本来なら鈴鹿八耐のレースウィークとなり、なんだかんだと忙しくなる
はずだったのですが、コロナウィルスの影響で真夏の祭典が秋の開催と
なってしまいました。そして、そんなウィルスによるダメージがあるなかで
今回の豪雨による被害。そんななかで2016年の鈴鹿八耐のことを思い出し
ています。

 決勝日のレース前の開会セレモニーで来日していた当時のFIM(国際
モーターサイクル連盟)の会長のヴィット・イッポリート氏があいさつした
のですが、それが全編日本語でした。

 スペイン語が母国語で仕事上英語も話して、私とは好んでイタリア語で
お話しするイッポリート氏でしたが、まさか日本語でお話しするとは
思わなかったですね。

 そして、その時の内容が熊本地震で被災された方に哀悼の意を表し、
一日も早い復興を願い、日本が明るさを取り戻して欲しいというものでした。

 私はこの挨拶は素直に感動しましたね。そして、現地にいたレースファン
も驚きと喜びを感じていたように思いました。

 レース開始前のダミーグリッド上でイッポリート氏とお会いして、とても
驚きながらも感動したことを伝えたくて、お話したことを昨日のことのように
覚えています。
(その時のブログはこちら→https://yasumarzo.diarynote.jp/?day=20160804

 もちろん、その時に日本語で挨拶しようとしたのには理由とか狙いが
あったと思います。しかし、日本人に対する思いとか気持ちがなければ
できるわけがない。

 大きな組織のリーダーである人の器の大きさとか日本に対する思いという
ものを強く感じましたね。

 難しい局面、厳しい生活を強いられている方々のことや被災地の熊本や
日本人のことをレースというお祭り空間のなかで触れて強いメッセージを
発してくれたイッポリート氏に対する強い尊敬の念というものは今の
私に残っています。
 

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