お笑いライブの客層や会場の大きさなどを考えて、お笑い芸人は何を
やるのかを考えるのですが、女芸人の集まるお笑いライブに集まるオーバー50
の親父たちの占有率の高さを考えてネタを選択していたのではないかと
思えたのが9日のなかの芸能小劇場でのターリーターキーでした。

 地上波放送が力を持っていた時期に夏休みや冬休みなどで学生が
平日の昼間にテレビを見ることができた男はザッピングしながら、過剰な演出や暴力的なテーマ性でアイキャッチした番組がありました。

 東海テレビ制作の昼のドラマにはほんわかするようなものや人情喜劇
のようなものがありましたが、中島丈博さんが脚本を書いたドラマというのは
ドロドロした愛想劇を描いていました。それを見ていたアラフィフの人は
多かったと思います。

 また、読売テレビ制作のワイドショーの「二時のワイドショー」という
のは家族のいさかいや問題をはがきで募集して、それをコメンテーターが
相談に乗ってアイデア出しをするという「夫婦110番」というコーナーが
あったのですが、くどい演技と過剰な演出。そして、本当にこんな嫁姑
問題があるのかというようなことをVTRにして流していました。

「黒ネコの祟りと怯える嫁をあざ笑う鬼姑」とか「姑の頭でスイカを叩き
割る鬼嫁」とか「新婚嫁の甘い夢ぶち壊し執念深く居座る冷静姑」など
過激なタイトルといくら何でもひどすぎるだろうという再現VTRを見た
かつての少年で今はお笑いライブに出かけているアラフィフの人も
いることでしょう。

 アメリカンプロレスのショー的要素を入れて、明確にキャラクター設定を
してアメリカの敵国であったりした国民のギミックのプロレスラーや
民族や宗教などをベースにニックネームを作って、一見でわかるような
ことをして、観客をヒートさせることをしていましたが、「二時の
ワイドショー」のスタッフはそこに影響を受けていると思いますね。

 「黒い魔神」ボボ・ブラジル「原爆男」ウィルバー・スナイダー、
「気狂い犬」マッドドッグ・バション、「モルモンの暗殺者」ドン・レオ・
ジョナサン、「殺人鬼」キラー・カール・コックス、「地獄の料理人」
ハンス・シュミットなど今の放送基準からは言えないニックネームですが、
当時はこれを普通に放送で話していました。ドイツ系のレスラーで
「元ナチスの親衛隊長」なんて人もいましたね。

 かつての東海テレビ制作の昼のドラマや二時のワイドショーや昭和プロレス
を通ってきた人からするとターリーターキーのやった嫁いびりのネタと
いうのは見事に刺さったのかなと思いますね。かつてのひどいドラマを
思い出しながら笑うにマッチしたネタだったと思いますね。

 

 

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