まぁ、シーズン開幕前はどうなるのかと思われていた新型V4のドゥカティ
とアルバロ・バウティスタですが、文字通りの圧勝となりました。
カワサキとジョナサン・レアの強さに今までのエンジンの技術特性や
開発の方向性から一気にマシンを変えてきて、果たしてドゥカティの良さが
継続されるのか、あるいは違った方向性の技術的なアプローチから速さが
生まれるのか気になっていたのですが、少なくともオーストラリアの
レースを見る限り、新型バイクは成功作であり、昨年の中盤戦以降、ほぼ
マシンの開発を止めて、新型マシンの戦闘力向上に人的物的エネルギーを
ぶち込んできたドゥカティの作戦は成功したと思いました。

 そして、アルバロ・バウティスタの移籍も成功したと思いますね。
昨年までのMotoGPでの活動となると、勝てるマシンとチームが限られて
いるなかで、勝てるマシンとチームで、違ったカテゴリーで世界チャンピオンに
なりたいという思いをこの数年思い続けていた。

 レースの地政学の中でできることは限られるのですが、そんな中で彼は
交渉を進めて正しい選択をして、久しぶりに世界選手権のなかで勝つことが
できた。

 フィリップアイランドの週末の中で一番ハッピーだったドゥカティと
アルバロ・バウティスタですが、果たして他のメーカーとライバルライダー
が差異をどのように詰めていくのか気になります。

 新型バイクとなったBMWがエンジンがほぼストック状態であることや
ヤマハの新規チームがマルコ・メランドリのライディングでレース1で
三位を奪ったことなど、次戦以降でアルバロ・バウティスタとドゥカティの
一人旅にさせないために脳みそから汗を流しながら開発を進めてくる
ことでしょう。

 良くも悪くも昨年の中盤の戦いをぼぼ消化ゲームにして、19年シーズン
に臨んだドゥカティの今年の強さはラップタイムと順位に反映されていたな
と思えた開幕戦のレースウィークでした。

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