dorlisがいい

2005年3月10日 音楽
先日、お昼休みにFMAを聞いていたところ、すごく気になる
受け答えをするミュージシャンがいました。DJ千駄あずさとの
やり取りの後、曲が流れたのですが、これが実に良かったです。
今回はこのメジャーでは新人となるdorlisについて触れてみたい
と思います。

私もかつては放送業界、音楽業界の方々とお付き合いがあったので
ラジオやテレビにおける出演のあり方というのは理解しています。

一つは番組や局がお金を払い、拘束時間や場所、パフォーマンス
の内容などを決めてアーティストサイドにお願いして出ていただく
ケース。

もう一つは新しいCDなり、映画や舞台などが始まる時などに
レコード会社や映画会社、プロモーターなどがラジオやテレビ局に
お願いして時間を取ってもらい、作品の宣伝のために出演する
ケースですね。

名古屋でのPR活動ということになると、JーPOPのミュージ
シャンなどはFMAやZIPFMなどの局に入って、生ワイド
番組と作品に関する会話をして、曲を掛けてもらい、その作品の
ことについて話したりする。その後、矢場とんで味噌カツなり
山本屋で味噌煮込みうどんを食した後に昼間の生ワイド番組に
やはり同じように出演。

生ワイド番組が終わると東海ウォーカーやぴあといった雑誌や
中日スポーツの芸能面の方の取材を受けて、カウントダウン番組
でチャート入りが確実な人はその番組へのコメントゲストをやっ
たり、時間差を置いて放送される番組の録音をする。

そして、コンサートが近かったら、プロモーター
の方と一緒に打ち合わせを兼ねた食事会などがあったり、タワー
レコードやヤマギワソフトなどに足を運んで、生写真を撮って、
そこにサインとコメントを入れてから翌日のスケジュールを
確認してホテルに向かう。あるいはひつまぶしなり手羽先を
食べに行ったり、飲みに行く。(だからミュージシャンの
お供をすることになるレコード会社の名古屋支社の皆さんは
平均的な名古屋人よりかなり多く名古屋の名物を口にする
ことになる。)

まぁ、大体こんな感じで一日の活動が推移していくわけです。

そういったミュージシャンを番組の中で相手をするDJと呼ばれる
人達もゲストがPR活動で来ているので作品に触れるよう話題を
振ったりしているので、大体同じような質問を朝から晩まで
ミュージシャンサイドは聞くことになる。まぁ、それを避けたい
DJはリスナーからのメールやファックスの質問をぶつけていたリ
しますね。

そんなミュージシャンのPR活動で先日名古屋にdorlisという
名前の女性シンガーがやって来て、FMAのラブオンラインに
出演して千駄あずさと話をしていました。

この時の千駄あずさの態度というのは明かに普段と違いましたね。

彼女が来る前に恐らくレコード会社のプロモーターから資料と
試聴盤を出してもらって聞いていたと思います。そして、この
新人の作品に感銘を受けていたのでしょう。ありきたりな質問
もありましたが、普段の千駄あずさとは違っていた気がしました。

実際、いいなとか好きだと思ったものを伝えたい時の送り手の
テンションというのはやはり普段とは違って当然なわけで、
dorlisに対する質問の内容もかなり作品の内実に迫るものでした。

この千駄あずさが感じたように私も彼女の作品には新しさと
古さ、ベーシックとアバンギャルドを感じましたね。そりゃあ、
あの作品に魅せられたら、当たり障りのないことや定番のことを
聞くつもりにはならずに、作品の背景とか制作に対する姿勢
みたいなことを聞きたくなるというものです。

というわけで私がここ一ヶ月で一番気になるのはdorlisですが、
彼女の作品にアンテナが反応したのは千駄あずさや私だけでなく、
ドラマ関係者もそのようでして、内館牧子の脚本作品のドラマの
主題歌に採用されるというビッグタイアップも手に入れました。

これからどういう活動をしていくのか、そして、どんなライブを
やるのか楽しみなシンガーがまた出てきてココロオドル私です。
やはり食べ物に名古屋人性を濃厚に感じますね。

今日の昼飯は少し遅い時間に栄と伏見の間の松屋で食べたのですが、
お味噌汁が赤味噌だったところに名古屋を感じてしまいますね。

あと、大須に行くと名古屋に戻ってきたことを肌で感じます。
色々な意味で名古屋をよく表わしているところでして、
何だかほっとします。

私はショッピングセンターを否定はしませんが、昔ながらの
商店街での温もりというか、屋外であることの開放感。
車が入って来れないエリアの良さ。そして、値段は交渉して
決めるということ、昔からのおいしいところ、最近できた
うまいところも共存していて、それが一つ独特の空気感を
出していますね。

大須の町で買い物して、食べたり飲んだりするたびに
多くのお店が私にビッグウェルカムと言ってくれている気がします。

商店街が元気であるというのは健康的だと思いますね。
何もどこの町も駅近くの開発をミニ東京化することはないし、
車に乗って、ショッピングセンターばかりで動くことはない。

大須の皆さんのエネルギーや古いもの、新しいものを
受け入れる包容力などを感じる私です。
昨年世界グランプリの125に参戦していた(まぁ、7000
ユーロを一レース毎に払っていたらしいのですが)マルケータ・
ヤナコーバですが、昨年の暮れの段階では同じチームアンガイア
で世界グランプリの125で走ることになっていました。

ところが、何がどういうことになったのかわかりませんが、
彼女の場所がなくなり葛原君が走ることになりましたね。
昨年のパフォーマンスと成績などをIRTA,DORNAが
考えて05年の参戦を否定したのか、お金が払えなくなり
チームとの話が壊れたのか、あるいは125をやるより、
違うカテゴリーに進んだ方がいいとマルケータと父親が考えた
のかわかりませんが、とにかく世界GPの125クラス参戦は
なくなりました。

でもって、何をやるのか気になっていたのですが、彼女は
ストック600クラスに参戦することになりました。

チームはティターノコルセでマシンはスズキのGSX−R600。
今季からスーパーバイク世界選手権はヨーロッパで行われる
レースに関してはSBKが2レース。SSが1レースの他に
リッターバイクのストックバイクのストック1000選手権と
600クラスのストックバイクのストック600選手権
が行われます。

若いライダーに世界選手権と同じサーキットを走らせる経験を
与える。今、SBKやSSで各メーカー、チームが走らせて
いる同じモデルでルールを厳格化した上で競争させてステップ
アップさせる土壌にするという狙いは今までもユーロスーパー
ストック選手権という形で成功していました。実際ここから
ミッシェル・ファブリッツィオ、ロレンツォ・ランツィ、
ジャンルカ・ヴィッツィエッロといったライダーが世界選手権で
戦うことになりました。

リッタークラスのストックバイクの選手権がこういった成果を
上げましたが、新しい600を使ったクラスというのはどうい
うことになるのかわかりませんが、マルケータがこのクラスで
戦うことになりました。

私は昨年のオランダのアッセンで初めて会って、話すことが
できたのですが、ライダーに必要な気持ちの強さがあるのですが、
少し人が良すぎるのかなという印象を抱きましたね。

まぁ、チェコ語で挨拶して、数少ないチェコ語のボキャブラリーで
「すみません。私はチェコ語がわかりません。イタリア語かフラ
ンス語か英語がわかりますか。」なんて言う日本人相手の会話
だから他の人と接する時とは違う言葉の使い方なんかになった
のかも知れませんが。性格のいい子だなという思いが残りました。

