caro maurice bula

2005年9月23日
gli ultimi mesi non ti ho visto la tua faccia
al circuit di sbk e moto gp

quando sto al circuit sempre ci sei e possiamo parlare
tante cose non solo il mondo della velocit anche
la vita in europa la cultura e foto ecc ecc

abbiamo perso la tua esistenza e bisogna capire
la realt
pi di 56 anni seguisci il mondo della velocit e
prima avevi corso 250 e sidecar

ancora non posso capire e sei morto e non vieni mai
al circuit di pi

avevi spiegato le belle gare con tuoi foto
io provo di esprimere le gare con le mie lingue e
i miei talenti

il tempo buona medicina per me da recuperare
io ho bisogno di avere tanti giorni e mesi
farmi essere forma
今回もヨーロッパラウンドのレースということで併催された
STK600とSTK1000についても書いて皆様にお届け。

STK600

ここまで圧倒的に速く、そして強さを見せつけて来た
ヤマハのコルティとホンダのティべりオ。今回もイタリア人と
フランス人のこの唯二のウィナー達による争いになるのだろうと
初日の圧倒的なタイムを見て思っていた。

しかし、そこにカワサキ600を駆るカネパが現れ、なんと
ポールポジションを奪ってしまった。そんな予選を反映して
今回は三メーカー三人によるトップ争いとなった。

レーススタートし、いつもの二人の戦いになると思っていた
ファンや関係者の考えを裏切り、素晴らしい走りを披露し、
三台による優勝争いとなったこのレースでも序盤から好調ぶり
を見せていたカネパには今季初めて始まったこのカテゴリーの
三人目のウィナーになる可能性を大いに感じさせた。

しかし、そんな美しい想像をぶち壊したのがリアルなマシン
トラブルであった。十周目のメインストレートをいつもとは
違う音でゆっくり走っていく彼のカワサキに11周目を走る
力はなくリタイアとなった。

レース終盤に入り、いつものようにいつもの二人での戦いに
なった。絶好調のコルティに、足の怪我から復帰途中にある
ティべりオ。タイトルにかなり近づいたイタリア人に、まだ
逆転チャンピオンをあきらめていないフランス人。二台の
600CCマシンによるバトルは後続を全く寄せ付けず、
最終ラップに入っていった。

どちらも勝ちたい、どちらも負けたくない。シーズン当初
から激しいライバル意識を燃やしている二人が死力を尽くして
抜き場所とブロックラインを完全に理解しながらの激しい
走行となった。

最終コーナー手前のシケイン。お互いがぎりぎりのブレーキング
で前に出ようとする。二人のチャンピオン候補のぎりぎりの
技術と精神力での戦いに手に汗を握って見ていたファンと
関係者の目に映ったのは、ブレーキングを少々我慢し過ぎて、
よろめき転んでしまったコルティとそのあおりを食って
しまったティべりオであった。

慌てて再スタートしようとするがなかなか思うように任せない
中、三位を走行していたベルジェのマシンが通りすぎていく。
ようやく痛めている足をさらに痛めながらもティべりオが
マシンにまたがり再スタートして、二位でフィニッシュ。
三位にスズキのシメオン。コルティは九位であった。

スタートフィニッシュラインを超えて、ピットウォールに
マシンを寝かせて、さらに痛めてしまった足を見ながら
座り込んだティべりオにチームスタッフが駆け寄る。
勝ちたいというライダーの執念と負けたくないという気持ちの
強さがフィニッシュと同時に無くなり痛みが吹き出してきた
ライダーを抱えて表彰台に向かった。

ウィナーは16歳のカワサキユーザーのベルジェ。しかしながら
ヒーローはティベリオであった。

これでここでのタイトル決定はなく、イモラかマニクールで
初代アンダー20STK600王者が決定することとなった。

コルティ、ティベリオの激しい戦いは最後まで続く。

STK1000

ヤマハジャーマニーの地元で今回段違いの速さを見せた
ソフオグルがポールシッター。その彼がチームメイトを
従えて1−2フォーメーションでレースを支配。

一方、他のライダーはついて行けず、スカッサが単独の三番手、
キアレッロ、アントネッリ、コックスヘルが四番手争いを
することとなった。

ソフオグルが先頭で走り続けるものの、圧倒的な差をつけること
はできず、同じ道具を使うチームメイトのケイミューレンも
好タイムでつかず離れずの状態でファイナルラップへ。

このプレッシャーに負けたのか、コース中盤でコースアウト。
何とか転倒は逃れてグリーンゾーンを突っ走り、ケイミューレン
の鼻先を抑える形でコース復帰。

ケイミューレンも攻撃するものの抜くところまでには至らず、
チェッカーフラッグ。優勝ソフオグル、二位ケイミューレン、
三位スカッサという序列でゴール。

しかし、この最終ラップでのトルコ人の走りが審議の対象と
なり、最終的には20秒のタイムペナルティということに
なった。

最終順位は優勝ケイミューレン、二位にスカッサ、三位に
キアレッロでソフオグルは六位に降着ということで、この
カテゴリーもまだまだタイトルは決定することなくイタリア、
フランスを迎えることとなった。
カーテン 9

勝てるライダーが勝てる状態になったときにしっかりと
落ち着いてレースを運んで勝ったレース。シャーペンティエ
の転倒もあったが、仮になくても彼がウィナーであった可能性
は高かったはずで、予選のタイムの出方、決勝での高いレベル
でのタイムの連発など勝者にふさわしいものだった。

パークス8.5

マシンが仕上がった時によく集中してレースに臨み、
R6を二台とも表彰台に上げた走りは立派。

フォレ 8

今回も勝てる可能性もあったが、予選、決勝のラップタイムは
よかったが、このサーキットレイアウトでスタートの遅れは
大きく響いた。

ハームス 6.5

進境著しいこのデンマーク人はすでに表彰台が手に届くところ
にあることを証明した。今季中盤からの意外なサプライズが
イモラ、マニクールでビッグなサプライズになる可能性もあり。

