カルロス・サインツ三度目のダカールラリー制覇。

　若くて元気があって、勢いとパワーでタフなレースを制するのも優れた
ドライバーやライダーであることを認識するが、経験や技術の蓄積で
優勝するのも素晴らしいドライバーやライダーの証だと思う。
カルロス・サインツの三度目のダカールラリーの勝利は後者の輝かしい例
であり、素晴らしい実証だと思う。
https://www.crash.net/dakar/news/935488/1/sainz-clinches-third-dakar-victory-alonso-13th

　今年もタフなレースとなり、一部の区間で計時走行がフリー走行になる
というような混乱があったり、バイク部門でライダーが亡くなったりと
肉体的に大変なことに加えて脳みそから汗がだらだら流れるような精神的に
きついレースとなりましたが、難しい状況であったり、ベストタイムで走れ
ないなかで出来うる限りの最良のドライビングをして、考えらる中の最速の
タイムをたたき出したのが56歳のカルロス・サインツでした。

　こういったところは勝ち味を知っている。経験と勝負勘が彼を勝者へと
導いた気がしますね。

　日本のテレビのアイドル文化が商業的に成功していて、若くて元気な
人が動き回ることがいいことだというある種の共通認識がある世の中で
ダカールラリーの映像を見ているとベテランの味や元気な年寄りの姿と
いうものがモータースポーツのポピュラリティと共に浮かび上がってきます。

　渋くてうまくて、思慮深さと攻撃性と守備力を共に持つ人の放つ輝き
を感じましたね。

　色々あったダカールラリーのウィナーとなったのは50過ぎの親父でした。
毒蝮三太夫さんは彼に会ったらどんなことを言うのでしょうか。
年寄りが元気なことはいいことだと言うのでしょうか。