これがライダーとしてはマイナスなのかも知れませんが、
トロイ・ベイリスのようにいい奴だけどヘルメットを被った
瞬間に悪魔性を有して石にかじりついてでもやり遂げるとか
何が何でも人より前に出るというような我の強さを有して
いることを示してくれたら、評価も変わると思います。

新しい彼女のチャレンジが始まりますが、私は注目したいと
思っています。まぁ、ヴァレンシアで会えると思うので
話せる時間が取れて、色々とネタが入ったらここで発表しようと
考えています。
昨年からドイツ選手権のSBKクラスに参戦し、トイフェルトの
ライディングで勝利を奪い、その後、チームDFXTREAMと
交渉をし、テスト走行もし、世界選手権に出場してくるものだと
思われたものの、土壇場でDFXTREAMとのジョイントは
破談になり、ダニエーレ・カルリのチームはヤマハR1を使う
ことになりました。

では、イタリアの伝説的なメーカーはというと、SBKのヨーロッパ
ラウンドで同日開催のストック1000選手権にチームジモーター
スポーツと共同運営という形で参戦することになりました。
ライダーはヴィットリオ・イアンヌッツォとファブリッツィオ・
デ・マルコ。チームマネージャーはルイジ・デスポージトです。

彼と電話で昨日少し話していたのですが、今月の下旬に
ヴァレンシアでのテストを行い、このカテゴリーのデビュー
戦となるスペインラウンドに入ります。

メーカーサイドの考えなのか、チーム側のアイデアなのかまだ
はっきりわかりませんし、彼も口が固かったのですが、今季も
機会があればスーパーバイククラスにワイルドカードで出場したい
ようです。となると恐らくイタリアでのレースでいいところを
見せたいとかスポンサー受けを考えるとかライバルメーカー
に対して地元で一泡吹かせたいというところだと思います。
まぁ、ひょっとしたらかなりの自信があって、そんな話が
出ているのかも知れません。

MVアグスタというメーカーに関しては色々な思いを有している
方もいらっしゃると思います。なるべく早く情報が入ったら
皆様に提供したいと思っています。
昨日で勝者が確定したため、昨日まであった放送ブースは
あるものの、実況も解説もない、放送席。クレーンカメラも
なく、昨日までと違って鳴り物も少なく、スペイン国旗を
振っていた親父もいなくなり、満員とは言えない会場に行って
来ました。

ということで3セットマッチとなり、勝ったスロバキアは
トップ2がお役ごめんということで、フィッシャーとの
付き合いでサイン会に出るくらいでした。代わりに出てきたのが
昨日のダブルスの勝利の立役者のメルティナク。スペインは
初日のシングルスの敗者のロペスです。

昨年のドラゴンズが優勝した翌日の試合がまぁぼろぼろだった
のですが、それと同じようなことを考えていた私の予想は
ある部分当りました。主力を休ませるということ、そして
勝利の望みが消えてプレイヤーに気力の充実を求めるのが
難しいという部分ですけどね。

ラテン系の人間がやる気をなくすとどうなるのか。そして、
ランク的にシングルスに起用されることはなかったのに、
シングルスで多くの協会関係者や業界人の目の前で地元で
戦えるチャンスをもらったスロバキア人はどうなるのか。

第一セットはメルティナクが6ー0で取りました。
さすがにこれではまずいと思ったのか、次の対戦に自信を
持たれたら困ると思ったのか、ファーストセットのひどい
出来から開き直ったのか、破れかぶれになったのかわかりませ
んが、セカンドはタイブレークの末にスペイン人が押さえるも、
最終セットはロペスのサービスをブレークし186位のメルティ
アクが6ー4で取りました。

まぁ、ロペスにとっては最悪の週末となりましたね。今日の彼は
初日に数える程しかバックのトップスピンを打たなかった時とは
違い、スライスに執着しなかったのですが、作戦は変わっても
勝利を奪うことはできずにブラティスラバを去ることになりました。

最終試合もスロバキアのキャプテンはローランカーの補欠
要員にチャンスを与えました。カミル・カピコビッチに経験
を積ませたのですが、これはさすがに一つも勝てずにスペイン
に帰れないヴェルダスコが簡単に6ー2、6ー2で勝ちました。
まあ、ヴェルダスコには370位のプレイヤーに負けられないと
いう気持ちが強かったと思います。

ヴェルダスコはともかく、下手したらロペスはこの週末のヘビー
な体験がプレイヤー生命を左右しかねないような印象を受け
ましたね。今日の試合を見ていて余計そう感じたのですが、
トップスピンを打てるのに打たずに結果的には自分で自分の首
を絞めてしまった。今日の試合に関してはテニスの世界ですから、
トップ200位あたりまでは差がないのですが、勝っておいていけ
ない相手にやる気がない姿を見せて勝利をプレゼントして
しまい、自信を与えてしまった。彼が今シーズンどういう
プレイをするのかわかりませんがかなりのダメージをしょって
しまった週末だったと思います。

スロバキアは次もホームでオランダと戦うことになりました。
フルバティ、べックの二枚看板次第というところはありますが、
この二回戦も楽しみです。強いナショナリズムを背負って
ホームで戦えるのは大きなアドバンテージだと思います。
これはメチージュも認めています。

スペインの王座は一冬持たなかったのですが、プレーオフに
誰が出てくるのか気になります。モヤやフェレーロあたりが
出てくるのか、現行メンバーで行くのかアレッセの決断が
迫られています。ひょっとしたらその決断をする前に彼が
この敗戦によって切られる可能性も感じます。
雪は降るないが風は冷たく寒さは厳しいスロバキアのブラティ
スラバです。しかし館内の熱気はすごかったです。今日の試合を
振り返ります。

昨日のまさかの二敗で後がなくなったスペインはラファエル・
ナダルとアルベルト・コスタのペア。一方のスロバキアが
昨日シングルスを戦ったべックとメルティナクの二人。

べックはシングルス、ダブルスのトータル三試合の出場という
ことで昨日望外のシングルス二勝を挙げてダブルスは引っ込める
かに思えましたが、今日も出てきました。

強いプレイヤーがごろごろいるスペインに対して、スロバキアは
フルバティ、べックのトップ2とそれ以下に差があるのですが、
このメルティナクがランキングや若さからは考えられないほどの
落ち着きでゲームを進めていきます。

ここの早めのハードコートですが、両陣営ともリターンゲームの
時にはファーストサービスはリターンサイドはベースラインに陣取り、
セカンドサービスになって、一人がネットにつめてより攻撃的に
プレイするというプランを持っていて、それを両チームのリターン
ゲームで実行していました。パスで抜くことに自信を持っている
からやっている作戦でしょう。

第一セットはすべてキープでタイブレークに。四人すべてのサービス
の調子がよくて、なかなかチャンスを掴めずにいましたが、
タイブレークになり、ナダルが一つ落とし、セットポイントで
コスタのサービスを足元に沈め、少し甘いボールをべックが
バックハンドのショートアングルを決めて一セット先取しました。

第二セットはこれまたいいサービス、また相手に攻撃させない
セカンドサービスを放ち、緊張感あふれる展開になりましたが、
コスタのサービスゲームをスロバキアペアが奪い6ー4でリーチ
を掛けました。

大騒ぎのスロバキアのファンに、大慌てのスペインサポーター。
騒然としたムードが漂います。

第三セットはこれまたサービスキープが続きましたが、スペインが
5ー4で迎えた第10ゲームでべックのサービスが乱れたのに
付け込み、ブレークポイントを握り、この試合でスペインが初めて
セットポイントを迎えます。