ファブリッツィオ 6

チームメイトに続けて先を越されてしまった。足の怪我もあるが
それ以外の理由がフォレと彼との差に出ていると思う。

ヤマハジャーマニー 10

ファンタスティックな仕事ぶりで見事チームの地元で1−2
フィニッシュ。先週の敗北が彼らを奮起させたのか、地元で
データなどの蓄積があったからなのか、あるいはセッティング
がばっちり決まったからなのかわからないが、金曜日から
グッドジョブを感じさせるレースウィークを最良の形で終えた
彼らに満点を。
朝から細かい粒の雨。STK1000のウォームアップはウェット
宣言が出された状態で進んだが、SSの頃にはレコードラインは
乾いている状態。こういったときは実に悩ましい。さらに
正午スタートのSBKは雨が途中で降り出し、レース終盤で
赤旗、レースフィニッシュとなった。しかしながらこれは
通り雨であり、すぐに風はあるものの、雨はすぐにやんで
午後1時20分スタートのレースは曇り空の中ドライ宣言
の中で始まった。

スタートを見事に決めたのはカーテン、パークスのヤマハ
ジャーマニードゥオ。これに続いたのがシャアーペンティエ
でトップを追走。四番手以下は見事なロケットスタートを
決めたハームス、フォレ、シャンボン、藤原、ファブリッツィオ、
コラーディというメンバー。

今回好調のヤマハ勢を追いかけるという今季見慣れない光景
を見ながらも、シャーペンティエが追いついていつものことに
なるのだろうなと考えていた関係者とファンに衝撃的な
映像が目に入ってきた。

なんと三周目のロースピードコーナーで新世界王者が転倒。
レース復帰を試みるも、それはならずなんと序盤にして
リタイアということになってしまった。

これでカーテン、パークスは楽になり、リードを築く。
三番手は大健闘のハームスが好タイムを連発し、後ろから
フォレが攻撃するも、なかなか抜くにはいたらずにヤマハ
ジャーマニー勢が逃げを打ち、しばらくあってフォレ
とハームスの三位グループが続く。

十周目、トップ集団がラップタイムをいきなり落とす、さらに
中位、下位グループもタイムを下げた。雨が落ちてきて、
レース中断という裁定が下されて、このレースは2ヒート
制ということになった。

ウェットコンディションでのフリー走行時間が設けられた
後に2ヒート目のスタートを迎える。雨は上がったが、
どんよりとした曇り空はそのままで風は結構強い。
各チーム頭を悩ますが、ほとんどのライダー、チームは
レース中断前の雨はとおり雨という認識でレースディレクション
こそウェットだがドライ用レースのための準備を進めていった。

第一ヒート中断一周前までの順位でグリッドに着き、第二
ヒートがスタートした。

スタート成功したのは二台のヤマハジャーマニーの二人、
そしてハームス、ファブリッツィオ、藤原と続いた
フォレは出遅れてここからの挽回を図る。

着々とリードと第一ヒートでのリードを計算しながら無理せず
走る二台のR6に対して、初の表彰台が見えてきたハームスは
ハードにプッシュ。そのデンマーク人の後ろにファブリッツィオ
と藤原を料理して少しでも前を狙うフォレがやって来た。

初の表彰台に燃えるハームスと挽回を取り戻そうとするフォレ
の争いは第一ヒート同様実に見ごたえのある熱いバトルと
なったが若さとあせりが出たのかハームスがクラッシュして
決着となった。

安定して速いタイムを出して12秒を超えるアドバンテージを
合算タイムで得ているヤマハジャーマニーの二人は少々
抑えながらの走行。後ろからやってきたフォレは少しでも
近づこうと100%の走りである。

結果、この第二ヒートではフォレがラストラップまでに全て
のライダーの前に立ちチェッカーを受けたが、合算タイムで
カーテンが優勝、二位にパークスということになった。

三位にフォレで、スタートさえよければ勝てたというショーワ
のサスペンションエンジニアの声がリアルに響いたメガバイクの
ピットであった。以下藤原、ファブリッツィオ、シャンボン、
コラーディ、シュティゲフェルト、ラウスレート、ダエメンと
いうトップ10であった。
ワールドチャンピオンのシャーペンティエは今季勝ち始めた
ばかりのライダーで自らの才能を証明し、成績を残し、
祝福されることに慣れ始めたばかりである。

それは昨年までずっとホンダのマシンでSSを戦っていながら
チーム力やライダーの能力を発揮できるシステムというものが
欠けていて優勝に手が届かなかったのだろうが、ライダーが
100%集中して走れる環境を得たときに、まさに水を得た
魚となるのだろう。

先週とは違うヤマハジャーマニーの速さに不気味さを感じて
いた彼であるが、またも指定席のポールポジションである。

ところが今回は二番手にコンマ1秒差でカーテンが続き、
フォレがコンマ三秒差、一列目最後のパークスはコンマ5
秒差である。

五番手には1.5秒以上前日のタイムを更新したファブリッツィオ
が入り、以下シャンボン、藤原、ハームスと続いた。
シャンボンはビトゥーボの一点集中主義によるサポートを受けて
来ているが予選順位はいいが決勝に活かせるのだろうか。

前日今ひとつ感がただよったファブリッツィオと藤原が
ちゃんとタイムを出して二列目に入ってきたところにライダー
の地力を感じた私だった。

逆に地力はあるが、その能力を発揮できなかったのが
ドゥカのSSマシンを駆るナンネッリで、先週の転倒で全身が
痛いと口にしていた彼が今度は頭痛を訴えて、このレース自体
もキャンセルすることとなった。彼が戻ってくる舞台は
イモラということになるようだ。

さて、決勝は雨という話も出ていて、どういうことになるのか
気になるが、インターネットべティングに掛け率は例によって
シャーペンティエが圧倒的な支持を受けている。穴ねらいの
人はヤマハジャーマニーの二人に賭けているのだろう。
この二日間を見ていてありえないことではないと思う私で
ある。
オランダで怪我したミッリョラーティの代打がイタリア選手権
でSSを走っているカネパ。KLインターモトはミルコフスキー
の変わりにザイゼルを起用。そして、ドイツ選手権を戦って
いるかつての世界選手権レギュラーのダエメンがCBRで参戦と
いつもと違った面子がそろった今回のレース。

