小さな恋の物語

2005年6月24日 日常
スーパースポート世界選手権で活躍したライダーの息子と
その息子に恋をしてしまったスーパーバイク世界選手権を
戦っているライダーの娘の話を書いてみようと思います。

バイクのレースの世界で、とりわけヨーロッパで開催される
レースの時にはライダーが恋人や奥さん、子供を連れてキャ
ンパーでサーキットに来ることが多い。パドックではライダー
同士だけでなく、ライダーの家族も色々な付き合いがあります。

そんな環境の中でイタリア人というのはいいなぁと思ったこと
がありました。

あるSSで走っていたライダーの息子というのは私も知っている
可愛い男の子ですが、その子にあるSBKで走っているライダーの
娘が恋をしてしまいましたね。当時男の子の方は確か三歳ぐらい
で、女の子は五歳だったと思います。

子供を連れている親であるライダーが『あいさつしなさい。
キスをしなさい。』と言ったら、その女の子はほほにキスした
後に『altre baccio!!(違うキス!!)』なんて言っていて
周りにいたこの子の親や男の子の親、そして私なんかも笑って
しまいました。

そんな女の子は彼のことに夢中だけど、男の子はそれほど
特別な気持ちがない関係をかわいいなぁと思いながら見ていた
あるときのこと。この女の子が男の子の顔を押さえてほほに
キスして女の子は満足げな表情を浮かべて、男の子は照れく
さそうに微笑を浮かべていました。

小さい時からこういったことができたり、自分の気持ちを
率直に表現できるというのはいいものだなぁと思いましたね。

かわいい子供たちを見て、こういったことが子供の時代から
成り立つ国や場所というのはいい所だと思った私でした。
子供が元気でアレルギーに悩んだり、苦しんだり、やりたいこと
ができる土壌があるというのはいい国であり、町であり、
界隈であると思います。
インディアナポリスでのF1のUSグランプリというのは
ミシュランタイヤユーザーチームの走行を見合わせるという
判断により、ブリヂストンバックトライダー選手権となり
ました。

ミシュランというフランスの会社がこのインディアナポリス
で走るには、用意したタイヤでは彼らの想定の範囲内では
危険なことになり、範囲外では望外の喜びを感じる事に
なるということから、新しいタイヤの緊急輸入や高速コーナー
でのスロー走行を求めたものですが、これはFIAに拒否され
てしまいました。

ミシュランタイヤを使っているチームは結局フォーメーション
ラップ後にピットインして決勝レースを観客として眺める
という形となり、ブリヂストンを使っているチームがレースで
なくツーリングするということになりました。

私ですが、このミシュランサイドの新しいタイヤを輸入して
使うとか危険性の高いコーナーを制限して走るというリクエスト
を拒否したというFIAの決定を支持します。

何か不具合が生じたり、予想できたときに部品メーカーや
サプライヤーがより先進的なマテリアルを用意して、それを
急遽使える許可を出すというのはある種の利益供与につながり、
それを認めれば何らかの理由をつけて、同じようなことをする
メーカーがでてくるはずです。同じことはミシュランの求めた
高速コーナーの減速案に関しても言えると思います。

『何だ,YasumarzoはFIAの味方でミシュランやあのタイヤを
使っているチームの敵か』と思われるかも知れませんが、それは
違います。一番の原因は今年のタイヤに対する規則です。

今年のレースで周回中、フラットスポットができたにも
関わらずピットインとタイヤ交換できずに最終ラップに
タイヤがバーストしてレースを失ったドライバーは怪我を
することなく、失ったレースを悔しがるだけでしたが、もし
あのタイヤトラブルが集団でハイスピード走行をしている
時に起きたらどんな悲劇や悲惨な結末が待っていたので
しょうか。

このミシュランのトラブルの根幹というのは私は今季のタイヤ
に関する規則にあり、それを推し進めた側にあると思います。
ミシュランが『これはやばい』と思った時にルールの運用を
認識していた側にあったのではなく、今季のタイヤに関する
ルールを決めたときにそれでいいと思っていた側にあったの
だと思いますね。先週末のミシュランタイヤにはドライバーの
命を守る理解があり、FIAにはルールがインバランスになら
ないための決断がありました。何かが欠けていたのは昨年の
秋から今年の開幕までにこのタイヤルールの製作に携わった
時にその場に居た人のこの面白いけれど危険なスポーツに
関してルールを策定する上での方向性だと思います。
イタリアという国では小さな町では商店が昼の一時に閉まり、
学校も午前中で終わり、家族そろって昼の二時ごろから昼食
を取ります。そういったありようというのは私はイタリアの
好きな部分なのですが、そういった環境というのはスロー
フードという主張を受け入れるに十分なメンタリティを
有しているように思います。

先日、『ファーストフードが世界を食いつくす』(エリック・
シュローサー著。草思社)という本を読んでいました。ここに
はアメリカで、世界で効率を求め、均一な味をより多く作り
出し、それを供給していく企業の姿と大企業と小作人や
関連企業の主従関係が書かれていますが、それがさらに
広がりを持つことが人の幸せにつながるのだろうかとアメリカ
人の効率性や経済活動に対するあり方などを考えましたね。

