ヨーロッパのサッカーというのは秋から開催されて春の終わりに
終了するということになっています。同じことはアイスホッケーに関しても
言えるのですが、それをレース界の本場のヨーロッパで権力を持っていて
選手権の盛り上がりを考えていた人たちが動き始めて世界耐久選手権という
のは春のスタートで秋の終了ではなくて、秋に開幕して夏の鈴鹿が最終戦という
カレンダーに変更になりました。では、スーパーバイク世界選手権では
そういった形はあり得るのでしょうか。

 チームアルスターのフランシス・バッタと私というのは近い関係だった時期も
離れた位置にいた時もありましたが、レースウィーク中に長話するような
関係だった時に彼の試案を聞いたことがありました。

 それが秋に開幕して春の終わりに閉幕するというものでした。

 ヨーロッパのいくつかのサーキットで9月から開幕して、11月は
天候的にまだレースが開催できるスペインやポルトガルのサーキットでレース
を終えて、そこからヨーロッパでは冬となる時期にレースを開催するサーキットを有していて、日本のバイクメーカーにとって大きな市場であるアジアの
国々のマレーシア、タイ、インドネシア、インドと市場としては小さいが
カタールといった場所で行なう。

 南半球でヨーロッパとは季節が逆になるオーストラリア、アルゼンチン、
ブラジル、南アフリカといった国で11月からレースを開催して、日本、
アメリカ、ヨーロッパで三月の終わりからレースがあれば年間13大会は行えて、世界選手権にふさわしく冬場に週末で開催されるスポーツがサッカーと
ウィンタースポーツぐらいしかないなかでレースファンは喜んで見て
くれるのではないか。また、冬場の在宅率の高い中でテレビやウェブ
での露出という部分でスポンサーが満足してくれるのではないかと
いうものでした。

 イタリアのようにレースがポピュラーな国で1シーズンに二回レースを開催
したいところでレースの間隔が近いのは好ましくないが、間隔を空ける
という部分でも秋にイモラでレースがあり、春の始まりのイモラ、
シーズンエンドのモンツァやムジェッロということであればコースマーシャル
の確保も容易だったりするわけで議論してもいいのではないかと話して
いましたね。

 レース界の偉い人や何となく考えている人が今回のコロナウィルスの関係で
秋の開幕から春の閉幕をよりリアルに開催を考えるようになってきたのか、
moto.itのカルロ・バルディ氏が記事にしていましたが、ある種の観測気球
を上げたのかなという気がしますね。
https://www.moto.it/superbike/sbk-correre-in-inverno-pro-e-contro.html

 個人的にはメーカーやスポンサーなどが認めて、FIMが認めて開催できる
サーキットがアジアと南半球にあれば私は素晴らしいアイデアだと思いますね。

 空想カレンダーですがこんな感じになるのでしょうか。

round1 imola
round2 magny cours
round3 aragon
round4 portimao
round5 losail
round6 villicum or terimas de rio hondo
round7 interlagos
round8 welkom
round9 philippe island
round10 lombok or sentul(indonesia)
round12 sepang
round12 buriram
round13 suzuka
round14 laguna seca
round15 misano
round16 redbull ring
round17 brno
round18 oschersleben or hockemheim
round19 silverstone or donington park
round20 assen
round21 monza or mugello or vallelunga
round22 valencia or barcelona or jerez dela frontiera

このなかで開催権料とかサーキットの施設などでできるところとできないところ
をふるいにかけて13大会以上できたら、世界選手権として成立する。
そして、できる限りイタリアーフランスとかスペインーポルトガル、
オーストリアーチェコ、オーストラリアーインドネシアなどのように隣国
での二週連続開催などで移動の負荷を少なくするということができたら
いいのかなと思いますね。

 コロナウィルスでのモータースポーツのカレンダーが混乱をきたしていて
様々なオプションを考えている中でカルロ・バルディが冬でのレースと
いうことを提案して、世に問うことをしたというのは何かかつての
チームアルスターのフランシス・バッタがぼんやり考えていたことの
練り直しとベルギー人の空想カレンダーの具現化に向けての最初の
一歩のような気がしますね。

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