変わらないのはセバスチャン・シャーペンティエの速さ。
走り出してすぐにいいタイムが出て、そこからさらにモディファイ
を加えながらさらにいいタイムを出していくのはいつものこと。

しかしながら、今回は朝のフリー走行からヤマハジャーマニー
の二人のタイムがいい。確かにここは地元であるし、あの
チームにデータの蓄積やレーストラックの慣れなどもあるの
だろうが、シャーペンティエにかなり迫っていて、先週の
トップ4ホンダユーザーという状況をぶち壊すのにテンション
が高いのがピットから感じ取れた。

結局例によってシャーペンティエがトップだったが、カーテン
がコンマ1秒差で続き、そこからコンマ2離れてフォレ、
初日の一列目最後の座はパークスであり、シーズン前半のような
圧倒的なフランス人の強さとタイム差を感じることがなかった。

さらに二列目トップはアッセンでも好調だったロビン・ハー
ムスで、トーデ、シャンボン、ダエメンというメンバーで
あった。

まだ足の痛いファブリッツィオは10位。藤原が14位。
どこが痛いのかたずねると全身だと答えた鉄人ナンネッリは
ぱっとせず19位で初日を終えた。
ランツィ 9

突然舞い込んだワークスバイクのライディングチャンス。
それをしっかりものにして、予選トップ。そしてレース2
の優勝。かつてチームカンペテッラで250を複数年
契約で走っていながらチームから出てしまう形となり浪人
生活していた彼であったが、ドゥカティの秘蔵っ子として
キャリアを積んで、勝てる場面でしっかり勝って見せた
彼に9点を。マイナスはレースワンでの一件で、これが
なければダブルウィンも十分ありえた。

ヴァーミューレン 8.5

オランダでの勢いをそのまま持続し、マシンのいい部分を
しっかり使ってのレース1での優勝は見事。優勝できなかった
レース2であるが、終盤ランツィを最後まで追いかけて
プレッシャーを掛けつづけ勝利への欲望を欠くことなく、
二位に入ったのは立派。

芳賀 8.5

何かが欠けて、何かが足りないときでも優勝に対する
執念を失うことなく、トップグループで走り続けて、
勝てなくてもできうる限りのポイントを獲って帰ってくる
姿にベテランライダーと呼ばれる年齢になった名古屋人
ライダーの勝利に対する欲望とレースを計算できる
冷静さを見た。

マーティン 7

あのペトロナスでスーパーポールに進出し、さらにレースでも
巧みなレース運びでベストテンフィニッシュするのは
立派。僚友のマッコイを常にラップタイム、予選順位など
リードし、実力を証明した。

ノイキルフナー 5

期待された彼であったが、何か壁にぶつかっているように
見えた。業界内の評価の高い彼であるが、地元ドイツで
いいところが見えなかったのはマテリアルに問題があるのか
彼のいい時と悪いときの振幅の大きさに起因しているの
だろうか。

コーサー 5

タイトル争いをしている人間が一番やってはいけないことを
レース2でやってしまい、自らを苦しめてしまったドイツ
でのオージーであった。
スーパースポートレース開催時に雨で中断。そして、2ヒート
制となったこのカテゴリーのレースの終了時には雨はなく、
路面は完全にドライ。そのレースの後に行われたSBKの第二
レースはドライ宣言が出されてスタートすることになった。

第一レースではオープニングラップで賛否両論交わった意見
の出たスタート失敗に伴う罰則。ランツィもチームも不満
だったが、ミスをしなければこういったきわどい議論も
出てこないわけで、強いプレッシャーの中、ポールの
ランツィ以下スタートを迎えた。

オープニングラップ。今回は問題なく、一コーナーに入って
いった。注目のランツィは少し出遅れてしまったが、まっとうに
コーナーをクリアしていった。

そんな一周目の危険性を懸念していがほっと胸をなでおろした
関係者の目に驚く映像が入ってきた。なんとコーサーが問題の
一コーナーで単独スピンアウト。バッタ、グイドッティ以下の
スタッフが信じられない様子で映像を見ているが、これは作り物
ではなく信じられなくても信じなければいけない現実で
あった。

ヴァーミューレン、芳賀にとっては強さと速さを有する
やっかいなライバルがいなくなりイージーな展開になった。
と思いきや、少々あせりと強引さを併せ持ちながら懸命に
走るゼロックスドゥカティのランツィが徐々に上位に
やってきた。そして、追い越しに少しやばさを感じさせながら
も次々とオーバーテイクしてついにはトップに立った。

懸命にヴァーミューレン、芳賀も追いかけるものの、初優勝
の夢に燃えるランツィの勢いと走りは本物であり、放されない
ようについていくのがやっと。一方ランツィはレース中盤
から落ち着いたのか高い次元のラップタイムをコンスタントに
連発。何とか引き離そうとする。

レース終盤、芳賀が少しづつ遅れはじめ、ヴァーミューレンも
ランツィに迫るラップタイムを連発するものの、追いつくまで
にはいたらず、最終ラップへ。

あわてず、集中してマシンをチェッカーまで運んで金曜日に
初めてこのファクトリーバイクに乗ったランツィが優勝を
奪いとった。

二位にヴァーミューレン、三位が芳賀であった。

以下、加賀山、ムジェリッジ、ピット、ノイキルフナー、
阿部、マーティン、キリのトップ10。二周目の一コーナー
で転倒し再スタートしたコーサーは必死の挽回で何とか
13位に入った。

オランダ、ドイツの二週連続開催前には、展開次第では
タイトルが決まるのではないかと言われていたが、イモラ、
マニクールの二大会四レースを残してコーサーとヴァーミューレン
との差は60ポイントになり、佳境を迎えることとなった。
朝のラウジッツィは曇り空と細い雨粒に包まれていた。
ここの天候はどうなるかわからないというヨルグ・トイフェルトの
言葉が日曜日の決勝を迎える前にリアルな真実として
目の前に実証され、各チーム共にタイヤチョイスやセッティング
に頭を悩まし、ピレリタイヤのスタッフは大忙しのサンデー
モーニングとなった。