全てのファーストフードを否定する気にはなれませんが、
採れたての野菜やできたての食事を楽しく家族で食べるという
ことが人や家族の幸せにつながるというのは真理だと思います。

ファーストフードやコンビニの弁当をたまに食べるのは
いいのかも知れませんが、あったら便利が無くて困ると
感じるのは健康な姿ではないと思います。

プラハのヴタフスカの近くの市場で買ってすぐに食べた
野菜、リミニの中央マーケットで購入して食べた魚、
ヴァレンシアの中央市場でゲットしてすぐに口にした
果物。ファーストフードで感じなかった喜びや感動を
市場で感じた私はやはり形がいびつだけど新鮮でおいしい
ものを食べるときに幸せを感じます。

おいしいものを食べることが人間を幸せにしますね。
チームライトスピードカワサキからクリスティアーノ・
ミッリョラーティがミザノアドレアーティコで行われる
SBKサンマリノラウンドでカワサキの600を駆って
参戦することが発表になりました。

これは実にうれしいニュースですね。イタリア選手権の
開幕戦、ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ
ヴァッレルンガの1コーナーで転んで、足、かかとなどを
怪我して二ヶ月かかってしまい、イタリア選手権のモンツァ、
イモラと欠場になってしまったミッリョラーティですが、
ようやく帰ってくることになりましたが、これがイタリア
選手権ではなくて、世界選手権に参戦というのはいいニュース
だと思います。

このレースに先立って、チームライトスピードはムジェッロで
テストを行います。イタリアのチームにとっては、ミザノ
アドレアーティコでのSBK世界選手権のレースの翌週に
同じサーキットでイタリア選手権が行われます。イタリアの
チームの関係者やスポンサーがたくさん訪れるこの二レースは
大事なものでしょう。(まぁ夏真っ盛りのムジェッロにどれだけ
レースは好きだけどバカンス中のイタリア人が来るか微妙
ですしね)

かつてこのブログで開幕直前のチームマネージャーの
ダヴィデ・ブレガに国際電話で直撃インタビューをしたこと
がありますが、ミッリョラーティ復活に際して話を聞いて
みようと考えています。もちろん、できればこのブログでも
皆様にその模様をお届けしたいと思っています。
シルバーストーンとミザノアドレアティコの間のインターバル
を使って、ドゥカティフィラ、PSG1カワサキ、ヤマハモーター
イタリア(以上SBK)、ホンダメガバイク、ヤマハジャーマニー、
ドゥカティセルメット(以上SS)がブルノで二日間に渡って
テストを行いました。

タイムは以下のとおり

SBK:
トーズランド(D) 2’03”00
ウォーカー (K) 2’03”3
ラコニ (D) 2’03”4
ピット (Y) 2’03”5
サンキーニ(K) 2’04”00
芳賀 (Y) 2’04”5.

SS
フォレ(H) 2’06”5
カーテン(Y) 2’06”6
パークス(Y) 2’06”9
ファブリッツィオ (H) 2’07”8
コラーディ(D) 2’08”6
ベルタ (D) 2’10”5.

ほとんどのライダーが決勝用のタイヤだったようです。
気になったのがとんでもないクラッシュをコラーディが
起こしてしまい。かなり緊張が走ったようですが、クリニカ
モービレのコルバーショ先生以下の懸命の仕事ぶりにより
大きな問題に発展せずにミザノを迎えることになりそうです。
まぁ、彼にとってもミザノは同じエミリアロマーニャ州で
行われるレースですからね。肉体も精神もいい状態で
臨んで欲しいものです。
私の第二の故郷であるリミニからほど近いミザノアドレアティコ
で行われるスーパーバイク世界選手権のサンマリノラウンド。
徐々に情報が集まってきています。前述のシモーネ・サンナの
スーパースポートクラスのワイルドカード参戦のほかに日本
にも一部でファンのいるイヴァン・ゴイの参加も濃厚のよう
です。また、ライトスピードカワサキですが、昨年カワサキ
の600を駆ってイタリア選手権を制したクリスティアーノ・
ミッリョラーティがどうやら出てくるようです。週明けに
でもマネージャーのダヴィデ・ブレガから発表があると
思います。

