ロマーノ･フェナーティのミザノでの行動についての考察。

　200キロオーバーで走っていたり、150キロでコーナーリングするうえで
世界選手権で走っているクラスのライダーであれば、前や後続のライダーの
予想できる動きであったり、天気の様子などで考えられる状況には対応は
できる。しかしながら、全く考えられない動きをサイドバイサイドの状況で
されてしまうと、とんでもない事故に繋がるわけで、ロマーノ･フェナーティ
の行なったことは危険度が高く、チームやスポンサーが契約を解雇したり、
これから先の契約を見直すことは納得できますね。

　チームマネージャーのステーファノ・べドンは今回の一件に関して、
一貫した姿勢で臨んでいて、彼を解雇するということで物事を進行させて
いました。

　そして、来年の契約先のチームマネージャーのジョバンニ・クザーリも
契約を破棄するということで関係各所と話を進めて、極めて迅速に対応
しました。

　まぁ、かつての80年代終わりぐらいまでのレースではかなり、危険な
ことが競り合っているライダーの間で行なわれていたのは事実。しかし、
現在の大きなお金が動き、よりスポーツライクな方向でのバトルということ
で決着をつける今のレース界でやってはいけないことをフェナーティは
やってしまったわけで、そのことに対する極めてまっとうなアクションを
起こして、チームやメーカーのスポンサーや多くの支援者（イタリアの
小さなチームとなると中小企業のスポンサーをかき集めてきているから
色々な組織の様々な肩書きの方々がチームの元に集まるから、決して
意見の集約は容易ではない）が納得できる決断を下したと言えると思います。

　勝利に対する執念の燃やし方というのは野卑であってはいけないと思いますね。