しかし、べックはサービスエースで切り抜け、また、スペイン
のグッドリターンで再びセットポイントとなりますが、深い
サービスで切り抜け、5ー5となります。

その後サービスキープが続き、6ー6でタイブレークへ。
べックが最初にサービスを落としますが、そのべックがグッド
リターンでナダルのフォアのローボレーのエラーを誘い、
追いつきます。その後、コスタのダブルフォルト、メルティナクの
バックボレーのミスがあり、再びスペインがセットポイントを
握りますが、これをスロバキアがしのぎ、逆にマッチポイント
を握ります。これをべックがサービスエースで一発で決めて
この試合を7ー6、6ー4、7ー6で制しました。

何と世界王者のスペインを相手に最終日を待たずに三タテで
勝負を決めてしまいました。

大歓声が響きまくる会場をそそくさと帰るスペインチーム。
逆にスロバキアチームは大騒ぎで勝利を決めたペアはラケットや
ボールを客席に投げ、国旗を取って、ウィニングラン。
拍手歓声口笛が鳴り響くなかサポーターと勝利を分かち合い
ました。

スペインの王座は一冬持たずに終わりました。逆にスロバキアは
二日目にして世界王者をぶち破りました。

私はこの週末を迎える前から、初日が1ー1のイーブンだったら
スロバキアにもチャンスはあると読んでいて、公言していましたが
何と二日間で片づけてしまうとは思わなかったです。やはり初日の
シングルス二勝がスロバキアにスーパーパワーを与えたような
気がします。

テレビ局や代理店の思惑はもつれて最終日までテレビ視聴率も
観客も大きなレベルになって欲しいと思っていたことでしょうが、
あっけないほど簡単に終わってしまいました。
第二シングルスはフルバティとヴェルダスコの試合
ランキングは29位と37位の戦いです。

キャプテンはスロバキアがメチージュ。スペインがアレッセですが、
これが全く好対照。彼らの現役時代もそうでしたが、監督業も
彼らの現役時代のスタイルを踏襲していますね。いすにどっかり
使って表情をそれほど変えないメチージュとポイントとポイント
の間に手を叩きながら立ちっぱなしではっぱをかけるアレッセ。
静と動が明らかになっています。

フルバティもヴェルダスコもかなりフラットな持ち球で早い展開
のゲームをするためにかなりエースやエース級のボールが出てくる
展開になりました。ヴェルダスコはバックは両手打ちで強く叩く
ために第一シングルスとはかなり違ったスピード感、ゲーム展開
となりました。

第一セットは第4ゲームでヴェルダスコの持ち味の攻撃性と共に
彼が有する紙一重の脆さがエラーとなって現われてサービス
ゲームを落とします。

このワンブレーク差で第一セットはフルバティが6ー3で制します。

第二セットで先にサービスを落としたのはフルバティでした。
第二ゲームでグッドリターンを浴び、フォアのミスが出て、最後は
バックをミスして、0ー2となります。

その後サービスキープが続きますが、4ー2で迎えた第七ゲームの
ヴェルダスコのサービスゲームでフルバティのリターンが冴えて
このゲームをヴェルダスコが落とします。

4ー3となり、フルバティがキープし、4ー4。そしてヴェルダスコ
のサービスゲームで15ー0からフルバティがヴェルダスコの
サービスをベースラインに強く叩くリターンを見せてエラーを
誘います。最後はヴェルダスコがフォアをネットに掛けてブレーク。

5ー4からのフルバティのサービスゲームはヴェルダスコの
攻撃的なフォアが爆発しブレークポイントを握りますが、ピンチを
サービスエースで逃れ挽回し、このゲームをキープ、6ー4で
奪います。

ヴェルダスコは2セットダウンとは言え、実にいいショットを
叩いています。フラット系の球を打つもの同士の戦いでエース
で終わることやそれに近いショットで終わることが多いので
見ていて楽しいのですが、スペイン人にとってはそれがそれが
結果に繋がっていないのが歯がゆいところでした。
スーパーショットの数はヴェルダスコの方が多いのですが、
サービス直後の体勢が乱れているところにフルバティの速い
リターンが飛んで来てあたり損ねのエラーがあったり、きわどい
ショットのアウトが多かったここまででした。

第三セットに入っても、負けているヴェルダスコですが、テニスを
変えることはなく、戦っていきますが、フルバティよりも
少し深いボールが打てるようになって戦況が変わって来ました。
また、セカンドサービスが攻撃的で相手に攻撃を許さない。
好調なプレイヤー同士でサービスキープが続きました。

すべてサービスキープとなりタイブレークに突入。先に落とした
のはヴェルダスコでしたが、攻撃性を失わずにプレイして、
タイブレーク5ー3からのポイントをサービスエース二本で
5ー5に。そこからフルバティのミスがあり、ヴェルダスコの
セカンドサービスのエースもあり、最後は7ー7からフルバティ
がバック、フォアとストロークミス二本続き9ー7でヴェルダスコ
が取りました・

第四セット。気落ちしたフルバティにヴェルダスコが襲い掛かり
ブレークに成功。しかし続く第二ゲームをダブルフォルト、
フォアボレー、フォアハンド、バックハンドとミスがつながり
ブレークバックし、1ー1となりました。

ここからお互いの持ち味が出てサービスキープが続きますが、
第八ゲームで30ー30からフォアのエース、バックのエースと
繋いでフルバティがブレークに成功。5ー3とリードします。

このゲームの後、足の不調を訴えたヴェルダスコが治療タイムを
求めて応急治療を行いました。

第9ゲーム。最初の2ポイントをリターンのミスで奪うと
そのままの勢いでフルバティがキープ。このセットを6ー3で
獲り、スロバキアに二勝目をプレゼントしました。

ヴェルダスコというプレイヤーの攻撃性やセカンドサービスの
優秀さが目につきましたが、フルバティも同じスピードの
展開のテニスを続けて、相手のエースもあるがミスも結構
あるという粗さを突いて勝利を奪ったという一戦でした。

私は以前、この国に来た経験からホームタウンの有利さから
初日1ー1のタイスコアだったらスロバキアが勝つ可能性も
大いにあると思っていたのですが、初日が2ー0ということに
なりました。スペインの王座が冬の間だけという可能性も
強くなった気がします。
粉雪の舞い散るスロバキアの首都のブラティスラバに来ています。
目的はデビスカップの一回戦のスロバキア対世界王者のスペインの
一戦。今日一日目はシングルス二試合が行われました。今回は
そのレポートです。

昨年この町に来たのもテニスのためでした。その時は十万ドルの
チャレンジャー大会を見に来たのですが、その時にこの国のもの
すごい愛国心を感じました。今回も金曜日の予定は昼の二時から
のスタートで土曜や日曜の昼間だったらともかく金曜日のそれも
昼の二時からなのに何とチケットはソールドアウト。金曜の昼
から自国のテニスプレイヤーを応援することがいいことなのか
悪いことなのか判断に迷うところですが、応援される側やテニス
業界に関わっている人にとってはありがたい話しであるのは事実。
そんな熱い空間にネット予約のキャンセル分のチケットが手に
入り現場で見ることができました。

第一試合はスロバキアがカロル・べック、スペインがフェリシアーノ
・ロペス。最新ランクでは43位と21位の対決です。

べックのサービスで始まったこの試合。驚いたのが、ロペスが
全くもって、バックハンドのトップスピンを打たないことでした。

これが彼のスタイルなのか、それともこの速いインドアハード
コートというサーフェースを考えてのことなのか、あるいは
対戦相手に対する有効な戦術であるということなのかは私には
わかりませんでしたが、私が知る限り第9ゲームのべックの
サービスゲームでようやくリターンをトップスピンで返したのですが
この試合を通じて彼がバックハンドをトップスピンで打ったのは
両手で数えるほどでした。