スーパーバイククラスでは来期からSBK世界選手権参加が
噂されているMVアグスタがミケ−レ・ガリーナのライディング
で出てきます。

カワサキベルトッキですが、ブセイの相棒は今のところ未定。

また、今季ここまで出走しなかったミルキフカがJMレーシング
で参戦します。マシンは当然ドゥカティです。

併催のU20のストック600ユーロ選手権ですが、昨年
グランプリの125を走っていたチェコの女性ライダー
のマルケータ・ヤナコーバが参戦するようです。

こういったところが現在私のネットワークとイタリア語や
フランス語の力を借りて収集した情報です。ただし、
当然のことながら、色々な動きが各メーカー、チームなど
出てきています。予定されていたことが電話一本で変わったり、
小さなチームのマネージャーは当然ですが、同じ速さを有し
ているライダーが二人いたらお金を持ち込める方を優先
します。ということで今日現在のかなり確実であろうと
思われる情報ですが、正式発表を待ちたいと思います。
かつて天才少女と呼ばれとんでもないフォアハンドを持ちながら
もバックが打てないという欠点も持ち、体が大きくなりかけた
時に故障したりということで低年齢化がどんどん進んでいる
女子のテニスの世界でジュニアからプロにあがってから今
ひとつぱっとしなかったルーシー・サファロヴァ(Lucie
safarova)ですが、ラゴステラ、ルアノパスカル、サフィーナ、
ドュルコとタフな相手をぶち破りウィンブルドンの前哨戦
のオランダで決勝進出です。

今年のエストリルで予選を勝ち上がり、二回戦ではマッチポ
イントをしのいで、ルアノパスカル、クライチェック、ディ
アズオリヴァ、ドュルコと破り、その後のプロステヨフの
75Kのトーナメントを制して、トップ100に入った彼女は
同期で先にいい成績を収めたプレイヤーに遅れを取りながらも
覚醒したのでしょう。チェコには芝生のコートはないのに
すばらしい勝ち上がりで決勝進出です。

私と彼女には小さな思い出があります。彼女がまだジュニアで
プレイしていたころ。靴ひもを結んでいた彼女にコートサイド
からドブリーデン。ヤクセ マーシュと声をかけた私に
ドブジェ。デキュイー。ア ティ。と返事してくれました。
私もドブジェ。と答えたのですが、彼女がチェコ語で返答
した先の日本人である私の姿を見てびっくりしていましたね。

チェコ語とドイツ語がわからない私と日本語イタリア語フラ
ンス語がわからないこのチェコ人プレイヤー。我々はぐだぐだと
英語で話していましたが、そんな会話の中、私が彼女の
地元のブルノには何度も行ったことがあり、レース
関係の世界にいるとか、ヤン・スヴェラークの映画が好き
だと話したら喜んで応対してくれました。

ジュニアからプロへ上がって壁にぶつかって、その壁を
ぶち破れずにキャリアをあきらめてしまうプレイヤーとい
うのはたくさんいますし、もがき苦しんでいるプレイヤー
もいます。しかし、やはり世界で70番台に入ってきた
彼女は間違いなく才能もあるでしょうが、あきらめが悪く、
自分が何かを持っていることを信じて稽古に励んでいた
のでしょう。少し、トップ100に入ってくるのが遅かった
ですが、まだ19歳の彼女です。ここを制することができれば
ロンドンの郊外でも来週面白いことをしでかすかもしれません。

決勝の相手はクカロワ。そう、私がプラハオープンで見ていて
ちょっとファンになってしまったプレイヤーです。
(詳しくはhttp://diarynote.jp/d/59911/20050514.html

あの二人の試合というのはどんなことになるのかサーフェースも
あって想像できませんが、楽しみです。

ルーシー。ホドニュステスティ!!
強かったシルクカットジャガーやシルバーアローのメルセデ
スの時代のルマンを見ていて、スプリントのF1ではホンダが
強かったのですが、一日中走る耐久で日本車がいつ勝てるの
だろうかと思って眺めていたあの時代。最後のロータリー
エンジンでの参戦でレナウンのカラーリングのマツダが
優勝した時にテレビを見ながら日本のメーカーというのは
すごいなぁ、ハーバートはとんでもないパイロットだと
思いながら見ていました。

マシンがいいだけでは勝つことができず、パイロットがよく
てもだめで、長い一日という時間でチームとしての総合力
の証明の場である二十四時間レースでルマンサルテサーキット
を誰よりも多く周回して、すべての執着心と悪魔性、闘争心
や体力、持続力、集中力を出し切って勝って人ごみでいっぱい
になったルマンのパルクフェルメに戻ってきたマシンを見て
いてテレビの前で泣いてしまったあのマツダの優勝でした。

人もマシンも疲れた夜中にルマンの悪魔が襲い掛かり壊れたり
事故を起こしたりするマシンを横目に今年は誰がどのマシンが
速く確実に二十四時間走れるのだろうか。スプリントより
耐久レースが好きなフランス人は今年も多く駆けつけること
でしょう。そして、多くのヨーロッパの国からテニスファンが
ウィンブルドンに行くように、ゴルフファンがオーガスタ
に行くように、多くの耐久レースファンがルマンに行くこと
でしょう。速く走りたいという欲望とともに確実に着実に走る
ことができるパイロットだけに勝利の美酒は振舞われます。
日曜の昼間に微笑むのは誰なのでしょうか。車のレースは
それほど好きでない私ですが楽しみです。
お金持ちが芸術家やスポーツ選手をサポートしたり、
スポンサーになってあげることはいいことだと思っている
私ですが、そのやり方というのはスマートであって欲しい
と思います。