STK1000のウォームアップに関してはレコードラインも
まだウェット。しかし、これが終わりかけるころにはすでに
路面はどんどん乾いていき、SBK,SSのウォームアップはほとんど
が乾いている状態であった。

併催のSTK1000を終えて、いよいよSBKの第一レースである。
ポールはロレンツォ・ランツィ。まだ違和感の感じられる
ゼロックスドゥカティのカラーリングのライディングスーツ
を身にまとい、いささか緊張した表情を笑みを浮かべることで
ほぐそうとしている姿がいかにもライダー人生最大のチャンス
をもらいながらも、同時に正念場であることを感じている
彼の表情から見てとれた。追う立場から追われる立場に。
全てのほかのライダーは彼の背中を見てスタートする。

サイティングラップを終えて、いよいよ決勝スタート。
注目のランツィであるが、多少出遅れて、一コーナーに三番手
で入った。しかし、彼は突っ込みすぎて、曲がりきれず、
やむなくインディレース用のオーバルコースに進入して、
そのまま直進し、今回のレースの採用コースに入って戦列に
加わった。

その後の彼はライバルたちを蹴散らし、どんどん順位を上げる
ものの、このオープニングラップにおけるオーバルコース
進入がレースディレクションの審議の対象となり、しばらく
あってピットレーンスルーペナルティとなり、ドゥカティ
のタルドッツィ以下のスタッフの猛抗議も受け入れられず、
ピットレーンを走り、順位を落としてしまう。

また、初日チームメイトを上回り、今回期待されたムジェリッジ
はマシントラブルでピットに戻り、キリも途中リタイア。
優勝はヴァーミューレン、コーサー、芳賀の三人での戦いと
なった。

前回のオランダでのダブルウィンで調子に乗るオージーは
ここでもマシンのいい部分を存分に使い、冷静に、かつよく
集中してライディング。追いかける立場のコーサーと芳賀で
あるが、この二人も決してセイフティリードを相手に与える
ことなくプレッシャーを掛け続けている。

順位を入れ替えながらも高い次元の走りを繰り返す三人に
他のライバルたちは及ばず、三人の優勝争いとなる。

高い緊張感に包まれたドイツでどんなドラマが待っているの
だろうかと多くの関係者、お客さんが想像をめぐらせていた
ところにやってきたのは芳賀やコーサーのとっての涙雨と
なった降雨であった。

ここの特徴である、雨が降るとかなり危険度が高まるという
ことを理解しているレーシングディレクターは赤旗中断。
そして、この旗が提示された前の周の段階を最終結果とする
ことが決定された。

これからどうなるのか盛り上がっていたお客さんや関係者に
とってはまさに涙雨であった。

結果はヴァーミューレンが優勝でオランダから三レース
連続優勝。二位が追い上げ態勢にあった芳賀。三位が
コーサー。以下、トーズランド、加賀山、ピット、ノイキルフナー、ペナルティから挽回途中だったランツィ、阿部、
ボストロムというベスト10であった。
まず最初に場内を沸かせたのは芳賀だった。予選二回目
あまりいいところを感じさせなかった彼であるが、
このサーキットレイアウトはスタートポジションが大事
であることを歴戦の雄はよく理解していて、一発の速さも
持っている。40秒台前半のタイムをたたき出して、
ヤマハのピットに喜びと安心を与えた。

さらに今週好調のピットが39秒台に入れて、日曜日に
面白い存在であることを教えてくれる。

残るライダーが少なくなり、固唾を飲んで見守る関係者と
観客。そこに登場したのが、ここまで同じマシンで初めて
走るランツィに先を越されてばかりいたトーズランドである。
実によく集中し、予選よりコンマ4秒縮めて39秒6に
入れてきた。さすがである。

ヤマハ、ドゥカティのワークスチームのライダーが
好タイムを出してモニターの上位を占めていた状況に
まったく満足できないライダーの鏡が先週のテンカーテ
ホンダダブルウィンの主役のヴァーミューレンであった。

予選二回目は僚友に僅かに先を越されたがここではきっちり
と39秒台に入れてこの時点でのトップとなった。

ヴァーミューレンのポール獲得はなるのだろうか。
そんなムードが漂う中、ロレンツォ・ランツィがアタック開始。

それまで出走していたライダーの区間タイムを上回り、
嫌らしい感じのシケインを抜けてフルスロットルで最終
コーナーを駆け上がりドゥカティサウンドを響かせて
得たタイムは何と39秒019。

驚くべきタイムであったコーサーの予選ラップを僅かだが
上回った。これは素晴らしいタイムであった。

そのランツィのスーパーアタックタイムをぶち破るために
コーサーがアタック開始。
さすがポイントリーダー、そしてワールドチャンピオンと
思わせる攻撃的だが美しさを感じさせる鮮やかな走りで
ランツィとほぼ同じタイムで各区間を駆け抜けて最終コーナー
からフィニッシュラインへ。

逆転ポールかと思われた素晴らしいラップだったが、
ペルージャタイミングの計測は39.092を発表。
コンマ073秒差でファクトリードゥカティ初ライディングの
ランツィがポールシッターとして日曜日を迎えることに
なった。

歓声に包まれるドゥカティピット。一週間前はラコニのクラッシュ
で一人体制で戦うことになり、レース後ばたばたしながら
各所との交渉と調整を行い迎えたドイツの土曜日にこんな素晴
らしい出来事が待っているとは全くもって望外の喜びであった
ことだろう。

