さすがにこういう状況なのでキャパシティが20とか40ぐらいの劇場
というのは行きにくいし、席数制限があって満員になっていたりする。
お笑いライブに行くにしてもエリアや劇場の広さなどを考えながら
気になるお笑いライブをチェックして出かけています。

 そんな状況下で思ったのは、腹から笑えるようなお笑いというのは
演じている側にとってやっていることが観客に刺さっていることが容易に
理解できますが、にんまりするようなネタとかくすくす笑うようなネタを
客が理解できた時に笑い声も出なければ、マスクをしていると客の表情も
わからない。

 そうなると面白いのかつまらないのかの判断が難しいということに
なりますね。

 私はお笑いに関しては雑食属性を持っているので、わかりやすいネタも
解釈の仕方や理解力を必要とするお笑いも好きなのですが、にんまり
と笑うようなネタをやって、面白いと思ってもそれが演者に伝わらない
というのはつらいですね。

 先日、なかのZEROで見たぱずるずには発想力の面白さと高い演技力と
強い毒があって面白いなと思いながら見ていました。

 女芸人の作るネタに関して強く感じるのは、ネタを作りやすいせいか
容姿や恋愛に関する女の子社会のあるあるネタをやることが多い。

 それが三組も続いたりすると見る方は飽きてきたり、脳みそが疲れる
ような感じになる。

 コロナで大変だったり、原油価格や米中関係の悪化やらスエズ運河の
今後を気にかけていたりするような人が女の子社会のあるあるネタを
見ても面白いとは思わない。あの手のネタで面白いと思える時というのは
強い毒があったり、高い演技力を感じて高いリアリティがあったりして
物語に入っていけたり、とんでもないパワーがある時に限られます。

 ぱずるずのネタには前半に出てきた何組かの女芸人にない毒や秘めたパワーを
感じましたね。ただ、今の状況下で観客が笑っている姿とか表情が
舞台上で感じるのは難しい。他の芸風の芸人のネタでわかりやすく笑っている
のは伝わっていたと思うのですが、ぱずるずのネタは思わずにんまりするような
展開とか含み笑いするような展開で観客が体を揺らしながら笑うということ
にはどうしてもならない。しかし、私のような人には明らかに刺さって
いました。

 早く客が面白がっている表情とか笑い声が聞こえて、客が面白がって
いる様子が演じている側にも伝わる世の中になって欲しいものです。


 

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