作るとなった時に真っ先にペーさん
を使って映像をクリエイトしたいと思った気がしますね。

何かあのPVから元気の良さであるとか、他人がどう思おうが
やりたいことをやるとか自分の本能に忠実であるとか、趣味に
生きるということ、そして、サンボマスターが技術的にすごいとか
ペーさんの落語が素晴らしいということは聞くことは寡聞にして
ないのですが、彼らの教科書通りでない型破りな突破力の
あるパフォーマンスが人を元気にしたりパワーを与えてくれる。
そんなアナーキーなパワーというかエネルギーを感じます。

それにしてもペーさんはいつまでも若いなぁ。サンボマスター
の連中はあの若さや元気さをまともに感じて何をどうしたの
だろうか知ってみたい私です。
イタリアのメディアで最近報じられているのが、SBKの
サンマリノラウンドのミザノが今季限りでおしまいで、
来季同じサーキットでMotoGPのサンマリノラウンドが
行われるだろうというものです。今回はこのことについて
触れてみたいと思います。

イタリアのメディアというのは、何でも動きがあったら、
目をつけて、何らかの情報をモノにしようとする狩猟民族
的なメンタリティというか、方向性があり、それが一つ
間違えれば東京スポーツ的な見切り発車の連発に繋がったり
するのですが、今回は他の国のメディアが取り上げていないの
ですが、どうもありがちな話です。

まぁ、イタリアにおけるバイクレース人気の強さ、ヴァレン
ティーノ・ロッシのポピュラリティの高さというのはすごい
ものがあります。それでいて、99年ムジェッロとイモラで
行われたのを最後にイタリアでは一レースの開催ということ
になっています。

そんななか、ヴァレンティーノ・ロッシの地元に近い、
そしてドゥカティのある場所と同じ州でメランドリの出身地にも
近いミザノがリミニの観光業界やサンマリノ共和国あたりの
連中と手を組んで、開催するためのデポジット200万ドルを
用意して、スポンサーも見つけて、かつてのようにMotoGP
をやると考えています。

まぁ、大人の思惑というのは当然あるのですが、個人的には
いいアイデアだと思いますね。ただ、現在のMotoGPと
SBKの関係性の中で見てみると、今季GPをやることになった
アメリカのラグナセカではSBKは開催することはなくなりました。

同じようなこともヨーロッパのマイアミと言われるリミニ近郊
のサーキットについても起きる可能性は大きいです。ちょっと
それは私にとっては、昨年のキリの優勝で盛りあがったSBKの
ミザノを知っているだけにさみしいですね。できることなら
ミザノでもSBKをやって欲しいのですが、さてどうなるのか。
今季をもってしばらくの間SBKはなくなり、MotoGP
が来年からということになってしまう可能性を痛烈に感じて
しまいます。

となるとSBKはどうなるのか、考えられるのはイタリアは
モンツァとイモラの2レース。そして、www.racingworld.it
が報じている可能性としては中国であったり、日本であるという
ことですね。まぁ、前者は人口から考えてバイクメーカー、
スポンサーにとっても魅力的ですし、後者は日本のバイクメーカー
があるのにレースはないというのは実に奇妙な状況なのでこれを
是正したいと考えている人はいるはずでしょう。

私があるSBKのある関係者と話していた範囲では来年は14
レースをやりたいということでアメリカ、メキシコ、南アフリカ
という国を上げていました。

どういうことになるのか推移を見守りたいと思います。
それにしても日本にSBKのレースがないのはさみしいものが
あります。お客さんが来ていなかったということは確かに事実で
それがSUGOでの開催がなくなった一つの理由だと思いますが、
春休みは終わっていて、ゴールデンウィークの前という週末は
余程のファンでないと行けないわけで、お客さんにとって
足を運びにくい状況であったことは事実だと思います。
いい日程で日本のサーキットでレースが行われ多くのファンで
にぎわう日がやってきて欲しいと思っています。

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