何が何でもとか石にかじりついてでもという泥臭さという
のは生きていく上で大事なことで、必要なことだとは思います。
しかし、それがひどい拒否反応を引き起こすようなことという
のは問題だと思いますね。

IT関連の企業であるライブドアーが新しいプロレス団体の
ドラゴンドアーとパートナーシップを結んで、彼らを
サポートするのは大変結構なことだと思いますし、こういった
動きというのは評価しています。

しかし、あのロゴは私は我が愛しの中日ドラゴンズを真似て
いるようにしか思えません。中日ドラゴンズという会社の
社長の西川氏の怒りはもっともです。

こういったことをやって話題を取ろうという考えの想定内の
ことかもしれませんが、ライブドアー側にスマートさを
感じませんね。新しい一歩を踏み出そうという中で、
狙ったのか、あるいはロゴを考えていく中で偶発的に似て
しまったのかわかりませんが、斬新なデザインや発想に
よってプロレスファンやプロレスファン以外の人に興味を
持っていただけるようなありようを考えたほうがいいと
思った私です。
テレビ朝日系列の深夜番組の『草野キッド』を見ていました。

日本に戻ってきてから見たいなと思いながら、見ないまま時が流れて
いたのですが、これは面白いですね。

草野仁というNHKの元アナウンサーで現在、主に日本テレビ系列の
『ザ・ワイド』やTBS系列の『日立ふしぎ発見』などの司会者という
印象が強い彼ですが、実は大のプロレスファンであり、スポーツ
アナウンサーであった彼の昼間や夜の九時台の番組では出さない
核の部分を出して、それをいじって遊ぼうというのが、浅草キッドの
企てであり、実験ですね。

世間一般の知られている有名人の普段は出す必要のないガチンコ性や
出さなくても済んでいるポテンシャルを引き出してテレビという
電波を使って笑いを取りたいという浅草キッドの冒険家精神という
のは鈴木その子というその当時流行っていたガン黒の真逆に位置する
素材と主にテレビ東京という予算や系列ネットワークのカバー率、
放送局全体のおけるシェア率といった不自由性から生じた作り手や
演者の自由さといったものを指揮者のタクトに変えて、見事な
協和音と時にぎくしゃくさや予定調和を離れてしまう不協和音に
似ているインバランスだが実にスリリングなアンサンブルを作って
きました。

その彼らが草野仁というきれいに番組の進行する役目を担当番組
で続けてきている元アナウンサーに目をつけて、スタジオではなく
開放感のあるロケーションで、かちっとした台本ではなく、浅草
キッド側が用意したテーマと進行表で草野仁のコアな部分をあぶり
出していくというのは、ひとつ間違えれば食い合わせのめちゃくちゃ
悪い組み合わせになってしまいます。

しかしさすがに浅草キッドの仕事ぶりは見事です。
二人はこの番組が深夜であること、草野仁のリサーチをきっち
り番組開始前からやっていること、脇を固めるメンバーの的確な
人選やしっかりしたテーマなどで時に持ち上げ、ある時には下げて、
またいじったり、なでたり、叩いたりしててんぷらとすいかになる
ことなく、世間一般の草野さんにこんなことをやることを見てみた
いけれど、やらせてしまって大丈夫なのというラインのことを続け
ています。

どれだけ続くかわかりませんが、草野仁さんが電話帳を破ったり、
りんごをつぶしたりする姿やレースクィーンを前に目を細めている
姿をもっと見たいですね。
リミニという私がかつて住んでいた町から約12キロ先の
ミザノアドレアティコで行われるスーパーバイクのサンマリノ
ラウンドが近づいてきました。ワイルドカード参戦ライダー
の発表もあり、もうすぐだなという気持ちがするのですが、
今回はSBKクラスにかなり地元イタリア人ライダーが出走し、
SSは今日現在では二人のみです。

そのSSクラスにシモーネ・サンナが出走します。

業界的にいいマシンや体制があれば速く走れるライダーとして
言われていたのが、数年前はクリスチャン・リンドルム。
そして、ここ最近は彼ですね。まぁ、グランプリの125で
勝ったこともありますし、イタリア選手権でも一発の速さを
見せています。性格的には、、、、まぁ、私はOKですが、
日本人の女性にとってはハラスメントを感じさせるような
言動をするところがあるかも知れません。まぁ、美しいと
思ったことをそのまま口にすることが賞賛であると思う
イタリア人と『かわいい』と言われるのはうれしいけれど、
肉体のある部分を熱心にいいと言われるのは嫌だという
日本人の女性には文化やメンタリティの差は存在します。

そのサンナですが、CBR600でどれだけ走るのか、
才能はあるが、お金とスポンサーはなくて、グランプリには
125では年齢の制限が、250ではワークスマシンには
ライダーやチームに供給される数量的なことがあり、今年も
イタリア選手権のSSのレースのライダーとして参加しています。

どうも自分の人生を投影してレースを見てしまうことが多い
私ですが、お金はないがある種の才能を有している人が
輝いてほしいと思っています。

SBK back to USA?