ランツィ、コーサー、ヴァーミューレン、トーズランド、
ピット、ムジェリッジまでが39秒台。芳賀、ノイキルフナー、
加賀山、マーティンというトップ10であった。
関係者の数も増えて、人も多くなってきた予選二日目である。
ただ、ここの客席やパドックがあまりにも大きいので人が
少ないように思えてしまうが実際は結構人の数は多くて、
そのうちのかなりの数が若きスター候補生のノイキルフナーに
注目している。かなり業界的な評価が高く、すでに彼のグッズ
なども売り始めていて、ビジネス的に絡んできている周りの大
人の数も増えているが、まだ一回だけ表彰台に上がっただけの
ドイツ人にここまで人がくっついてくるのはいかがなものかと
思ってしまう私である。

さて、予選二日目である。午前十一時から始まったこの
セッションであるが、先週のオランダの時もそうだが開始
三十分ほどの間はほぼ全てのライダーが前日のタイムを更新
できずにいた。今回も割りに暖かいが風があるのがマシンや
ライダーに影響を与えているのだろうか。ランツィがいい
タイムを残した後、ほとんどのチームとライダーは思い切り
アタックに行くというよりその前段階のセッティングを詰める
方にエネルギーを傾けている印象を受けた。

残り15分を切ったあたりで各チームともアタックを開始。
ドイツ選手権を戦って今回ワイルドカード参戦のシュルテンが
好タイムを出したあたりから、各ライダーともスイッチが入った
ようにそれまでのタイムを更新していく。

ランツィの39秒台のタイムに果敢に挑んでいくライバル達。
ヴァーミューレン、ムジェリッジのCBRが馬力を利用して
ストレートでタイムを稼ぎ、39秒台に入れてきた。
さらにピットも39秒台を出して、かなりの僅差にひしめき
合う展開に。ここにさらに誰が絡むのだろうかと思っていた
ところにさすがのポイントリーダーのコーサーがやってきた。
何と39秒フラットのタイムをたたき出して、ライバルを
沈黙させた。

何と二番手のランツィにコンマ5の差である。一発出しの
タイムとは言え相手に与えるショックは大きかったようだ。
驚愕の声が漏れた予選二回目の衝撃のフィニッシュだった。

結果コーサー、ランツィ、ムジェリッジ、ヴァーミューレン、
ピットという順位でここまでが39秒台。続いてトーズランド、
芳賀、シュルテン、ノイキルフナー、キリというトップ10で
あった。
ラコニ、ウォーカー、サンキーニのいない今回のSBKクラス。
大きな不在感をまともに感じながら、レースウィークがスタート。

個人的に注目していたのはランツィとヴァルドマンである。
ランツィの初めてのファクトリーマシンライド。そして、
かつて80,125,250、500と2ストマシンの多くの
カテゴリーのマシンに乗り、世界で戦いつづけたヴァルドマンが
4ストのリッターバイクで国内選手権でなく、この世界の
列強が集うレースでどんな戦いを見せてくれるのだろうか。

好調振りを見せていたのはヴァーミューレンである。そして
コーサーも速い。三番手に芳賀、四番手に今回初めてワークス
マシンを駆るランツィが入った。ここまで四メーカーの違う
マシンが並んでいる。

今回ペトロナスのマーティンが好調でいいタイムを出して
順調に周回している。ここのサーキットのレイアウトということ
を考えると面白い結果がありえるかも知れない。

地元期待のノイキルフナーだが、初日は不発。チームクラッフィ
はキリのタイムの方がよく、土日が期待できそうだ。

芳賀、ピット以外のR1勢だが、阿部やカルドソは苦しんでいた。
初めてのライダーにとってここは難しいのだろうか。かなり
後方に沈んでしまった。

どんな走りをするのか楽しみだったヴァルドマンだったが、
今ひとつどころか今三つほどの走りで後方に沈んだ。

まぁ、先週と同じメンバーによる優勝争いを予感させるような
初日であったが、ここに業界的な評価が高く、来季カワサキ
MotoGPという話も出ている若きヒーローでスター候補生の
ノイキルフナーが地元の声援を背に受けてどこまでやるのだろうか
というのが今日満足できなかったドイツ人が思っている
ことだろう。
da assen a lausitz eurospeedway viaggiavo con gli amici
nel 2001 e 2002 fu la gara di sbk qui invece negli
ultimi anni non ce fu qui credo che ebbe aspettato qui
vedere il nuovo pilota della questa zona
l’esistenza di max neukirchner e’ molto importante
per loro a cui piace vedere la gara alla zona di ex ddr

mentre parlo con i tedeschi che abitano in germania ovest
sempre dicono c’e’ grande differenza fra ovest e est
come il dialetto la cultura e il pensiero
poi io sento la difficolta della lingua
mentre girando in germania ovest all’ufficio turistico
ed alla stazione parlano inglese invece qui parlano pochi
cosi sento la difficolta’

qui devo capire tante cose babbo laconi veniva con
mama laconi in camper pero’ ancora non furono sicuro
vedere il giro di regis dopo aver deciso i dottori
si puo’ capire ci sara o no

poi psg1 kawasaki hanno perso tutti 2 piloti ad assen
walker alla gara uno e secondo manche sanchini fu
caduto e si fa male la squadra sanmarinese doveva cercare
altre pilota fra 4giorni

alla classe supersport nannelli puo’ girare o no
anche questo incertezza e depende il dottore

dopo aver cercato di saperlo ebbi un po’ di tempo
percio’ ebbi camminato alla pista con fujiwara
e sentito tanto la grande differenza il giro con
i piedi e il motorino e moto dei competizioni

ritornavo al box parlavo con lorenzo lanzi a cui
non piace tanto questa pista infatti mi ha detto
"qui la pista per l’automobilismo non e’ la moto!"

stessa frase ho sentito dagli ingernieri e meccanici

qui in germania c’e’ abbastanza popolare il campionato
nazionale e mi interessa tanto i piloti locali
partecipano alla questa gara

davanti a me c’e’ ralf waldmann che gira a qui con
wild card

la questa notizia mi fa sentire bene
il tedesco molto simpatico e’ sempre sorride e
buon pilota e buon papa per la famiglia

invece pensavo che sarebbe venuto jorg teuchert con mv
agusta invece manca tante cose da sistemare cosi
non partecipa qui

second lui non ha esperienza con la pirelli poi quasi
tutti materiali devono cambiare per la classe regina
non solo una gara in germania non si puo’ pagare
200.000euro!!