この戦法ですが、べックがフォアのひざから下を打たなければ
いけない時にミスが結構あったところからすると効果はあった
と思いますが、果たして相手に嫌な気持ちをずっと抱かせたのか
あるいはハードヒットがないぞと楽な気持ちになったのかは
わかりません。第一セットは終始べックペースとなりました。

第二セットに入ってからロペスのサービスの確率が上がり、
お互いに楽にキープしたセット前半。サービスエースやサービス
で相手を崩してイージーにポイントする両者。

キープが続き4ー4からの第9ゲーム。べックのサービスゲーム
で簡単なミスを三つ続けて0ー40となり、ロペスにとって
この試合の流れを変える大きなチャンスがやって来ました。
べックはそのポイントでサービスアンドドロップボレーで1ポイント
返し、15ー40からラリーの応酬となります。そこでべックの
放ったショットがネットインで30ー40。次のポイントが
長いラリーの後、ロペスのバックハンドがオーバー。デュース
となり、サービスエース、そしていいサービスを入れてサービス
キープ。ロペスはこのゲームをものにできませんでした。

その後、サービスキープが続きましたが、12ゲームでロペスの
サービスゲームをグッドリターンで0ー15、長いラリー戦を
制し0ー30、その後15ー30になるも、グッドパスを決めて、
15ー40のブレークポイントとなり、ロペスのフォアの強打が
オーバーしてべックがブレークに成功し、このセットも制します。

同じような展開で第三セットも進みましたが、この第三セットも
ロペスはほんの僅かしかトップスピンを使わずにゲームを進めま
した。2セットダウンなので何らかの戦略の変更やギャンブルを
打ってもいいかと思いましたが、サービスが好調になったことも
あり、競り合いになり、ずっと同じ戦法で戦いました。

サービスキープが続いたのですが、第8ゲームでロペスが
アプローチショットのミスで作ったを守りきれずに落とし、
第9ゲームをラブゲームでべックがキープし、ストレートで
スロバキアが先勝ということになりました。

スロバキアのファンは大喜び。べックも気持ちを表に出すことなく
プレイしていましたが、マッチポイントを一発でサービスエース
で決めて喜びを爆発させていました。

6ー4、7ー5、6ー3というスコアでべックが勝ちましたが、
この試合を見ていて何故ロペスはバックのトップスピンを全然
使わなかったのか深い謎が残りました。確かに時折べックが
浅い位地に来たフォアで叩いたり、前に出ようとした時にミス
が出ていたので、ロペスの狙いはその部分では当たりましたが、
結果は負けました。かつての女子のグラフのような滑りまくる
スライスだったらともかく、そこまでのスライスの攻撃性は
感じなかったですからね。

スロバキアサポーターの大騒ぎを見ながら深い疑問が残りました。
フェッラ−ラでスーパーバイクのレースの関係者と会って
いました。私たちは、そこで今シーズンを話をしていました。
実は今季はイタリア選手権が一レース増えて6レースとなりました。
また、日程的にも割に行きやすい(これは実戦と開発を兼ねて
世界選手権を戦っていながらイタリア選手権も参戦している
チームにとってはいい環境ですし、国内選手権も見てほしいと
考えている側にとってはいい状況です。)ので、いくつか
行くことになりそうです。

私は今まで三回見に行ったことがありました。最初が99年の
ウンブリア。二回目が01年のモンツァ。一番最近が03年の
最終戦にして、全てのクラスのタイトル決定戦となったヴァッレ
ルンガです。

特に印象に残っているのが03年のヴァッレルンガですね。
この年のSBKがこの年チャンプになったサンキーニ、前年王者
のぺデルチーニ、復活したロンボニ、ボルチャーニ、イアンヌッツォ
にヴィッツィエッロというようなメンバー。

SSがタイトルを奪ったナンネッリに最後までチャンピオン争い
をしたゴイ、コラーディにプラティキッツォ、カルラッチ、
ポリータ、ミッリョラーティ、クルチアーニというメンバー。

今年のメンバーがまだ不透明なところがありますが、03年の
ようなメンバーで最終戦までもつれるということになれば
面白くなりますね。

ライブというわけには行きませんが、できるだけ新鮮な
情報をお届けできればと思っています。

日本語を話すイタリア人が鈴鹿やもてぎで見ることはありませんが
イタリア語を話す日本人がミザノやイモラに行くことは二回
以上はありそうな今シーズンになりそうです。
どうしても日本人がイタリアを旅行するとなるとローマ、
フィレンツェ、ミラノ、ヴェネツィアといった大きな都市が
中心になってしまいますが、イタリアの地方都市にもいいところ
がたくさんあります。それを実感したのが今回のフェッラーラ
でした。

友人との会食を終えて、翌日、ボローニャに行くまでほぼ一日
フリーとなったのでそぞろ歩きました。前日の夜のフェッラーラ
もよかったのですが、昼間はまた違った表情がありましたね。

そんな昼間にいくつか教会に入ったのですが、カテドラルや
お城といったこの町の観光名所とは言えない小さな教会が
素晴らしかった。

本当にこういうところはイタリアの侮れないところですね。
あいつらはサッカーとセックスのことしか興味ないなと思うこと
も正直言って多いのですが、小さくて、地元の人しか入らないよう
な教会に美しくて目を奪われる絵画が飾られていて、行き届いた
管理がなされていて、しばらくこの教会で時の流れを忘れて
見続けていました。

フェッラーラというのはボローニャからヴェネツィアに行く
途中の町ということで、団体客がツアーで立ち寄るような場所
ではないのですが、こういった町にも美しさや歴史を感じさせる
建造物がたくさんあり、目を奪われるモノがたくさんあるというのは
この国家の文化の側面での実力の高さが感じられます。

改めて小さな町やイタリアという国の力の入れているところを
感じた滞在でした。
いつものレッジョエミリアの図書館に行き、コスタ先生の
本を読んでいました。そこで思ったのが、日本の図書館にバ
イクやF1の本があるところがあるのかなという感想とあの
先生の本を読んでレースの世界の安全性のことでした。

コラード・カタラーノというライダーのことを知っていたら
それは相当なマニアだと思うのですが、新垣敏之が経済的な
問題から当時の世界GP500ccクラスの参戦を休止して、
彼のマシンと参戦枠が空き、出走していたのがこのイタリア人
でした。

その彼はドイツのホッケンハイムでとんでもない事故を起こし
ました。すぐにセッションは中断になり、救急医療団が現場に
急行し、最善の処置を施しましたが、きわめて重大な状況で
した。

その後、すぐに近隣の都市であるマンハイムの病院に運ばれ
、時間との戦いに臨み、素晴らしいスタッフの仕事ぶり、
救急体制の働き、医師の力、そしてカタラーノの生きたいと
いう思いが一つの奇跡を起こし、彼は片手を失いましたが、
絶望と思われたところから文字通り生還しました。

彼のこの時の状況をこの本では極めてわかりやすい文章で
書いてあり、その時の状況を想起しながら読んでいたのですが
読後思い出したのが、昨年のユーロスーパーストックの
オランダ大会におけるペリーリとかつての鈴鹿における加藤
大治郎の事故でした。

