スーパーバイク世界選手権を見ていて、シーズン前に期待を持っていた
野佐根航汰ですが、なかなか結果が出ません。何が足りなくて何が必要なの
でしょうか。

 まぁ、単純に昨年までは全日本で走っていたから初めて走るサーキットが
多いとかピレリタイヤへの順応が上手くいっていないということはあるかと
思います。

 けがもあり、そこからの回復に関して焦ってはいけないし、完調まで
戻らなくても走るとなると思っている感じでは走れない。なんだか悪い
流れになっていますね。

 まだまだ、勉強とか経験しなければいけないことが多いのかなという
感想を抱いています。

 その思いと同時に思い出してしまうのが、マルクス・レイテルベルガー
ですね。

 IDM(ドイツスーパーバイク選手権)で鮮やかな走りでタイトルを奪い
世界選手権にやってきたのですが、思ったほどの走りを見せることなく
スーパーバイク世界選手権のサーキットを去り、今はドイツ国内選手権と
世界耐久選手権を走っています。

 一つ言えるのはドイツ選手権でBMWはタイトルを奪うために本社サイド
からのプッシュもあって、他のメーカーはそれほど力を入れていないから
バイクの性能とメーカーの人的物的リソースの差で勝つことができた。
世界選手権でカワサキもドゥカティもヤマハも力を入れて参戦している
なかで彼のマシンを含めた速さが相対的に落ちてしまい中団グループで
走ることはあっても上位グループに食い込むことができなかった。

 ドイツで走っていた国内選手権では速かったし、結果を残したが
それが主にバイクメーカーの力を示すものであってスーパーバイク世界選手権
では結果が残ることがなかったですね。

 ヤマハにとって全日本選手権を獲得することは重要なことでリソースを
費やしてタイムを上昇させる。そして、ブリヂストンタイヤも有力な
ライダーにサポートするというなかで野佐根航汰が全日本のタイトルを
獲得して世界へと旅立ちましたが、果たして彼の今後がどうなるのか。

 ドイツ選手権で王者となったマルクス・レイテルベルガーはBMWの
分厚いサポートとライバルたちの他のメーカーのマシンがさほどサポートが
多くなかったという戦況のなかで勝てたということがレース界の共通認識
となってしまっているなかで、全日本でヤマハのサポートとブリヂストン
タイヤでチャンピオンとなった野佐根航汰がどんな成長曲線を見せてくれる
のか気になっています。

 

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