avevo capito loro motivo per la mancanza invece
non sapevo mai perche’ i prezzi da modificare come cosi tanto

ancora andavo alla clinica mobile c’e’ gianluca nannelli
che parlava con i dottori ancora nessuno non sa puo’
guidare ducati749 o no pero’ se non fosse perfetto
la sua fisica e si fa male ancora
penso che stia peggiorando per la gara di imola
spero che sale pero’ anche desidero che vada riposare
lui

al box di klintermoto ci sono stessi colori della honda
cbr pero’ qui la prima moto dell’equippe sale
il pilota di austria si chiama cristian zaiser

avevo gia capito il pilota ceco non e’ ancora la forma
e tommy e’ il pilota giovane che non ha tante
esperienza senza i grossi sponsor
la squadra della ceca voleva veramente i punti del
campionato per il futuro vicino
ex pilota manager josef ha il telent da giudicare
il miglior pilota che puo’ guidare 600
cosi perlomeno qui in germania zaiger gira

dalle 16 cominciava la sessione della foto davanti
al box di xerox ducati sulla moto di laconi
c’e’ lorenzo lanzi!!
prima di decidere ufficialmente sentivo qualche
notizia sulla moto numero 55
come hodgeson come byrne pero’ non hanno girato mai
con la pneumatico italiano e ex campione del mondo
ha gia firmato il contratto per 2006
gianluca nannelli? ancora non e’ forma percio’
arriva lorenzo alla sqaudra bolognese

al posto di lanzi? viene brignola che e’ in testa
del campionato italiano

psg 1 kawasaki? non ci sono 2 moto in germania
arriva stefano cruciani gira sulla kawasaki 600
della davide bulega al campionato italiano

2 settimane consecutivi ci sono cambiamenti al mondo
della velocita’
アッセンからラウジッツツィユーロスピードウェイに移動。
SBKのドイツラウンドがここで開催されるのは、02年以来
である。ここは旧東ドイツ地方であり、西ドイツ人に言わせれば
方言や考え方などがあまりにも違いすぎるというし、私から
すれば西ドイツの主要都市と違って英語が通じないのが、ドイツ
語がわからない私にとっては少々つらいものがある。

さて、ここではまず情報収集をする必要があった。
パパラコニは今回もキャンパーで奥さんと一緒に来ていたが、
レジスは最後の最後まで走りたいと思っていて、リハビリ
しながら医師の決定待ち。PSG1は先週のオランダでレース1
でウォーカーを、レース2ではサンキーニがクラッシュと二人
のライダーを怪我で失い、ここでは走れそうになく代役探し
に必死であった。

SSではナンネッリの怪我の具合がどこまで回復するのかという
ことが気になるところであった。

関係者に話を聞きながら情報を集めていたが、ピットに
引っ込む人が多い時間帯になり、コース上を歩くことにした。

ゆっくり歩いていると藤原がやってきて走るのを付き合って
ほしいと言われ付き合うことにする。まぁ、ここのところ
オランダ、ドイツとビールのうまいところばかりで飲んでばかり
いるのでこうったことも必要だがついつい一人で動いていると
なまけてしまうのでいいトレーニングになった。

歩く一周と走る一周、そしてスクーターで回る一周の違いを
まともに感じながらパドックに戻る。

ランツィと会い、コースの印象を聞くと、「ここは車のレース
をやる場所でバイク向きではない」と言う。同じような言葉を
やはりライダーやエンジニアからも耳にする。

ドイツという国内選手権がそれなりに盛り上がっていて、
メーカーにとって大きな市場である国で行われるレースでは
誰がワイルドカードで出るのだろうかと思っていたが、
ここにSBKではヴァルドマンがCBRで出場することが発表に
なった。懐かしい名前と顔だがどこまでやれるのか楽しみで
ある。

一方、MVアグスタで今季も開発を兼ねて戦っているヨルグ・
トイフェルトは出ないようだ。

本人に会うことができたので、そのあたりのことを尋ねると、
ドイツ選手権ではダンロップを使っていて、ピレリは今まで
使ったことがなく、またマテリアル的に変えたり改良したり
する部分が多くなり、チームの規模からするとやりたくても
できないということで、ドイツでの一レースを戦うために
20万ユーロほど使ってSBKのドイツラウンドに合わせて、
一大会二レースを戦うことはできないということであった。

理由はよくわかったが20万ユーロというのはどこから
どうやってはじき出された数字なのかはわからなかったが、
出走するのにお金と人的物的エネルギーがかかるのは確かな
ことである。

クリニカモビレでナンネッリに会う。痛めたところが多くて、
回復具合を見ながら今回の参戦を考えるとのこと。
彼の姿があるとないではライバルに与える心理的な影響は
段違いだし、彼の勝つ姿を見たい私としては出てほしい反面、
ここで無理してイタリアやフランスで走れないとなると
困るので無理して欲しくない気持ちが混ざっている。

チェコのKLインターモトチームに行くと、チェコ人若手ライダー
の代役にオーストリア人のザイゼルを使うことになり、細かな
調整をしていたところであった。チェコのチームで共にレース
活動を下のカテゴリーでしてきたライダーを使いたいのは
わかるが、経験のなさがここまでの成績に出ていて、ここで
助っ人の力を借りて好成績を収めたいというのがこの人事に
つながったようだ。

午後四時を回り、ゼロックスドゥカティチームでフォトセッション
が始まった。何とラコニの代役にチームカラッキからランツィを
レンタル。そのカラッキは空いた穴に今季イタリア選手権で
SBKクラスポイントリーダーのブリニョーラの起用を決めた。

パドックでのうわさではゼロックスドゥカティにホッジソン
やシェーン・バーンの名前も挙がっていたが、前者はアメリカ
で契約を結んだばかりであることやピレリを使ったことがない
ことで実現にいたらなかったようだ。後者はどこまで交渉した
のだろうか。とにもかくにもある意味ドゥカの秘蔵っ子である
ランツィの採用ということで落ち着いた。