2005年6月15日 スポーツ
ラグナセカでのスーパーバイクがなくなってしまい、
ある種の喪失感を感じている人がファン、関係者、メーカー、
業界人の中にあるのですが、ここに来てひとつの話が持ち
あがってきました。ラグナセカでなくて、ロードアトランタ
という話です。

そして、アメリカでやるとなると、当然コロナビールはメキシコ
でもやりたいと思うわけで北米大陸二連戦というのもありうる
ことでしょう。

個人的には日本でレースがないというのは失望感を感じている
のですが、どこかのサーキットでやるという話が出てこない
なか、北米のサーキットについて話が出てくるというのは
いいことだと思います。
ジャパンタバコインターナショナル社のロシア法人の付加価値税の裁判
などを眺めているとロシアという国に対して軍事力としての
核と同時に違った意味での核を持っていると思ったりします。

お金はないが核ミサイルはたくさんあるという国や障害者や外国人
が住みにくい町というのは私は遠慮するのですが、私と同じような
考え方を抱いている人でも、会社の業績と未来のためにあえて
冒険する人や組織もあるのだろうなというのがサンクトペテルブルグ
への工場設立なんだろうなと思いましたね。

清濁併せ呑む考えじゃないとあの国でビジネスをやっていくのは
難しい気がします。まぁ、プーチン大統領が一企業のために式典
に出席したことの意味というのを近い将来感じるのでしょうが。

チェコへの進出ということに関しては、割に北部チェコの地方
政府のバックアップがあったりしたのですが、このロシアという
マーケット的には魅力的だが、難しい国に入っていくというのは
何を意味するのか謎や疑問を感じます。

分野は違いますが、かつてルパート・マードックと彼の側近が
日本の東京で銀行を回って融資を頼みに行った時に、彼の持っている
新聞が昭和天皇の戦争責任について書いていて、日本の銀行は
そんなことをやっている新聞のオーナーに融資などできないと
断ったことがあったらしいのですが、アンドレイ・ソクーロフ監督
の『太陽』という作品が今年の二月に公開されました。
45年の第二次世界大戦の戦火が日本に飛び火したあたりからの
ことを描いていて主人公は昭和天皇とマッカーサー元帥。
でもって、この映画の予算は250万ドルでそのうちの半分近くを
ロシア連邦映画と文化庁が出していたようですが、そんな映画を
国の予算を使って作ってしまうロシアに出かけるトヨタ。
何か問題はなかったのでしょうか。
北京の後の夏のオリンピック及びパラリンピックはどこでやる
のだろうか。パリ、ロンドン、ニューヨーク、マドリッドといっ
た都市が立候補しているが、04年のホストシティのための選挙
の時はアテネ対ローマであったが、アテネのようなところで八月に
オリンピック、九月にパラリンピックをやるなんて信じられない
話であったし、ローマは、、、、。オリンピックはできるでしょう
がパラリンピックができるような町か!!!あれが。愛だとか
情熱とかとすぐに口にするが、サッカーとセックスにしか愛や
情熱を持たない連中だぞ。(それを私に言われて笑いながら
その通りだと認めるのがイタリア人ですが)バリアフリーどころ
かバリアだらけでやるパラリンピックに意味があるんだろうか。

そんな感情を持っている私は名前の挙がっているパリ、ロンドン、
ニューヨーク、マドリッドがオリンピックもそうだが、パラリンピック
を開催するのに相応しい町か知りたい。私が出かけたことのある町
でソウルは88年パラリンピックをやった町だが、開催後間もない
92年に行ったときはバリアだらけだった。バルセロナには97年
初めて行ったが、ここもひどいものだった。ロンドンもあの国鉄の
床の高さや地下鉄を車椅子を使用する人は絶望的な状況だった。

果たして最近のパリ、ロンドン、ニューヨーク、マドリッドは
どうなのか。ロンドンで野球やソフトボールをやる場所があるのか
バリアフリーなのかどうかなど知りたいですね。
現在世界格式のレースが行われているサーキットの中で
鈴鹿というのはサーキットレンスが長い部類に入ります。

その鈴鹿で行われた八耐の前哨戦の鈴鹿300キロ。
私は現場で見ることができずにレースレポートを読んでいた
のですが、気になったことがありました。それは鈴鹿という
サーキットの長さから派生することですが、昨日のレースでも
クラッシュなどでセーフティカーが導入されて、問題が
取り除かれるまで先頭車の前に先導する車が入り、
ゆっくりと走行しました。しかし、このサーキットでセーフティ
カーが走るときには二台の車が入ります。

そのことによってレースの行方がかなり変わってしまいますね。
昨日のレースでもセーフティカー1台目と2台目との間が
かなり開きがあって、貧乏くじを引いたライダー、チームが
ありました。

安全性を考える一方、公平さというものを考える必要が
あると思う私です。
美空ひばりさんが亡くなり、結構な年月が立ち、マスメディア
で彼女の功績について振り返り、様々な番組や文章が私の
目に触れています。

