英語で言うところのlabor(=労働)とwork(=仕事)の二つの違いを
芸人では求められたキャラクターをするのが労働で、やりたいネタをやるのが
仕事ではないかと思っているのですが、労働の方の割合が多くなると芸人は
どうなるのでしょうか。

 光浦靖子さんはテレビでやっていることが労働に思えていたのですが、
その労働で話したことや演じたことで視聴者が面白くないと評価して、
それをSNSなどで発言されたり、書き込みをされる。それでかなり気持ちが
ダウンしてしまうということのようです。
https://bunshun.jp/articles/-/40804

 私は彼女はモノの見方や言葉のチョイスなどが優れた芸人だと思うの
ですが、そうでないと判断する人がいて、そのことを話したり、書き込む人が
いる。

 そこで思うのは、彼女は評価してくれたり、能力の素晴らしさを認めてくれる
ファンに対して、できることがあるのではないだろうかというものですね。

 関根勤さんがテレビでレギュラーを持っていても、本来の姿を表現できる
ラジオのレギュラーを小堺一機さんと一緒にやっていた。

 それでも物足りないのか、好きな映画や格闘技や放送業界の裏の話や
世間的にあまり知られていない人のモノマネやネタをやりたくて仕方ない
時期には「関根勤のグダグダ言うだけ」というトークライブもやっていた。

 大人の社会のなかで好きでなくてもやらなければいけないことはあるが、
自らの感性がどれだけ受けるのかとか、観客動員力を持っているのかとか
ラジオというメディアでリスナーに届くのかということをやっていたのが
90年代の関根勤だったと思いますね。

 アンチの厳しい声や毒のある発言が芸人や表現者を苦しめたり、悲しく
させることはあるのでしょうが、その一方で熱狂的なファンにやりたいこと
が通じるのか、やったとしてラジオの聴取率での数字やトークライブの
開催時の観客動員としてどうなるのか知りたくて実際に高い熱でやっていたのが
かつての関根勤であり、現在も柳原可奈子とトークライブを開催することで
感性が通じるのか、やりたいことをやってどれだけお客が集まるのか、払って
でも見たい、劇場に行きたいというファンがどれだけいるのか知りたいという
実験をしながら仕事をしていると思います。

 放送局に求められている役割を理解して、進められる順序に従って
必要な事をするという労働をしている光浦靖子に面白さの一部分を感じていて
彼女の素晴らしさを理解することができるのですが、彼女がアンチの声に
苦しんでいるならば、彼女自身であったり、相方さんや周りのスタッフや
事務所の方々がお金にならないかもしれないが本来やりたい仕事をしたり、
テレビではできないが、ひたすら好きなことをして払ってでも見たい、
時間と場所が早くわかっていたら休みを確保して万難を排して出かけたい
というファンに刺さるようなネタライブなりトークライブをやってくれたら
いいのにと思っています。

 個人的には東京圏の若手のお笑いライブの相場の1500円から2000円で
光浦さんのネタライブなりトークライブの日時が二か月前に知ることができたら
私は出かけたいと思いますね。

 

 
 

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