PSG1はウォーカー、サンキーニの二人とも欠場となった。
このチームは今回一台体制で、この一台を現在イタリア選手権で
SSを戦っているクルチャーニにゆだねることとなった。

オランダ、ドイツと二週連続開催で一週目にややこしいことが
あると日にちのないなかでやることとやらなければいけないこと
が多くなることをまともに感じた木曜日であった。
STK600

ここまでポイントリーダーのコルティとティベリオの二人が
アナザープラネットの走りでここまでの大会の勝利を二人で
わけあってきたこのカテゴリー。

今回もどちらかが勝つんだろうなと思ってやって来た私の
目に入ってきたのはティベリオの足の怪我であった。

ということで本調子でないティベリオに対してコルティは
絶好調。難なくポールポジションを奪った。

続いたのがカネパのカワサキニンジャ、ベルジェのCBR.
何とか力を振り絞ったティベリオは四番手で予選を終えた。

決勝であるが、以外にもベルジェが好調でトップに立ち、ここ
から短い周回数で行われるこのクラスで三番目のウィナーが
誕生するかに思われたが、そこにこのスポーツを見ていて
見たくない映像が入ってきた。

動けないライダーに救急チームが駆け寄る。レースは赤旗
中断となった。

再スタート後にトップを快走したのがコルティ。これに
カネパとベルジェ、そしてティベリオが離れずに追いかけるが
ティベリオは最速タイムを出した後からエンジンに異変を
感じ、ピットイン。

最大のライバルが消えて、コルティは余裕のライディング。
追いかけるカネパとベルジェであるが、これがあせりからか
クラッシュしてやっちゃった側ともらっちゃた側ともにリタイア
となった。

追いすがる二台がいなくなりコルティはクルージング状態。
ライバルがいなくなり、食らいつこうとしていた二台がいなく
なり最後はお客さんにあいさつしながらイージーな優勝となった。

後方ではベルナーとアントネッリの二位争いとなり、時に
順位を入れ替えることもあったが落ち着いて走ったベルナー
が競り勝ち、アントネッリは三位ということになった。

このレースの結果で早ければ次のドイツでこのカテゴリー創立
初の王者が決定する可能性が大きく高まった。そのコルティ
には世界選手権を戦っているチームからの声がかなりかかって
いて、SBK,SSを開催しているサーキットでこのカテゴリーをやる
意味の大きさを表している。

STK1000

ポールポジションはソフオグル。しかしながらレースは
淡々と進んだところでクラッシュがあり、各自単独走行で
競り合いのないまま終了。

スズキのポリータが勝ち、二位にケイミューレン、三位に
ソフオグルとなった。
フォレ 10

久しぶりの優勝。チームに初勝利をプレゼントした今回の
フランス人。このレースで彼の才能の豊かさと能力の高さを
改めて認識した人も多かったことだろう。

テニスファンにとってのウィンブルドン、ゴルフファンにとって
のオーガスタナショナルゴルフクラブのように、アッセンという
特別な場所で戦う側の能力の高さが求められるサーキットで
テンカーテ勢とのマテリアルやチームの体力差を埋めて見せ
たのは見事の一言に尽きる。

かつて彼が競争力の劣るカワサキでライダーの能力で勝って見せた
ミザノでの勝利を思い出したレースファンも多かったのでは
ないだろうか。

今回の彼には間違いなく10点を献上。素晴らしい走りであり、
01年のチャンプにふさわしい大活躍であった。

シャーペンティエ 9

今回も土曜の午後最速。本当に手のつけられない速さを見せた
彼であった。

当然チームの地元であり、フランスの隣国なので勝ちたかった
のだろうが、勝てなかったときは二位を得ようとしてそれを
成し遂げた彼は世界チャンプにふさわしい。

おめでとう。新世界王者セバスチャン!!

ファブリッツィオ 9

かわいい奥さんと小さい子供と一緒にオランダにやって来た
若い将来のスター候補のイタリア人だが、愛する家庭は
持っていたが、今回勝つには何かが欠けていた。

よく走り、三位という成績に9点。

藤原 8

いい走りをして、勝てる可能性も十分あった彼を襲った
メカニカルトラブル。

世界で一番になるには素晴らしいライダーがいいマシン、
チーム体制、優れたマテリアルなどを有するのと同時に
少々の運も必要だがバッドラックが彼の勝利に対する希望を
ぶっ飛ばしてしまった。

ヤマハジャーマニー 6.5

二人のライダーもいい走りをしていて、タイムも悪くないが
二チーム四台のホンダ勢に先を行かれてしまった。

すでに歴史上の最高傑作の声も出ているR6の来年モデルであるが
ひょっとして、タイトルの行方がほぼ決していた中で、来季に
目が行っていて、現行のモデルで進行形のレースでの開発や
改良がストップしているのではないかとかんぐってしまった。
好調ぶりが感じられたジャンルカ・ナンネッリが何と
午前中のウォームアップで転倒し、午後の決勝の出走を
取りやめてしまった。

クリニカモービレで悔しそうな顔をしていた彼の不在は
シャーペンティエや藤原の勝利の可能性を明らかに高めるもの
であり、強敵が一人いなくなるとどんなレース展開になるのか
オランダのチームのフランス人と日本人コンビの二人旅の
可能性を大いに感じさせた。

さてレースである。

スタートをきれいに切ったシャーペンティエと藤原。そして
そこにファブリッツィオが加わりトップグループを形成。
一方出遅れたフォレはヤマハジャーマニーのカーテン、
パークスと四位争いをすることとなった。その後方に今季
サプライズを見せてくれているハームス、ベテランのシャンボン、
アルスタースズキのフォレスという序列となった。

フォレと二台のヤマハとの四位争いはフォレがこの二人を攻略
し、さらにペースを上げて前方のトップグループに追いつき、
これで優勝争いは二チーム、四台のホンダCBRでのものとなった。

