色々な噂は聞いていましたが、オフィシャシリーに発表されました。
ニコロ・ブレガは来年からドゥカティワークスでレギュレーションが変更に
なるスーパースポート世界選手権に参戦します。
https://www.gazzetta.it/Moto/moto-2/23-09-2021/ducati-prende-nicolo-bulega-mondiale-supersport-2022-cosa-c-dietro-4201390748122.shtml

 ニコロ・ブレガは才能があるという人がいて、彼に足りないのは勝てるための
道具やシステムだと思い、芳しくない状況から何か変化を起こすのに環境を
変えるべきだという業界人がいて、そこにドゥカティがスーパースポート
世界選手権に参戦するための規則に沿った新型マシンを製造し
参戦プロジェクトが始まり、エミリアロマーニャ州のボルゴパニガーレの
メーカーの新型マシンに同じエミリアロマーニャ州のサンティラーリオ出身
で現在はサンクレメンテ在住のライダーを乗せようと多くの大人が動き回って、今日に至ったというところですね。

 彼の能力と若さというものを高く評価していることの表れだと思うのですが
この三年は業界内評価というのは分かれてしまっていますね。

 このブログの昔からの読者の皆様は私とニコロ・ブレガの父親である
ダビデ・ブレガとの関係をご存知かと思いますが、彼のライダーとしての
評価は低く、本人もスペシャルなライダーとは思っていなかった。

 そこで、彼は英語とフランス語も用いて、業界内で勝てるためのパッケージ
を得るために動き回った。

 ヨーロッパ選手権でタイトルを獲ることは大きな意味があるということを
アプリリアに話して、出来うる限りのいいマシンやパーツを供給してもらい
タイトルを獲得することができた。

 そして、参戦カテゴリーをスーパースポート世界選手権に変更したら
日本のメーカーからのサポートを求めるために私というカードを
利用して色々なメーカーとの供給交渉に臨んだり、支援してくれた時の
メリットを説明して歩いて、現物支給のサポートを得ることに成功した。

 単純に走るだけの能力ではライバルに劣ると十分に理解して、では、
速く走るために言語力や交渉力や人脈を使い、出来うる限りのいいパッケージ
を得るために私やチームオーナーであり父親のブルーノ・ブレガと
レースウィークに動き回ったり、シーズンオフでもスポンサーの支援に
に対する見返りを考えたりしていました。

 では、息子のニコロ・ブレガはどうなのかというと三か国語話す
父親、四か国語を用いる母親とは言語的な能力は大きく劣る。

 父親のライダーとしての能力は低かったが、ニコロ・ブレガの能力と
学習能力は下部カテゴリーでは素晴らしいものがあった。

 その能力だけで走ることに集中して母国語だけで過ごすことができる
イタリアのチームでMoto3参戦イヤーに二度の表彰台を獲得したのは果たして
彼にとってよかったのだろうかと思ってしまいますね。ひょっとしたら
スター扱いされるのが早すぎたのかもしれません。

 ライダーの評価というのは本当に難しいものがあり、私はかつて
ミッシェル・ファブリッツィオとミケーレ・ピッロを低く評価していましたが
2ストロークの125ccで後方で走っていたこの二人が4ストロークの600や
リッターバイクで輝きを見せた事実があります。

 ミッシェル・ファブリッツィオを評価したファブリッツィオ・ピロバーノ、
ミケーレ・ピッロにチャンスを与えたヴァン二・ロレンツィーニには見る目が
あったのでしょうが、契約を発表した時には業界内で懐疑的な意見も
かなり多かったのですが、環境とマシンを変えれば持っている能力を発揮する
と思って関係者の反対意見を抑えて契約して結果でネガティブな意見を
黙らせました。

 果たして、ニコロ・ブレガは来年輝きを見せるのか。それとも、終わりの
始まりとなってしまうのか注目したいと思っています。チームメイトが
トロイ・べイリスの息子のオリ・べイリスになるなんてことになったら
そりゃあ、注目度もさらに上がることになるのでしょうが。
https://www.visordown.com/news/racing/worldsbk/bayliss-and-ducati-ride-again-oli-bayliss-tipped-factory-worldssp-campaign
 

 

 

 

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