ドゥカティのDNAにはレースでの活動と勝利への渇望があり、世界中の
レースファンはそのメーカーに対して憧憬の念を抱き、美しいマシンに
羨望のまなざしを持っていました。様々なカテゴリーでの参戦計画を進めて
多くのドゥカティスタがそれを支持して、このメーカーのイメージを高めて
きました。そして今、ボルゴパニガーレのメーカーは世界耐久選手権への
本格的な参戦を決定し、マレーシアのセパンサーキットにパニガーレV4
のマシンを持ってきます。

 世界耐久選手権の参戦チームが走らせているメーカーはホンダ、ヤマハ、
スズキ、カワサキに加えて小規模な活動ですがアプリリアがあり、
ドイツのBMWのチームもあります。

 ここのところのユーロスポートイベントの熱心で効果的な仕事ぶりにより
世界耐久選手権の盛り上がりが高まり、テレビ放映時間と観客数の増加など
メーカーにとっては魅力的な選手権となってきました。

 そこでドゥカティも当然のことながら、有しているリッターバイクが
あるわけで、メーカーとして魅力を感じていたでしょうし、高いレベルの
競争の中で自社のバイクが速く、長く走ることの重要性を感じていたこと
でしょう。

 そんななかで基本性能に秀でて、スーパーバイク世界選手権の復帰初年度
でBMWがパドックの住人がシーズン開幕前に予想していた以上の競争力を
見せて、そしてさらに世界耐久選手権での活動を充実させようと計画、
立案、行動を進めてきた。これが大きな刺激になったのは間違いないでしょう。

 ドゥカティを走らせるチームにドゥカティ本社からの物心両面でのサポートを
決めて、さらにランディ・ドゥピュニエをライダーとして契約して、
オンドレイ・イェジェックとルイ・ロッシが脇を固める。
今まで他のメーカーのマシンを走らせてきたライダーが他社のマシンとの
比較対象をして、何が足りなくて、何が必要かをエンジニアと話しながら
他のマシンとの差を詰めるために開発を進めることでしょう。

 来週のマレーシアのセパンで彼らが何を見せてくれるのか、ドゥカティが
どんなタイムを出すのか楽しみです。

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