今年の九月のカレンダーですが世間的に土日振替休日となる18、19、20と
三連休の人が多い。だから、この三連休直前の17日は遊んで深い時間の帰宅
でもいいやと思っている人は結構いる。しかし、本日の16日というのは翌17日はまだ仕事があるから出かけるのは躊躇してしまう人はかなりいるわけで、
その私の推察が具現化したような観客動員数のお笑いライブを見ていました。

 本日のシルクロードコメディショー。見やすい施設で一定以上の実力を
持った芸人さんが六組出演していました。

 しかし、コロナの影響。そして、前述のようなスケジュール的なことも
あり客が少ない。そんななかで芸人は何を見せるのか、演じたのでしょうか。

 熱狂的なファンが芸人の大好きなネタを見たいということは当然のことながら
あります。しかし、その熱狂的なファンがいない。あるいは数が非常に少ない
状況だと、ファンに合わせて好みのネタをやる必要性がない。

 ある意味、ミュージシャンがシングルヒットを狙う時はファンが今まで
聴いてきた曲調の延長線上にある楽曲を世に出したり、カラオケで歌い
やすかったり、職業作家の売れ線を作品化することがあるでしょう。

 しかしながら、アルバムの中の曲で今までになかった作風の曲を作って
みたり、やっていなかった技法を用いた作品を制作したり、実験的な
ことを試してみることがあります。

 そのシングルヒット曲で感じられない色合いの作品を合わないと一度
聴いただけで二度と聴かない人もいるでしょうし、コアなファンで
違った作風もありだなと思って、面白い企画だと感じる人もいるでしょう。

 客の少ないお笑いライブという場所ではある意味やっていなかったネタを
やる実験場であったり、賞レースを前にネタを練りこんだり、修正を
加えたり、セリフの見直しを図り増幅と削減をしたりということが可能になる。
舞台上での動きを大きくしたり、激しくしたりという工夫を加えたり、
平板な展開に一ひねりを加えるようなこともやれることでしょう。

 客が少ないということで熱気がなかったり、盛り上がりに欠けるということは
当然ありますが、その一方でお笑い芸人の様々な工夫であったり、創造性を
感じることができました。同じネタを見ても今回のライブでは何かしら
付け加えていたり、削っていたりすることが明快に理解できましたね。

 ある意味、芸人のお笑い脳から発せられる創意工夫を見ることができた
選民であることを体感しましたね。

 肥沃な土壌から発芽する植物もあれば、厳しい環境の中で育つ美しい花も
ある。そんなことを感じた本日の錦糸町の夜でした。


 

 

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