この日のフォレはまさしく世界王者にふさわしいもので、よく
集中し、冷静さとアグレッシブさが備わった素晴らしいもの
であった。

互いに牽制しながら、お互いの有利不利な場所を計算しながら
レースは佳境に。

残りわずかとなったところでメインストレートを過ぎたところ
で藤原にミッショントラブルが襲う。何とかマシンをコントロール
して転倒やコースアウトは避けたものの、トップ争いからは
脱落し、マシンをなだめながら単独走行の四位となり、
優勝争いはシャーペンティエ、フォレ、ファブリッツィオの
三人の戦いとなった。タイムや調子のよさから全てのライダー
に優勝する可能性もあったが、同時に戦いに破れて三位にな
る可能性も持ち合わせていた。

いよいよ最終ラップになり、フォレがほかの二人を突き放すよ
うにペースを上げてアドバンテージを築く。何とか彼に
離されずに付いて行こうとするが01年のSS王者の走りは
攻撃的でありながら完璧。裏のストレートでもスリップに
つけずに最終ラップの最終のコーナーでの攻防はなく、
誰よりも早くチェッカーを受けた。

二位にシャーペンティエ、三位にファブリッツィオであった。

フォレは自身に久しぶりの、そしてチームに世界選手権参戦
してからの初めての優勝をもたらした。
1−3フィニッシュにおおいに湧き上がるメガバイクのピット。
泣き叫ぶスタッフに迎えられたフォレの久しぶりの何とも
言えない笑顔が印象的だった。

一方2−4フィニッシュに終わったテンカーテ陣営だが、
シャーペンティエはこの二位で世界タイトルを決定した。
チームの地元で優勝こそならなかったものアッセンという
レースファンだけでなく、業界人やオランダのチームにとって
スペシャルな場所でワールドチャンピオンになり、表彰台で
FGSPORTパオロ・フラミーニ氏からチャンピオントロフィーを
贈呈され世界チャンプTシャツを着た人たちによる宴は
延々続いたアッセンであった。
まぁ誰かシャーペンティエを止めてくれいという声が
サーキットの内外から聞こえてきた今季のこのカテゴリー。
その言葉に答えることができるのが、この屈指のテクニカル
コースであるアッセンでの才能あるライダーがその能力を
発揮できる道具で何としてもあいつに勝つんだという志を
有したときなのだろうと思いながら予選二回目がスタート。

その私の考えをかなり証明してくれたのがセッション始まって
まもなくのメガバイクの二台のフォレとファブリッツィオ。
ライディングスタイルが相当違う二人であるが、タイムは
ともに接近していて、トップをうかがおうとしていた。

またジャンルカ・ナンネッリもモンツァやブルノで見せた
トップスピードの高さと馬力の強さでライバルにとって
嫌な相手になる可能性十分であった。

そんな中、コースにオイルがこぼれて、一時中断。再び
再開されるも、またもやオイルによって今週末の主役になれる
のではないかと考えられていたファブリッツィオが転倒。
再び赤旗となった。

三度目のスタートとなったこのセッションで混乱の中で
今季の勢いとチーム力を感じさせるようにすぐにシャーペンティエ
がトップタイム。さらに藤原が続いた。このあとに続いたのが
一台のヤマハと二台のメガバイクホンダ。やはりここでも
今までと同じような予選結果となってしまった。明日はシャーペンティエがタイトルを決めるのだろうか。それとも藤原が
勝つのだろうか。
レースファンにとってスペシャルな場所であるアッセンという
のはウィンストンテンカーテホンダにとっても意味は大きく、
ここまでこのカテゴリーを勝ちつづけているこのチームは
ここに大きなホスピタリティゾーンを設けてこのレースに
臨んでいる。彼らのやる気と意思というものを強く感じる
オランダのレースである。

例によってセバスチャン・シャーペンティエが他車に一秒
以上離すラップタイムをマークして、他チームの出鼻をくじく。
しかしながらミッシェル・ファブリッツィオがその差を
縮めていく。

ライダーサーキットであり、走る能力の高さが順位とタイムに
まともに反映するこのコースでウィントンテンカーテホンダに
食らいついているのが二台のメガバイクホンダのファビアン・
フォレとミッシェル・ファブリッツィオである。まだやること
はたくさんありそうだが、ライダーの能力は高いものがあり、
マテリアルやチームの差を埋めることができるサーキットで
輝く可能性があり、それを見せてくれた初日であった。

同様にライダーの能力で優勝争いに加わってこれるのではないか
と考えていたジャンルカ・ナンネッリは不発。二チーム、四台
のCBRに続いたのはヤマハジャーマニーの二人であった。
ヴァーミューレン 10

よく集中し、マシンのいいところを使いきり、チームの地元で
見事なダブルウィン。ウィントンテンカーテに素敵な日曜日
の午後をプレゼント。グッドジョブクリス!

芳賀 9

ブルノでのファンタスティックな優勝が彼とR1を変えたの
だろうか。今回も見事な走りを披露。ヴァーミューレン
には及ばなかったものの、鮮やかな走りは今後の勝ち星の
数を想起させるものだった。

トーズランド 8.5

悪くはないが、ヴァーミューレンとの差はかなり感じられた。

コーサー 8

優勝できないという状態の時にできうる限りの最大のポイント
を獲ってチェッカーを受けるということをよく理解していて
それを実行した今回のオランダでの彼であった。

加賀山 6

ワンメイクタイヤ、コーサーと同じマシン。マテリアルが
同じなのにコーサーとちょっと差がありすぎた感あり。

ランツィ 8

ライダーサーキットと理解されているこのアッセンで積極さ
と攻撃性を有しながら冷静に戦いを進めた。

グールベルグ 4

ピレリとスズキのSBKが初めてで、たった一回シルバーストーン
でテストしただけというのはわかるが、彼の能力とタイムや
順位に違いがありすぎた。

オランダラウンドの週末 10

ダッチウェザーもなく、すみやかに晴れ渡り、素晴らしい天気
のなかで、レースの愛情が感じられる空気とお客さんの
盛り上がりを4クラスプラスサイドカーレースで感じること
ができた。アッセンのレイアウトが変わってもアッセンを
失ってはいけない。

< 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 >