お気に入りのネタを見る楽しさもあれば、新しい実験を見る面白さもある。
今回のTEPPEN LIVEで見ることができたラムズのネタは初めて見たネタでした。

 今回のお笑いライブは若手の芸人がたくさん出ていて、その多くが会場の
キャパシティが20人から50人ほどのサイズの場所が多い。そこでネタをやって
いる人は今回のなかの小劇場では経験不足なのか前列の客に向かってやっている
ようなところがあり、コントであっても舞台を大きく使っていない。

 そして、かなりの演者の多さが多くて上演時間が長くて観客がだれてきた中で
笑いを取っていたのがたぬきごはん、かぎしっぽとラムズでした。

 風間春菜の男の子役というのは新鮮で初めて見たのですが、経験不足
であったり、不慣れ感はあった。それは数をこなすことでブラッシュアップ
していこうという狙いを感じましたね。

 風間春菜と石田麻由香の高い演技力と舞台のサイズを利用してドタバタ感を
出すために前後左右に動いて舞台をめいっぱい使い笑いが生まれていましたね。

 それほど背が高くないから中学生の役がマッチする。これが高校生の
設定だとネタにすんなり入っていけなかったかもしれませんが、自らの
身体的な特徴を理解して、役割を設定したこと。中学生の過剰なエネルギー
であったり、中学の空気感を出すことに毒を加えて、いいネタになって
いましたね。

 宝塚の男役も最初からスーツ姿が似合い、所作や振る舞いや言葉遣いが
男性のそれになっていることはなく、やり始めて研究したり、慣れから
役柄が体に染み込んでいくのでしょうが、同じことは風間春菜にも
当てはまると思います。

 石田麻由香が男性の役をやることが多くて、風間春菜が男性の役をやる
のを見るのは新鮮な経験だったのですが、彼女たちの何か実験を感じましたね。

 ある種、ミュージシャンが持っている技術であったり、やってみたい方向性
の曲で今までにない曲をカップリングであったり、アルバムの中で収録する。

 ヒット曲が好きでそれに似た方向性の曲を愛するファンもいるが、
ミュージシャンの考えとか技術や実験性を含めて支持するコアなファンは
色々な実験であったり、トライも聴くことで創作活動の深みを楽しむことが
ある。

 風間春菜の中学生の男子生徒役というのは思わぬ実験ですが、この実験性と
若い芸人ですが、なかの小劇場での出演経験もあり、小さなサイズの劇場でも
今回の舞台の大きさでも適応してドタバタ劇を演じて笑いを生んでいた。

 ラムズの今までの経験とこれからのための実験を感じることができた
時間でした。

 おそらく今日のネタを20人から50人ぐらいの劇場でやると、ある種
IHの火力で家庭用のフライパンで作る中華料理であり、なかの小劇場での
ネタは中華料理屋の厨房で強い火力と大きな中華用のフライパンで作られる
中華料理ではないかと思った私でした。

 

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