昨年のアッセンのSBKオランダ大会の最終日。ユーロスーパー
ストック選手権でペリーリが走行中に転倒し、重体状態に
なってしまいました。

すぐにレースは赤旗中断。救急隊が現場に駆けつけ応急治療
が行われ、そこにヘリコプターが到着。すぐに彼はアッセンの
病院に搬送されました。

鈴鹿のMotoGPの時はどうだったか。とんでもないスピード
で激突し、マシンが大破、ライダーも動けない状態となり
ました。

しかしながら、レースは何と続行。かなりの関係者とレース
ファンは事故はあったものの現場近くにいない人は赤旗が
出されなかったことでそれほどのひどい状態にはないと
思った人が多かったと感じたでしょう。

彼は倒れた地点で救急車が来るのを待つのではなく、マーシャル
によって後続ライダーがいない状態であることを確認して
から担架でコースを横切り救急車まで運ばれ、緊急治療を受けて
そこからヘリコプターに移され四日市の病院に運ばれました。

結果的にカタラーノは助かり、ペリーリと大治郎は亡くなって
しまいました。しかし、このペリーリと大治郎のケースには
死に至るまでにあまりにも大きな差があるように思います。

残された家族、友人、知人がどういう印象を抱いたのかは
当事者でないとわかりませんが、ペリーニの周りの人が
医師団に『我々は全力を尽くしましたが、力が及びません
でした。』と言われるのと大治郎の周りの人たちが同じ言葉
を言われて感じることには差異があると思います。
事故現場に医療スタッフが来て、ヘリコプターが駆けつけて
近くの町に運ばれるのと、マーシャルがライダーがもう来ない
ことを確認してコースを担架に乗せて横切って救急車の駐車
スペースに行き、そこからヘリコプターに乗せて運ぶには
かかる時間が違いすぎると思います。

昨年のムジェッロでもカワサキの中野がタイヤが破裂して
しまい、最高速のでるあたりでクラッシュ。ロングストレート
の脇で中野君が寝ている近くをタイヤの破片が散らばる中を
後続のライダーが300キロのスピードで走っていきました。

私はてっきりその時に赤旗がでるものだと思いましたが、
でることなくレースは進行しました。

今シーズンのスーパーバイクはカタールで開幕し、第一レースは
雨で途中中断し、安全性が確かめられた時点で再スタート
となりました。

一方MotoGPでは雨による二ヒート制を避けるためのルール改正
がされようとしています。雨が降ってきたなか晴れ用の
タイヤで走ることやセットアップが違うマシンで走ること
が起きるのではないかと言われています。

危険性をまったくゼロにすることは不可能だと思いますが、
少なくすることが求められている中、あの本を読むことが
できたのは良かったと思います。緊急医療は秒数との戦いで
あり、赤旗中断になり、救われたライダーの命があることを
理解することはいいことだと思います。

スーパーバイクが好きでMotoGPに違和感を感じる人は
業界内に多いと思います。今回のフラッグトゥフラッグ
という名前のルール改正に関して大治郎の事故のときに
同じ場所にいた人たちがどう行動するのか見守りたいと
思います。私はペリーリ自身も知っていましたし、
彼のチームの連中を知っているだけに安全性に対する思い
も強いですし、医師団や関係スタッフが何かが起きたとき
に早く迅速に仕事をしたいという気持ちというのを感謝
と共にそれができる枠組みがあって欲しいと思っています。
スーパーバイク(SBK)世界選手権のカタールが終わり、
次はオーストラリアです。世界中のレースファンにとって
それぞれ忘れられないレースというのが存在すると思うの
ですが、私にとってかつてのフィリップアイランドでの
SBKのレースは忘れられないものです。今回はこれを取り上げ
ます。

現在、SBKに参戦しているメーカーは日本のホンダ、ヤマハ、
スズキ、カワサキにイタリアのドゥカティ、マレーシアの
ペトロナスですが、かつて日本の四メーカーにドゥカティ、
アプリリア、そしてさらにビモータが参戦していたシーズン
がありました。

私はリミニという町で勉強していた時期があり、町の真ん中
から自転車で30分ほどのビモータのオフィスと工場に
取材に訪れたこともありました。その時に抱いた感想という
のがまるでフランソワ・トリュフォーが美しい足を持った
女性に抱いた気持ちと一緒でした。美しいバイクに魅せられ
ましたね。同時にあのメーカーが従業員50人ほどの規模と
いうのが強く印象に残りました。

その小規模メーカーが日本の四台メーカー、世界チャンプの
ドゥカティ、RSVを引っさげて殴りこみをかけてきたアプリリア
と戦うと知ったときにどうなることやらと思いました。

ライダーは実力はあるがそれが様々な理由から発揮すること
がまれだったアンソニー・"GO SHOW"ゴバート。開幕は
大した成績を収めることなく彼の母国のオーストラリアを
迎えました。

エンジンの方も車体などもまだまだ他のメーカーとは実力に
開きがあり、まだまだやるべきことが多いと実感させられた
レースを終えてオーストラリアへ。レースの舞台のフィリップ
アイランドは長いストレートに高速低速コーナーがある
マシンもライダーも実力が問われるサーキットです。

日本やヨーロッパでは春ですがオーストラリアでは秋。
決勝当日のフィリップアイランドは天候が微妙でライダー、
エンジニア泣かせの状況でした。

そんな天候は競争力に乏しいビモータとゴバートにとっては
トップスピードの大差やコーナーリングでのライバルとの差異
が出にくいコンディションになりました。

そんなコンディションでレースはスタート。難しい状況で
文字通り雨に足元をすくわれたり、セッティングが決まらず
思うように走らないライダーが続出する中、地元の声援に
燃えるゴバートは雨を見方にライバルをどんどんオーバー
テイクしていく。

よく集中し、地元の応援に応えハートは燃えて頭はクールに
素晴らしいマシンコントロールで周回を重ねていく。

十分なリードを築いて日本の四大メーカー、世界チャンプの
ドゥカティ、そして同じイタリアのメーカーのアプリリアを
従えてラップを重ねていく。緊張感と余裕が程よく混じった
状態でまさにライダーズハイのような状態で走り抜けて
世界の列強の反撃を許さずに誰よりも早くチェッカード
フラッグを受けた瞬間。ビモータのピット、リミニの工場、
地元ライダーの偉大な勝利を喜ぶフィリップアイランドの
観衆は爆発しましたね。

オーストラリアまでのレースを見たところ、誰もこんなことを
考えられなかった奇跡が起きた瞬間でした。
小さなメーカーの大きな勝利。そして空が泣いたときに
アンソニーが笑った彼の一人舞台のGO SHOWでした。

その後モンツァで我々は会い、この祝福の言葉をビモータ
の関係者やアンソニーにかけたらひどく驚きながら喜んで
いましたね。まぁ、日本人がイタリア語と英語を話して
リミニの従業員50人のメーカーの勝利を祝福されるなんて
ことは予想できなかったのが理由のようですが、グッドラック
があったにせよ、かなりのリスクをしょって世界選手権に
出てきたこと、レースをきちんとコントロールして勝った
ことなどあの難しいレースの勝者には当然掛ける言葉は
たくさんあった私でした。

残念ながら、その後、イタリアのミザノアドレアティコという
彼らの本拠地から12キロ程しか離れていないホームタウン
レースに彼らは姿を見せませんでした。アンソニーを擁し、
世界選手権に参戦することが出来たのは資金的な裏付けがあって
のことなのですが、この年の彼らのスポンサーというのが
以前F1のアロウズで実体のないスポンサーの名前を出して
金を出すと言いながら出さずにあの世界から追い出された
男が関わっていたところでして、同じことを今度はSBKを
舞台にしてやってしまい、資金的なバックを失ったというか
始めからなくて、それがわかったビモータが再び走ることは
なくなってしまいました。

