コロナウィルスによる影響は国難どころではなくて世界難と言っていいこと
であり、個人消費が低迷したり、株価が下がったり、取引先やグループ内の
企業の数字や企業の価値が落ちれば色々な影響が出てきます。それは
モータースポーツのようなビッグマネーが動く世界でも当然何かしらの動きが
あるものです。

 「風が吹けば桶屋が儲かる」というのは日本人なら何度か耳にしたことの
ある小話なんですが、果たして出光の株価が下落したら何が起きるのか
気になっています。

 2018年に6310円だった株価が2020年9月16日の終値が2418円。投資家が
魅力を感じていないことや株に興味を持っている人の評価が株価に明らかに
現れています。

 そんな出光がMotoGPの世界でスポンサードしていますが、出光の株を
有している人は経営者の判断を支持しているのでしょうか。

 あるいは経営サイドで今年の一月以降のコロナウィルスによる影響を
考えて、大きなお金のかかるスポンサー活動の規模の縮小であったり、
中止を考えているの可能性はあると思います。

 また、もともと出光と昭和シェルという二つの会社が一つになったというのが
今の出光なわけで、業界内で倒すべき敵だと思っていた会社という認識だった
のか、同じ業界内の仲間という考えだったのかわかりませんが、前者で
あったとするならば、合併の時に色々もめてしまったり、合併後でも
事業計画やモータースポーツに関する支援活動でも旧出光の方と元昭和シェル
の人で違いが出てくるかもしれません。

 経済関係の記事ではこの合併とそこから行われた人事に関しての報道が
ありましたね。
https://diamond.jp/articles/-/193051

 小説やドラマなどでも二つの企業が一つになるときのすり合わせと協議
の時にメインバンクや株主が絡んだ中で企業内地政学に根差した権力闘争
があったりするのですが、果たして出光と昭和シェルのなかでは何が
あったのでしょうか。

 旧出光経営陣がモータースポーツ活動に積極的なのか、消極的なのか
あるいは旧昭和シェル陣営がスポンサード活動に賛成なのか反対なのか
わかりませんが、持っている資産やリソースの使い道をめぐって役員の
中で議論があってもおかしくない。とりわけ、この一月からのコロナウィルス
の影響が国難どころか世界難になっているわけで、今の活動や今後の契約内容
のことを考えることは十分にあり得る。

 そんななかでMotoGPの世界で出光のカラーリングで走っているライダー
である中上貴晶が今年はワールドチャンピオンのマルク・マルケスの早々の
離脱があり、勝てるチャンスが広がっている中で成績を残していない。
そして、彼や彼のスタッフにとってまずいことにシーズン前にさほど
評価されていなかったライダーがこの最高峰クラスというメーカーや
スポンサーが大金をかけているレースで優勝している。

 出光の株価と中上貴晶のここまでの成績から何かが始まったり変化が
生まれるのではないかと思っています。

 

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