急に予定が変更になり、体が空いてしまった夜。家にいてTBSラジオを
流しながらインターネットをしようか、DAZNでドラゴンズ対カープの
ゲームをオンタイムで見ようか、買っておいて見ていないアダルトビデオの
作品を視聴しようかとも思いましたが、なかの芸能小劇場で多くの芸人が出演
するお笑いライブに行くことにしました。

 この手のお笑いライブはある種芸人にとってトライアル的な部分があって、
芸歴が短い人やコンビを組んで間もない人も出る。そんななかで私の知らない
芸人も出演しています。

 能力があって、すでに知っていて面白いと思う芸人さんのネタを見るのも
楽しみですが、知らない芸人さんを発見する喜びもありますね。

 好きなミュージシャンは当然いるのですが、街中を歩いていて店で
流れている有線放送であったり、ラジオから私の知っていないミュージシャンの
音楽が流れて、私の音楽脳に刺さると面白いというかinterestingだと思って
その作品を聴きたいなと思ったり、その人の他の楽曲を追いかけたりという
ことがあり、そこからファンになるということはあります。

 同じことはお笑いライブでも存在して、知らなかった芸人さんのネタを
見て面白いと感じて私のお笑い脳が活性化することはありますね。

 今回見た中で面白かった芸人は何人かいましたが、ある種の発見の喜び
を感じたのはてづくりパンでした。

 多くの若手の芸人でよしもと所属でない芸人は新宿や中野や下北沢
の小さなキャパシティが30人から50人ぐらいの劇場であったり、
東京の区の会議室などでお笑いライブでネタをやることが多い。

 そういった人たちがなかの芸能小劇場というサイズの場所で出演すると
舞台のサイズを生かしきれていなかったり、前の方の列の客ばかりに
目線を送り発話をすることが多い。

 しかしながら、てづくりパンの二人は舞台の大きさが活きるネタを
持ってきて、舞台を大きく使い、後方の客席にも届くような発声をして
いました。

 今回のこのネタを小さな場所でやるというのはある意味、家庭のガスコンロ
の火力で一般的なフライパンで中華料理を作ることに似ていると思いますね。

 このなかの芸能小劇場という舞台のサイズとキャパシティでこのネタと
いうのは中華料理屋の厨房の火力で業務用の中華鍋で作る中華料理だった
と思います。

 ネタの良さというか、ネタそのものも良くて、オーバー50と思われる
年齢層の客にもすんなりとストーリーに入っていけるシンプルな構成で
客層に合っていた。この舞台サイズと客層を考えて今回のネタを選んで
大きなアクションとしっかりとした発声で最前列から後方の客席まで
届くネタをやりました。

 アダルトビデオ女優のスリーサイズがリアルかわからない。

 キャンペーンガールの年齢が本当なのか理解できない。

 原油価格の高騰や為替相場がどうなるのかは知ることができないし、
株式市場がどんな動きをするのか予想できないし、政府のコロナ対策が
正しいかは判断できない。

 しかしながら、不透明な世の中にあって、私がてづくりパンのネタのセンスや
客層にあったネタをチョイスするお笑い頭や会場にあったアクションや発声
する確かな頭脳は十分に理解できました。

 heroの女性形はheroineだけど、ずっとheroと言い続けていた
ところだけはわからなかったけどね。

 知らなかった芸人で面白かったのがてづくりパンの二人ですが、
知っていたが見たことがなくて面白いと思ったのがらむ音さんでした。

 イタリア語を話す私がポルトガル語を聞いたら完ぺきではないにせよ
ある程度わかるので、彼女がポルトガル語でつかみのネタを言っていた
時に関心しながら笑っていました。

 私が高校生や大学生だった80年代はブラジルでの経済不況であり、
仕事を求めて日系ブラジル人がたくさんやって来て、トヨタ系の工場に勤める
人が多くいて、そこに食料品店やスーパーができるようになった。

 私が今ほどイタリア語が話せない時でしたが、イタリア語とポルトガル語
で会話していた時のことを思い出しながら見ていましたが、きちんとした
発話と若手のお笑いも見るが落語にも親しみを持っている私や多くの客
にも刺さるネタをやっていて、面白く見ることができました。

 ある意味、発見の喜びであったり、知らなかった食べ物を食べておいしかった
時や知っているが飲んだことがない飲み物を飲んでうまかった時のような
喜びを感じた一夜でした。

 他の芸人さんに関しては稿を改めて書きたいと思います。

 


コメント