そこには美空ひばりという歌手に対する賞賛であったり、
ポジティブな評価であるのですが、どうも私には何か釈然と
しないものを感じます。

これはよく史上最高のテニスプレイヤーは誰かとか、
歴史上最速のライダーは誰だったのかという議論に似ている
気がしますね。

戦後の焼け野原になり、植民地を失い、経済的にぼろぼろに
なり、ゼロどころかマイナスからの再スタートを切った日本
という国において人々が希望や明るさを特別な才能を持った
スターに求めたのは事実でしょう。そして、レンタルビデオも
CS,BS放送もなく、FMも存在せず、プレステなど夢のような
話で数少ないメディアが新聞と雑誌、そして数少ないチャンネル
のテレビとラジオでそこには美空ひばりの曲が流れる機会が
多かった。そこで彼女は全面的なメディアのサポートによって
スターの座を得て、その場所に君臨することができたという
ことが言えると思います。

まぁ、冷戦構造の中でロシア人がプロテニスツアーに参戦
することがなかった時代で確かにマッケンローやコナーズ
がすばらしいプレイを続けてきたのは事実ですが、それは
リアルワールドツアー選手権ではなくて、チェコスロバキア
以東を省いた世界選手権でナンバーワンを決めていたように
思えます。

確かに美空ひばりは素晴らしい才能を有していて、スターで
あったのですが、時代的な背景があって、輝くことができた
と思いますね。逆に言うと彼女と同じような才能を持っている
人が仮にいたとしても、簡単にミリオンセールスをマークする
ことやCD売り上げ、カラオケランク、有線放送のリクエスト
でひとつの曲でナンバーワンをすべての統計でゲットすること
というのは難しいと思います。

思い出というのは美しいものだと思うのですが、だからと言って
過剰に評価して、現在のアーティストを過小評価するのは
どうかと思います。現在のショービジネスの世界でこれだけ
娯楽が多様化して、CDの売り上げが少なくなり、テレビの
音楽番組が少なくなっているなかでビッグヒットを飛ばす人
を評価する動きや過去のプレイヤーを祭り上げることなく
現在の大変タフな競争を勝ち上がってきて頂上に立つテニス
プレイヤーを認めるあり方というのを私は支持します。

ということで今年の上半期の日本の音楽のセールスも質も
高いレベルのものを見せてくれたケツメイシを評価し、
オーストラリアを制したサフィン、フランスで勝ったナダル、
四大大会以外で圧倒的に勝っているフェデラーを認めている
私です。
東京というとんでもない都会と名古屋という世界的には
200万を超える人口の都市と呼べる場所であるが田舎
と考えられる町との間には様々な格差が存在すると思う
のですが、私のようなバイクのレースとテニスを愛する
人にとっては今年はすごい情報格差を感じましたね。
今回はそんな話を。

まずは中京テレビの件に関して。

この局というのは日本テレビ系列の局であり、今年のMotoGP
開幕直前に日本テレビが地上波におけるレース中継の放送権
を購入し、それを発表したのですが、私はかなり不安視を
していました。

日本テレビがやる番組をそのまま中部地方をサービスエリア
とする系列局の中京テレビが放送するのだろうか。プロレス
というある層には根強いコンテンツを日本テレビは割りに
温かく扱ってきたのですが、中京テレビは日曜の昼間に
放送していましあが、大きなスポーツイベントがあるときは
どんなに業界人および、プロレスファンが高く評価していた
試合や興行でもすっ飛ばして多くのプロレスファンが
『あの放送局には何を言っても無駄だから東京やほかのエリアの
友人に録画してもらって送ってもらうほうが確実で、ちゃんと
見られる。』と話して実行に移していた人が中京テレビの
受信エリアにたくさんいました。

同じようなことがMotoGPのレースに関しても今年起きています。

そう中京テレビはMotoGPの中継番組を放送していません。
見たければ東京圏の日本テレビの放送を録画して郵送して
もらう方法か、あるいはCS放送に加入するという方法に
なります。

この国にはホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキというメーカー
があるにも関わらずです。

中部三県に住んでいる人にとっては鈴鹿サーキットや
各バイクメーカー、部品メーカーは身近な存在であり、ある
層にはバイクのレースはポピュラリティを得ているにも
関わらず、日本テレビがやることを中京テレビはやらないと
いうのは失政だと思いますね。

個人的には中京テレビにスポンサーになりMotoGPを放送する
ように動くメーカーは偉大だと思っています。

テレビ愛知に関しては全仏オープンテニスですね。

私の人生においてテレビ愛知は大きな影響を与えてきました。

あの名番組『ワールドビッグテニス』があったからこそ
テニスに目覚め、非英語圏のプレイヤーが英語でインタビュー
に答えている姿を見て、世界を目指すなら英語が話せないと
いけないと中学時代の私は思い、英語を始めました。

