ここ日本の東京ではチャレンジャー大会の10万ドル大会の安藤証券オープン
が開催されています。この大会を見ながら、来年のグランドスラム大会初戦の
オーストラリアのことを考えています。

 WTAの大会が終了し、ITF管轄のチャレンジャー大会が開かれている季節。
名古屋人の私にとってはかつては豊田でのチャレンジャー大会に行って
いました。

 まぁ、時期的なことがあり、四大大会で予選に回りたくなくて本戦に
ダイレクトインしたいという100位前後からプレイヤーと150位ぐらいまでの
プレイヤーがかなりやってきて、さらに少しでもポイントを稼いでおきたい
150位ぐらいから300位までのプレイヤーが戦っていて、非常に実力差が
少なくて拮抗した戦いを見ることができました。

 そんなことを経験していて、今年の東京のこの100Kの大会を見ると
かなり賞金額とポイントの割には100位から200位のプレイヤーが
エントリーしていないなと思いますね。

 プレイヤーが大会を選ぶのはランキングが合致しているのか、前後の
週の大会開催地との移動の容易さであったり、大会のホスピタリティの
良さやけがの具合や新シーズンを見据えてやりたい練習やトレーニングに
時間を使うのか、大会に出ることを選ぶのかなどといった複合的な要因が
あります。
 
 そういうなかで出場する大会を選ぶのでしょうが、今大会は100位台の
プレイヤーの出場が少ない。これは大会に対する魅力であったり、
一つの大会のために東京まで来ることのしんどさであったりがあるのかな
と思いますね。

 そういった状況なので一回戦ではかなりランキング差の大きな試合と
なって、上位ランカーのイージーウィンが多かった。そして、タフな
相手が少ないとなると、ある意味ポイントを稼ぐ大きなチャンスだと
思いますね。

 火曜日にヤスミ-ネ・パオリーニと少し話す機会に恵まれたのですが
彼女の最新ランキングが119位。彼女よりも上位ランカーは五人。
ということでここはかなり大きなチャンスであり、ここで好成績を
挙げたら、来年のメルボルンはグランドスラム大会ですが、ダイレクトイン
が可能になる。そうなると四大大会の一回戦というのは彼女レベルの
プレイヤーにとってかなりの収入となって、スポンサー活動やら活動資金
の面で楽になるとは言えないものの一息つけるということになります。

 予選に回ってしまうと、それが仮に下位ランカーであっても一時的に
調子や故障などでランキングを落としているだけで実力があるプレイヤー
と当たると難しい戦いになりますし、何とか勝とうとしてやってきている
プレイヤーが集まる場所で時の運とか勢いというものが勝敗を左右する。

 予選を勝ち抜く難しさというものをわかっていて、何としてもポイントを
稼ぎたいプレイヤーの一人であるパオリーニが先週は中国、今週は日本、
来週はインドと三週連続で少しでもポイントを稼ごうという強い意思を
感じますね。

 そんな強い意思と深い欲望を持ったプレイヤーがたくさん集まると
大会は序盤からタフマッチが多くなって盛り上がるのですが、前述の
複合的な要因からこの大会を選ばなかったプレイヤーが多くて、
一回戦がかなりのスコアと実力差を感じる試合が多かったのが
残念だなと思いつつ、強い野望を持ちながら、この大会はビッグチャンスだと
思って勝ちに来ている連中がランキング通りに勝ち進んだらとりわけ
金曜日以降の試合は面白くなるなという思いを抱いています。

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