いまだにあの時からビモータのマシンをSBKのサーキットで
見ることはありません。しかしながら、あの曇りや雨でどん
よりとした空気の中で晴れ晴れと走ったアンソニーや
他社を尻目に輝いて見せたビモータのマシンは記憶にも記録に
も残っています。

さて、昨年のオーストラリアはギャリー・マッコイがSBK
初優勝を奪いました。毎年色々なドラマがあるフィリップ
アイランドは来月です。今年はどんなことになるのか楽しみ
です。
時差の関係で日曜日ではなく月曜日のネット屋で入ってきた
情報ですが、フラヴィア・ペンネッタが前週のボゴタに続いて
アカプルコを制しました。何と二週連続優勝です。

まぁ、賞金規模もポイントも小さく彼女は第一シードでの
出場ということで、彼女以外は下のランカーばかりだった
ので当然と言えますが、その一方、そういう大会でも
二週連続で優勝するというのは大変なわけでして、素直に
うれしかったですね。

これで彼女は最新ランクではトップ30の壁を破って25位
ということになりました。少し体を休めて、イタリア人に
とってはとても重要なローマのフォロイタリコでのイタリア
オープン、そしてロランギャロに向かってほしいものです。

タッキーニやヘッドというメーカーにとっても、新しいイタリア
人が出てくるというのは大きくて、プレイヤー人口の多い
イタリアではこれから先の商業的な展開が考えられるでしょう。
私的には以前も書きましたが岐阜での大会で会って彼女の
母親も一緒にぐだぐだ話していたのですが、ブラステルカード
ユーザーがとうとう世界で25番目のプレイヤーになった
かと思うとうれしいものがありますね。きっとブラステルさん
の谷田部様、前原様、スタッフの皆様も喜んでいらっしゃる
ことでしょう。
MotoGPのチームを立ち上げたイタリア人のスポンサーとして
手を上げたのが、同じイタリアの企業であるプラマック社で
した。この機械、工作メーカーは原田引退後も日本人ライダー
のいるイタリアチームとして出資した後にJTIのキャメルタバコ
の広告スペースが大きくなった04年シーズンも関わり続け
ますが、05年のシーズンを迎えるにあたり、アプリリアと
接触します。この流れに私が感じたのは大正製薬でした。

04年のシーズンの玉田誠のマシンはJTIのキャメルタバコ
〔RJレイノルズ社というのはキャメルタバコの製造、販売
を全世界でしていたのですが、北米大陸以外の製造販売に
関しては、JTIつまりジャパンタバコインターナショナル社
に事業を売却していてキャメルというのは北米以外は日本の
タバコと言える。〕のカラーリングのスペースが大きくなり
プラマックに関しては小さな広告スペースが与えられるのみ
でした。

そのプラマック社というのは、やはりレースに対して、愛情
を抱いていたのでしょうね。大口スポンサーを探していた
アプリリアのMotoGPプロジェクトのための交渉をしたり、
そのアプリリアのプロジェクトを受け継ぐのではないかと
言われていたチームアスパーとヴァレンシア大学のジョイント
チームのスポンサーとしても名前が挙がりました。

レースが好きなのか、レースの世界にいると事業的にいい
思いができたり、プラス面があるのかわかりませんが、レース
に対する愛情の強さを感じました。

そういった意味で私が想起したのが大正製薬のスタンスと
以前のあの会社の社長ですね。

演歌が好きな人も嫌いな人もテレビ東京が好きな人も嫌いな
人も日曜日の夜の10時というのは長い間『演歌の花道』と
いう番組が放送されていたことを記憶している人は多いと
思います。

この番組というのが大正製薬の一社提供でした。

この会社の社長というのが、とんでもない演歌好きでして、
心から愛している人だったようです。

その社長が好きな演歌をじっくり聴ける番組を求めて、
テレビ東京というよそがやらないことをやることが好きな
テレビ局と交渉して、日曜日の夜に30分という枠で、
豪華なセット、トップクラスの歌手のキャスティング、見事
で味のあるなナレーション、ステレオ放送で副音声はカラオ
ケというパッケージングを作りあげました。

好きであるとパワーやエネルギーを生み出すのですが、
この大正製薬の社長の好きであるということが演歌番組の
スポンサードということに結びつき、多くのお笑いファンが
日曜の夕方になると、そろそろ『笑点』が始まるなと思い
ながら日本テレビ系のチャンネルに合わせるように、演歌
ファンが日曜日の夜の十時近くになるとテレビ東京系列
のチャンネルに合わせる視聴習慣がつきました。

プラマック社がレースの世界に参入し、そして、キャメルと
いうビッグスポンサーが入ってきても、レースの世界に関わ
っていきたいとか、05年に向けてもスポンサー活動しよう
としたところに深い愛とか情熱を感じました。彼らはぎりぎり
まで話し合いを続けていて合意点を探っていましたからね。
プラマック社というのはテレビ東京にとっての演歌ファンに
とっての大正製薬でありたいと思ったのではないかという気
がした私でした。

まぁ、大正製薬スポンサードの演歌の花道がない日曜の
夜には慣れましたが、プラマックのないMotoGPに慣れるの
には時間がまだ掛かる気がします。
雨で二ヒート制になった第一レースをコーサー、加賀山
の1-2フィニッシュ。第二レースを1-3フィニッシュ。
強さと速さを見せつけたカタールラウンドでした。
テストで速かった二人のスズキのライダーとマシン。
まぁ、圧勝でしたね。これでライバルチームはやることが
多くなることでしょう。

スズキのSBKというのは世界タイトルを制したことがなく、
今回復帰したからにはどうしてもこの市場における販売と
密接な関係性のあるSBKのタイトルは必要で、勝つために
戻ってきたわけで、意気込みが生半可なわけではないと
理解しています。この二人の勢いは強いものがありますが、
この二人を止めることができるのがどのチームの誰になるか
気になりますね。ラコニが第一レース三位、第二レースが
二位という順位を得て、二レース続けてのスズキ勢の1-2
フィニッシュを阻んでいますが、彼には私が思うに追いかける
立場が合っているように思います。そんな彼がストップスズキ
の第一候補のような気がしますね。

そして、今回気になったのが私が個人的に好きなR1を駆り、
世界選手権デビューとなったイヴァン・シルバですね。
このボーイは第一レースをデビュー戦でありながら世界の
列強の中に割って入り、何と七位とシングルフィニッシュを
決めました。

R1というマシンがライダーフレンドリーなマシンであり、
高い競争力を有しているのはわかりますが、昨年までスペイン
でストックマシンを使ったレースをしていて世界的には
無名の彼がここまで来たのはかなりのサプライズです。

第二レースは残念ながら白煙を吐いたマシンを止める結果に
終わりましたが、次戦以降走る状況であれば、このニューカマー
は面白い存在になると思います。

あと、イタリアの地上波放送で見ていたのですが、我が友
ファブリッツィオ・カリアのインタビューにホンダヨーロッパ
のカルロ・フィオラーニが答えていました。カタールまで
彼が行っていたところにホンダの本気を感じましたね。
レース活動が大きな位置を占めているバイクカンパニーの
ホンダのヨーロッパにおけるマネージメントの最前線にいる
彼がカタールまで行っていたのですから、負け続けることなど
考えていないでしょう。フィリップアイランドにはカタール
のようには行かないように色々なマテリアルなり戦術を
引っさげてくるのが予想できます。