そして、テレビ大阪のレース中継を見てバイクのレースの
世界に興味を持ち、今に至っています。

そんなテレビ愛知の私の人生に対する功績は非常に大きいの
ですが、全仏オープンの中継の時間がテレビ東京のそれに
比べて、あまりにも今年は少なすぎた。

男子の決勝はよかったのですが、男女のQFやSFなど実に
エキサイティングな試合も多かったのですが、テレビ愛知の
深夜の編成は通常放送でした。

私はテニスボールやシューズ、ウェアを買うときにひとつの
基準にしているのはメーカーの姿勢というもので、価格や
品質がそれほど開きがない場合、エキサイティングな活動
をしているかどうかというのを考えます。

テレビ愛知での全仏オープンでの放送にたとえばA社はスポ
ンサーになって尽力されたということですばらしい試合を
見ることができたということであれば同業他社の商品では
なくA社の商品を選ぶでしょう。

バイクのレースやテニスに関しては熱いファンやマニア
が存在し、彼らの消費活動によって成り立っている企業も
多いのですが、そういったことに関心のない放送局が番組
を流すか流さないかの決定権を持っているように思えて
仕方ない名古屋人の私です。

まぁ、見たいものを見たいだけ見るためにはCSの方が
視聴者という言葉より顧客という言葉の意味をわかっている
気がしますね。

個人的には中京テレビの判断とテレビ愛知の番組編成は
失政だと思います。そして、情報の格差を強く感じています。
私がずっと前から愛読している記事をテニスマガジンなどで
書かれていらっしゃるのがスポーツライターの武田薫氏です。

テニスという競技からプレイヤーの内面や日本という国、
世界を見つめ、そこから武田氏の視点で書かれた記事に
色々考えさせられることが多く、テニスマガジンでの
記事などは伊達、松岡の頃から現在に至るまで読んで育ち
ました。

その武田氏がフジテレビのHPでコラムを書いています。
これは無料で読むことができるのですが、彼は最近、
市民参加の東京でのマラソンということについて二回に
わけて言及されています。

http://www.fujitv.co.jp/sports/column2/kt_05/kt0329.html

確かに人口が多いということは、市民ランナーの数も多く
なりますし、東京で行われるマラソンというといわゆる
競技としてのマラソンばかりだなと思いましたね。
ほかのヨーロッパの国々で行われるような市民ランナーが
走るフルマラソンというのは行われず、東京、東京圏、
大阪、名古屋といった200万人を超える都市の市民ランナー
がフルマラソンをするとなると、ハワイやグアムといった
それほど遠くない外国か日本の地方で走ることが多い
と思います。

走りたくても自分の住んでいる町、勤めている町でフルマラソン
がないというのは不健康な状態である気がします。

ただ、そう思う一方で、思い出したのが横浜の商工会議所
あたりが横浜の町おこしとして、みなとみらいで市街地
サーキットを作ってF1を誘致しようとした動きがあり
ました。

この計画というのは色々シュミレーションを行い、観客の
宿泊や飲食、横浜や周辺エリアへの経済波及効果など大きな
影響があるということがわかり、乗り気になった横浜人
の経済人、役人もいたようでした。

ただ、この計画はある程度のところで頓挫して、横浜
ストリートレーストラックは幻に終わりました。

レースというのは金曜、土曜にフリー走行と予選があり、
日曜日に決勝が行われますが、まず水曜日あたりから各
メーカー、チームが準備に入ります。そして、日曜日
にレースが終わり、最終的に片付くのは日曜の夜に
なります。

そんな日程があるF1の一レースのために週の真ん中から
日曜日まで公共の道路をふさいでレースをやるということ
に税金が使われてしまうということ。そして、観客数がどれ
だけなのか不透明ですが、レースのために救急病院に
運ばれる患者や消防車が迂回したり、遠くの病院に運ばれたり、
急いで問題が起きた現場に行くのに時間がかかったりするの
が大きな問題であるということになり、結局横浜の財界
グループ、役人はこの計画を白紙にしたということがあり
ました。

東京でもし市民マラソンをやるとなったときに同じような
ことが懸念される材料になる気がしますね。

フルマラソンを市民ランナーが走るのに三時間のラインを
ぶち破り二時間台で走るというのはかなり難しいことで
しょうし、多くのランナーがおそらく五時間、六時間で
走ることになるでしょう。東京というコマーシャルな
大都市で都市機能をストップさせて交通規制して
走るのが好きな人のために道路を占有させるというのは
かなり難しい気がする私です。東証のまわりや霞ヶ関
と大手町といった日曜にがらんとしているエリアばかりを
走るのは可能かなと思ったりしますが。

初めての生dorlis

2005年6月8日 音楽
日本代表がドイツワールドカップに手をかけて挑んだ
サッカーの試合よりFM愛知でのdorlisのスペシャルライブに
行ってきた私です。放送局に入るのは昨年イタリアのミラノ
二区のカッシーノゴッバまで行き、関係者
用の特別バスに乗って、メディアセットの本社にレース番組
のスタッフを表敬訪問がてら彼らが日本でのレース開催時に
使用する日本のプリペイド携帯を届けて
以来で少し緊張しながらFM愛知のエリア807に到着。
舞台と客席の近さを感じて開演の時間を待ちました。

