白鵬が全勝優勝となった名古屋場所ですが、横綱にはふさわしくない
と関係者から意見が出ています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fdcff0c700f99ea8f0b6ead80e732afd7a757825

 主に14日の仕切りと千秋楽でのかち上げ。横綱相撲とはかけ離れた取り組み
に批判が集まりました。

 しかし横綱だからといって相手の攻撃を受け止めた挙句に負けて
しまったまずい。兄弟子をコロナで失い、休場が続いて勝負勘も鈍っていて
、右ひざはボロボロというなかで勝てるための戦術を考え抜いて戦っての
全勝優勝だったと思います。

 この名古屋場所での優勝を見て昭和のプロレスファンとして思い出したのは
ジャイアント馬場の最後のPWFヘビー級王座奪取でした。

 ライバル団体のアントニオ猪木からの執拗な口撃を受け、さらに日本テレビ
からは世代交代と視聴率アップを求められていたプロレスラーであり、
プロモーターのジャイアント馬場。

 そして、肉体的にはピークを過ぎて衰えている中で相手は動けるヘビー級
でスタミナもパワーもあるスタン・ハンセン。

 まともにぶつかってはまずいと思っていたジャイアント馬場が選んだ戦略は
巨体の彼が使ったことが無い小技であるスモールパッケージホールドでした。

 相手の頭になく、一瞬のすきや戦術頭の空白を使った技でジャイアント馬場は
彼にとっての最後のPWF王座を奪いました。

 白鵬も長年の力士としての活動の中で古傷も新しい傷もあるでしょうし、
右ひざが爆弾となっているなかで相手の予想や戦略頭にない仕切りや
かち上げでなりふり構わず勝ちに行ったように思いますね。

 ジャイアント馬場はその後スタン・ハンセンとのリターンマッチで王者
らしくまともにぶつかって戦い王座を失い、それ以来は主に前座に出場して
タイトル戦線はジャンボ鶴田や天龍源一郎にチャンスを与えるようにしました。

 白鵬がとにかく勝ちにこだわり奇策や打撃技というパワープレイを用いて
優勝しましたが、これから先には何が待っているのでしょうか。
ジャイアント馬場の最後の栄光のように白鵬にとっては名古屋場所が奇策
と共に記憶に残る最後の栄冠となるのでしょうか。

 

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