昨年よりも大きく盛り上がることは間違いない。そんな
戦いを自分なりに文章にしていきたいと思っています。
シーズン直前テストでも感じましたが、本番のレースウィーク
に入ってもスズキのコーサー、そして世界選手権デビュー
の加賀山。そして、ヤマハR1を駆る連中が速いですねぇ。

色々なHPで各ライダーのインタビューが載っていまして、
予選一回目を終えての感想を見ることができますが、
とにかくラコニの今季はすごいシーズンになりそうだという
のが、一戦目の予選初日にまともに感じました。

コーサーは100%のアタックではないというコメントですし、
加賀山は予選用のタイヤで走っていないということから
かなり伸びしろはあるように思えます。

一方、R1を駆るのがワークスがヤマハイタリアでそれ以外が
サテライトと呼べるのでしょうが、カルドソ、ジャンベール
が素晴らしいです。

フラミーニ兄弟が実施したタイヤワンメイクということは
施行される前は賛否両論だったのですが、明らかにタイヤ
バックトチームとそれ以外のチームの差が縮まりました。

そして、それはよりライダー最速王決定戦に近い選手権に
なっているように思います。

まぁ、そんな中で世界グランプリで決して成功しなかった
カルドソとジャンベールが快足を発揮して、世界の列強を
押しのけてトップグループのタイムをマークしていること
はいいタイヤを供給されなかったり、チームが小規模で
は大チーム、メーカー系チームには太刀打ちできなかった
彼らのグランプリ時代には考えられなかったことです。

市販されているモデルで行われるレース。そして、
タイヤがピレリの一メーカーのみということが、才能は
あるけれど、道具や体制が整わずに後ろを走ることに
なっていた彼らから速さを奪っていたとしたらそれは
実に悲しいことだと思います。

そんな彼らが見た目が格好いいヤマハのR1に乗り、
快走する。そして、世界のスーパースターの中に割って
入っている。藤原克昭に言わせると格好いいバイクが
走らせても速いバイクなんだということですが、実際
サーキットで戦っている彼の発する言葉が真実である
ことを実感できています。

スズキもヤマハも格好いいバイクですし、またドゥカティ、
ホンダ、カワサキもいかにも速そうであることを感じさせる
造形です。そんな各社のリッターバイクで行われる
選手権に一つのタイヤメーカーという要素が加わり、
今季は実に面白くなりそうです。ウィナーの数も、
メーカーの種類も多くなり、エキサイティングなシーズン
になりそうです。私もできる限り、このブログでご報告
したいと考えています。さて、このウィークエンドに
砂漠の国で微笑むのは誰なのでしょうか。今までグランプリ
はテレビの放送もサーキットの観客動員もよかったが、
スーパーバイクは今一つどころか今三つぐらいだったスペイン
でもテレビ放送などの動きも活発になってきました。

多国籍のライダー、多くのメーカーが活躍し、その中に
自国民がいるとなると人やモノも大きく動きますね。
日本もそうなって欲しいと考えています。
久しぶりにアガシというプレイヤーが国別対抗戦に
アメリカ代表として出てきます。そこで思い出すのが
かつてのテニスマガジンの記事です。彼がデビスカップの
メンバーに選ばれて、アメリカがホスト国になって戦う
直前に相手国の中でクーデターが起こりました。
テニスマガジンによると、その時に彼は
「いやぁ、私がアメリカ人で良かった。国がそういうこと
になることもないし、第一、クーデターなんてスペルも
よくわかんないしね。(coup d’etat=元々はフランス語)」
なんて話していて、それがテニスマガジンに報道されました。

私ははっきり言って許せない発言だと思いましたね。

自分が国の名誉を背負って、国外に出かけて自国のために
アメリカ相手に可能性は低いかもしれませんが、勝利を目指して
やってきて、到着して間もなく、自分の国の政変で大変な
ことになりそうだ。そんな状況を経験したことがない人間
だからそんなことを言うのかも知れませんが、当該の国の
プレイヤー、コーチ、ヒッティングパートナー、フィジカル
トレーナー、テニス協会関係者、スポンサー関係者などは
果たしてこのアガシの発言を聞いて何をどう思い、感じた
でしょうか。

私がもし、アメリカ人に向かって同時多発テロの直後に
日本に来ているアメリカ人に向かって、
「日本は平和でいいね。自国が襲われることもないし、
大体テロリズムなんてスペルもわからない。」なんて
話したら彼らはどう思ったのでしょうか。まぁ、私がそんな
ことを言うことはないのでしょうが。

まぁ、テニスという競技はかなり悪魔性を有するスポーツで
相手の嫌なところを突いて、自分の得意な展開にして、たくさん
ウィイニングショットをどれだけ打てるのかというところが
あるので、人間的によくないというか悪魔の心を有していた
方がいいのかも知れませんが、あの時の発言以来私はアガシ
が嫌いですね。スポーツの国別対抗戦には国際親善という
側面もあると思いますし、相互理解を深めるものもあるの
ですが、それを否定しているように思えます。

まぁ、前田日明が「猪木だったら何をやってもいいのか」と
叫んでいたことがありましたが、本当にアガシだったら
何を言ってもいいのかというとそれは間違いだと思います。
ヘッドのラケットは好きですが、彼のモデルを買う気持ちには
なれません。彼がコマーシャルのキャラクターをやっている
髭剃りも私は使いません。
相変わらずプラハのネット屋のyasumarzoです。

インターネットでソニーエリクソンWTAツアーのサイトを
見ていたらチェコで今季から大会が始まります。
西ヨーロッパで規制されている広告が許可され
ているからなのか(バイクのMotoGPやSBKもチェコでやるのは
タバコ屋の意向や影響力は大きいと思う。)複合的な成り立ち
で新規大会が開催されるのですが、何だかテニスの市場の
広がりと自国のプレイヤーにチャンスを与えたり当該国テニス
協会の思惑を感じます。

そんなことを感じている中、今朝、かつてツアープレイヤー
で、一昨年ジュニアのダブルスの世界ナンバーワンプレイヤ
ーのアンドレア・フラファコーバのコーチだったデヴィド・ハ
ヴェルと一緒にお茶をしていました。

そこでチェコのECM PRAGUE OPEN(ティアIV140.000
US$)の大会について聞いてみました。

同じ時期にこれも最近出来た男子のチャレンジャー大会で
Prague Open(100.000ドルプラスホスピタリティ)
があるのですが、この大会と女子の新規の大会を同じ会場
で開催するようです。

まぁ、確かにアイスホッケーが国技で二番目にサッカーと
いう国でかつてはレンドルやマンドリコワといったプレイヤー
を輩出したものの、世界格式のトップクラスではぺトル・
コルダ、ヤナ・ノボトナ以来四台大会のSFあたりに出てくる
プレイヤーが出てきていない。

世界のトップを狙うためにはやはり自国のジュニアを卒業
した連中や怪我などでランクを落としたプレイヤーのため
にグラスルーツレベルの大会の開催、トップ100や200
から世界のトップを狙うために戦うための中規模クラスの
大会の開設といったものが必要だと思うのですが
チェコではグラスルーツレベルのチャレンジャーの大会に
加え、こうしてWTAの将来のトップを狙うためのいい規模の
大会を開催できることになったようです。