FMAの『パラダイスビート』のパーソナリティの川本えこ
がMCを務めて、前説をやった後、まずは『肌のすきま』の
PVをスクリーンでフルコーラス鑑賞して、えこさんに紹介
されて浴衣姿のdorlisが登場。そしてバックバンドの皆さんも
浴衣姿でした。

dorlisさんの『buongiorno!dorlisです。』というあいさつで
スタート。イタリア語のわからない人は意味がわからず、
イタリア語の通訳をやることの多い私はイタリアでは
昼の三時過ぎからはbuona seraなのになぁと思いながら
曲が始まりました。

このバックバンドというのがウッドベース、ドラム、ギター、
アコーディオン、バイオリンという構成で、これがこのメンバ
ーだからこそ出せる音というか、同じような方向性や
感性、リズム感、テンション、タレントを有しているメンバー
が集まったからこそ出せる音や独特の空気感が生み出されて
いました。音楽に対する核の部分が同じだったり、似ている
もの同士が己の才能をぶつけあうからこそ生まれる独特の
アンサンブルというかスウィングという言葉を体感しま
したね。

CDもいいのですが、ドラマの主題歌にもなっている
最新シングルの『肌のすきま』などは緊張感や彼女の
息使いまでもを共有できるエリア807という場だからこそ
味わえるワンアンドオンリーのパフォーマンスでした。

ウッドベースやアコーディオン、バイオリンといった
自然を感じさせる音と彼女の曲、そして、どきりとさせられ
たり、何かを感じさせる詩というのが、CDと違ったdorlis
の魅力を感じると同時に彼女のライブというのはふさわしい
場所が限定されるなとか、一時間半や二時間のライブでは
今日やった以外のどんな曲をどういうアプローチで生演奏
してくれるのかなどと想像をめぐらせた私でした。

秋にはツアーがあり、名古屋ではクラブクアトロという
場所でライブがあります。ここではアルコールを口に
しながら見ることができます。そして、それほど、大きく
ないので、舞台とオーディエンスが一体感を感じ、同じ
空気を共有できるいいライブハウスです。

十月にできることなら行ってみたいと思いましたね。
今日のようなパフォーマンスを見られるならばチケット代
は決して高くないと思います。とにかく今の私は彼女の
ライブとメジャーレーベルでの初のフルアルバムが楽しみ
です。
結果がわかってしまうので、知りたくない人は読まずに
スキップしてください。

日曜日に注目していたスポーツイベントはテニスのロランギャロ
でしたが、同日のイタリアではMotoGPのイタリアグランプリが
行われました。イタリアという国の消費者物価からすると
ひどく高い料金になっていて97年との比較をすると倍に
なってしまっているにも関わらず、多くのレースファンが
ヴァレンティーノ・ロッシの応援に駆けつけた(まぁ、観客
席の七割はロッシ人気でしょうねぇ。)ムジェッロサーキット。
この日の125ccはこのクラスらしい白熱した接近戦と
なりました。

そのレースは最終ラップの最終コーナーでドラマがあり
(まぁ、このサーキットの125では今までもたびたび
ありましたが)先行していたライダーがグラベルでレースを
終えてレッドブルKTMを駆るハンガリー人のガボール・タル
マッチが初優勝を得ました。

まぁ、この知らせというのはうれしかったですねぇ。

彼が世界選手権に来て以来我々には友情が存在するのですが、
なかなか勝てる体制になかったり、マシンに恵まれなかった
り、また、ハンガリー人ということで日本のメーカーや
レースの世界において色々な意味で強いスペイン人との
つながりが希薄だったりということで難しい局面に出くわす
ことが多かったのですが、バイクメーカーとの結びつきや
業界的な政治力とは縁遠いことで実力で自分の能力を証明
することが必要だった彼がライディングテクニックで
周囲を認めさせ、いいオファーが来るようになった。
そして、中国で表彰台に立ち、今回、二度目の表彰台登壇が
一番高いところになった。

初めて会った鈴鹿の時には彼は英語が話せなかった。
二年目には英語が話せるようになっていてマネージャーに
イタリア語がわかる男を連れてきた。

三年目には時にトップグループで走れるようになった。
お金を持ち込まずに走れるようになったことやライダー
としての能力はあるがそれを発揮できない時の苛立ちや
悔しさ、そしてハングリーガッツを有していること、
よりよい道具も求めることなど彼がトップライダーが
有しているものを持っていること。そして、弟の活動に
関して私に相談してあるスーパースポートのチームの
テスト走行を作ることができたことなど色々な思いを
我々は共有しています。

今回の優勝で何かをつかんで、さらに前進することができれば
今年の彼にはタイトルのチャンスもあると思います。

ハンガリー人ということで色々な意味で大変なことが多かったり
して叩き上げでここまでやってきた彼に対して私は強い
シンパシーを感じています。これから先の彼のウイニング
ロードがどんなものになるのか見守りたいと思います。

おめでとう。しかし、お楽しみはこれからだ。

< 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 >