元祖爆笑王にはまりにくいライブを見に行った。
 池袋で開催されたお笑いライブを見に行きました。サッカーの天皇杯がJ1の
トップクラスも出場していて、大学や地域リーグのチームも参戦している
ようにこの池袋のライブというのは実力的に上の芸人もいれば、全く
笑えない芸人もいました。

 そんななかで能力の高さを感じたのはエルカブキであり、Wニードロップ
であったり、ラムズ、おせつときょうたであり、おかゆ太郎、三遊亭
とむでした。

 私好みという部分と芸人の実力があって、笑えるのですが、中には
面白くなくて、私の好みでもない芸人もいましたね。

 まぁ、元祖爆笑王さんにダメだしされていた芸人は私が笑えなくて
つまらなくて、早く出番が終わってくれないかと思っていた芸人さんと
合致していましたが、恐らく私に限らずあの場にいたお客さんは同じ
感想を抱いていたと思います。

 お笑いには上手さとか毒とかパワーとかが必要だと思うのですが、
脳みそから汗が出るまで考えて、言葉の選択やネタの運びを考え抜いたり
舞台の大きさをどう利用するかリハーサルでトライアンドエラーを
繰り返して最適解を考えたりすることが透けて見えた人が面白くて、
ただ、本人が面白いだろうと思ったことを練りこんだり、シュミレーション
することなく、ただやってみたという部分が見えてしまった芸人は面白く
なかったですね。
 
 エルカブキにはザニュースペーパーの舞台と同質性のある、時事問題を
自らの考えとお笑い頭脳で消化して笑いに結びつける戦術性を感じましたし、
Wニードロップには見た目の特徴をネタにいかすお笑い頭脳があり、ラムズ
には高い演技力と毒があり、おせつときょうたには技術力と高い
コンビネーションが存在し、おかゆ太郎には発想の豊かさを感じました。
三遊亭とむにはネタが浮かんだところから、じっくりと練りこんだ
鮮やかさを感じました。

 舞台の大きさと客席数から生まれる空気感と、このライブを見ようという
人はイケメン芸人やカワイイ女芸人を追いかけるというミーハー的な客が
いない故に生まれる土壌があり、そこで豊かな作物が生まれていたと思いましたね。

 ショッピングセンターのイベントスペースのようにお笑いステージが
開催されているから何となく見に来たというような客がいなくて、あきらかに
お笑いグルメがおいしい食事を食べにきたという雰囲気が横溢していました。

 大きな舞台だったら、やることができる大きな動きができないとか、
奥行きを使うといった展開力が使えないというようなことがありますが、
中華鍋と強い火力を使えないけれど、家庭で普通のフライパンとガスコンロ
でも中華料理店ほどではないが、思っている味をできる限り作り出そうという
工夫は大事なわけで、それができていたのがラムズだったと思います。

 ライブ終わりにいつものようにラムズの風間春菜とネタの感想を話したり、
エルカブキの二人と言葉を交わしたり(私のような経歴や職能を持っている
人がお笑い好きというのが意外な印象を抱いていたようですが)して
楽しい時間を過ごした池袋の夜でした。

 

 

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