そして、ランクの上の人達は世界中の大規模大会に行くという
仕組みですが、自国でこうして中規模クラスの大会が開かれる
のはいいことだと思います。

また、スポンサーへの効果から考えると男女同時期開催となると
多くの人が見に来ることが考えられますし、分離開催に比べて
安く予算を組むことができるでしょう。

まぁ、ここのところのチェココルナの上昇は私にとっては
痛いものがありますし、私の友人の某新聞のプラハ支局の
親父はドル建てで給料をもらっていて、三年前は1$が40
チェココルナだったのに、今では22か23チェココルナ。
一家の大黒柱が大変な目にあっていていますし、私も
1チェココルナ3円だった時代を知っているのですが、今じゃ
ほぼ5円。困っている人も多いのですが、チェココルナに
投資する投資家および投機家が多いというのは経済に明るさ
を感じているからで、強いチェココルナを武器にテニスの大会
を新設することが可能なのでしょう。

そこでクレーコート世界一決定戦の直前にプラハの五月に
チャレンジャー大会にしては高額で中堅レベルの男子の
プレイヤーを呼び込むことに成功し、また、女子の大会も開
こうという気運を生み、前述のような対スポンサーやお客さ
んへの満足度を考えて男女同時期開催を実現させた。

やるなぁという感じがしましたね。

ミラノでジュニアのtorneo buonfiglio(gradeA)があるのです
が、昨年と同じ環境で見られるのなら、週の前半をミラノで
後半をプラハで過ごそうかと考えている私です。

ミラノもプラハも料金が昨年ただでしたしね。
スーパーバイクの開幕直前テストの様子からコーサーと
グイドッティがスズキのマシンで快足ぶりを発揮しています。
ただ、どうもコーサーとスズキが速いという書き方を日本の
メディアがしていますが、私はMotoGPにおける、ロッシ&
バージェスのようにコーサーとグイドッティのペアリング
あっての俊足ぶりだと思います。今回はこのことを。

コーサーとグイドッティはアプリリアのリッターバイク、
ダンロップタイヤという競争力の高いマテリアルを使い、
いい時期を過ごしたことがありました。

グイドッティというのは元ライダーでエンジニアでありながら
ライダーのメンタリティを理解することができる。そして、
イタリア人ですが英語も不自由しないということでアプリリア
のSBKでかなりタイトルに近づいたことがありました。

ところがどういうわけか、日本人の文章でグイドッティの
ことに触れているところが全くなかったり、無視していますね。
ロッシとバージェス、かつてのドゥーハンとバージェスに
ついては触れていることが多いので、ライダーとチーフ
エンジニアの関係性に重要さを考えている人も多いのですが、
コーサー&グイドッティについて書いていることがなく、
スズキの速さに触れているばかりのことが多い。これは
もちろん、マシンがなくては成り立たないスポーツです。
ただ、何かマシンとライダーばかり取り上げている気がし
ました。

そこで私が思ったのは以下の点でした。

? 市販されているモデルで競争する選手権なのでマシンの
ことを日本人の報道陣が強く意識している。

? MotoGPの方が重要なので、SBKそのものを取り上げる
スペースが少ない。それ故に日本のメディアですから加賀山の
速さや気になる芳賀や阿部のことを書くことが多くて、
コーサーの速さに触れるがエンジニアのことには触れるスペー
スがない。

? グイドッティのことが嫌いで彼のことを取り上げたくない。

? グイドッティのことに興味がない。

?と?による理由で書かないということならわかるのですが、
?と?で書かないということなら何か問題を感じますね。

まぁ、日本人とイタリア人にはかなりのメンタリティの違いや
考え方の相違というのがあるので、美しい女性を見たら
声を掛けなければ失礼だと思うイタリア人や一緒に住んでいて、
子供も生まれたのに多忙を理由に法律上の結婚をしない人を
嫌うという日本人はいるとは思います。

ただ、私生活がどうあれ結果を残す人というのは私は評価
します。松田聖子という人が私生活で問題があっても、
いい楽曲を彼女にしかできない解釈でいい作品にしたり、
パフォーマンスにしたら私は素直に評価しますし、事務所から
独立して、結婚して、離婚して、また結婚して、離婚しても
仕事をこなして、子供も育てる姿というのはシングルマザー
というカテゴリーの中で立派なものだと思いますね。

そんな彼女でもコンサートで口パクで済ましたり、きちんと
歌えなかったらファンも離れ、批評家にもけなされるでしょう。

私生活がどうあれいい仕事には賛辞を与えたいと考えている
私です。ライダーとチーフエンジニアやデータ解析担当者、
サスペンションエンジニアなどの技術者が勝ちたい、速く
走りたいという欲望が昇華され、素晴らしいハーモニーが
できたときにいいタイムが出るものだと私は思っています。
コロンビアのボゴタで行われたソニーエリクソンWTAツアー
の公式戦のティア?大会でイタリアの二十二歳のフラヴィア・
ペンネッタが優勝。彼女自身のキャリア二勝目となりました。

まぁ、それほどのビッグネームが出場していない南米での
17万ドルの大会とは言え、うれしいニュースですね。

私とこのブリンディジ出身でミラノ在住のイタリア人とは
岐阜で会ったことがあります。当時の彼女は187位で
岐阜のカンガルーカップに乗り込んで来ました。

ソウル、岐阜、福岡とチャレンジャー大会が続き、当時の
彼女は少しでもテニスのツアーのポイントを取るために
どさまわりをしていたわけです。

そんな彼女は私が紹介したブラステルの国際電話のカードの
品質とサービスのよさに驚きながら喜んでいました。
(違った言い方では、安くていいものじゃないと納得しない
名古屋人の私が高くて悪いものを推奨するわけがない)

このカードを渡すときに「君もこれでバイクの世界グランプリ
やスーパーバイクの連中の仲間入りだ。日本に来るたびに
安くて品質のいい国際電話のカードを探し回らなくても
いい。これはリチャージャブルで同業他社が有効期限がある
けれど、ここは期限などないからね。」と言って渡したのが
私でした。

(このカードの詳細に関して興味をお持ちの方は
www.brastel.comまで)

でもって、彼女は福岡行き。私はスーパーバイクのモンツァに
行くので別れ際に話していました。

flavia 「お願いがあるの。」

yasu「すべて言ってみな。」

flavia「もう一枚、あのカードくれない。」

yasu「一枚じゃ足りなくなるかもしれないから三枚渡して
おくよ。」

その後、福岡の大会でも戦っていた彼女ですが、岐阜のとき
よりも荒れていたらしく汚い言葉を吐いて警告を取られて
いたようです。まぁ、岐阜ではイタリア語の野卑な言葉を
吐いていても誰もわからず私一人コートサイドで笑って
いましたけどね。(同じ例は翌年のマリア・エレナ・カメリン、
ジュリア・カソーニの場合もありました。)

コートサイドに陣取っていた彼女の母親というのが、また
気の強いイタリア女の典型みたいだったし、フラヴィアは
何かする前に状況を考えられないのか、二回戦に勝った
試合の後、すぐにお父さんに報告したくて、私が
「おいおい日本とイタリアは時差が七時間あるぞ。」と
言っても委細構わず電話していました。イタリア時間は
朝五時だというのに。

まぁ、南部のイタリア人の女で世界を舞台に戦っている
プレイヤーを初めて見ましたが、ある意味自分の本能に
忠実ですね。多分、それは世界の頂上を目指す上でいいこと
だと思います。

そんな彼女のツアー初優勝。今季の出だしはあまり芳しくなく
初めてシードプレイヤーとして登場したオーストラリア
では一回戦で負けてしまいましたが、これでランクも上げて
ローランギャロにウィンブルドンに向かうことでしょう。

会う機会があったら、ゆっくり話せる時間が取れたら、
もちろん、インタビューをしてこのブログで紹介したいと
思っています。多分、相手をしてくれることでしょう。
偉くなりすぎていなければ。

< 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181