いつもやっていることの延長線上は物事に取り組みやすい。そして、
それが芸事だと客が求めていることや見慣れていることなので受け入れられ
やすい。しかし、同じカラーのことをやり続けていると飽きてきたり、
違った芸風や技術のものを試したりやってみたいと思うのは当然だと思います。

 善人役がはまり役だった岡本信人さんや石黒賢さんがやったテレビドラマでの
悪役はそれまでのイメージとは真逆で怖さを感じたのですが求められた役を
演じた以上に本人に面白さや発見があったと以前話していました。

 大ヒットした「田園」を玉置浩二が崩して歌うのも長く同じ曲を同じに
歌ってきて、何かしか変化であったり、違ったカラーを加えたいという
ボーカリストとしての根源的な欲望がそうさせている気がします。

 土日に遊んでいた人にとっては行きにくい月曜日のお笑いライブというのは
集客面で苦労するということがあるのですが、それまでのイメージや芸歴
で同じネタを求める客がいなかったり、少ないという状況はある意味、
芸人の持っている遊び心や実験精神を持ってくだらないことを具現化して
テストするいいチャンスであるとも言えます。

 ちょーちんあんこーのじゅんこBAN!BAN!と正子(イナキ)がユニットを
組んでやってみたいことをやったというのはそういうことだと思いますね。
ある種、実力者の遊び心を持って今までにないことをやるストリートライブ
葉加瀬太郎さんと里英さんのアドリブライブみたいでしたね。
当該のライブはこちら→https://www.youtube.com/watch?v=6Oa8R5_x8_0

 これは魔族というSM芸人の世界を下ネタウェルカムの女芸人二人が解釈と
アレンジを加えたらこんな感じになるのかとか東スポの一面見出しやフーゾク
ページを読み込んでいるひとがネタを作るとなるとこうなるんだなと思い
ながら見ていました。

 じゅんこさんの揺れる巨乳のファンタジィと震える下っ腹のリアリティが
それに欲の深さにリアリティを与えていましたね。はまり役というものが
あるように見た目に合致したネタを楽しんだ一夜でした。

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