新宿バッシュというお笑いライブがよく開催される場所で『kawaiiライブ』と
いう女性芸人が集まるライブに行ってきました。私の好みの芸人さんが集まって
持っているキャラクターを発揮していて楽しい時間を過ごしました。

 正直、前半の芸人さんはレベルの低さや芸歴の浅さを感じるものがあり、
面白いかというと面白くなかった。しかしながら、芸を磨くためや経験を
積むために場数をたくさん持って、舞台でないと勉強できないことを学んで
いるなと思いますね。

 や団にはしっかりと練りこんだネタのレベルの高さと確かな演技力を
感じましたね。肉体的に恵まれている人が自らの長所を生かして、
小さな空間で迫力のある動きのあるネタをやると緊張した空気が会場
全体に伝わって、その緊張感からの落差のあるボケとそれに対する確かな
ツッコミが面白かったですね。

 後半、出演したナナちゃんが『本物だよ』と言いながら客席を回っていて、
知らない人は驚きながらも私は喜んで見ていました。途中で私のところに
来て、ずいぶん、私を見つめながらどうする金と思ったら私のビール腹を
いじってくれて嬉しかったですね。

 そして、メルヘン須長には彼女の天才性をいつも感じるのですが、
今回もメルヘンワールドが炸裂していました。モノマネの上手さと
毒のあるネタが素晴らしいスパゲッティとじっくり煮込んだパスタソース
のように見事なミクスチャーとなっていました。

 ラムズには練りこんだ台本と彼女達の確かな演技力を感じましたね。
私は最初から見ていたときから演技力の高さを評価しているのですが、
その演技力にデビューから20キロ太ったという風間春菜の肉体がマッチ
していて、登場人物にリアリティを与えていました。

 石田麻由香がやる親父役や女子プロレスラー役を見ると、太ったことで
女の子社会における幸せからは遠のいているかもしれませんが、役に圧倒的
なリアリティが加わり、見ているこちら側からするとネタに入っていける。

 この酷暑で500mlのペットボトルを持つよりも2リットルのペットボトルを
持ち、ちびちび飲むことが多いのですが、2リットルをレジ袋に入れて持って
いると2分程度で重く感じてしまう。風間春菜は2リットルのペットボトル
10本分太ったと考えると不健康だろうと思いつつ、コントの役柄に説得力
が生まれていることは芸人としてはいいことだなと思いますね。

 今回のライブで一番面白かったのが最後に出演したちょーちんあんこー。
持ちネタはあるものの、会場の空気感と常連客の姿を見て客をいじったり、
爆走するじゅんこBANBANの破壊力の凄まじさは素晴らしかったですし、
そんななかで爆走が暴走にならないように秒読みをしながら、暴れ馬
(それも面倒な牝馬)を走らせるところとコントロールするところは
秋華賞やエリザベス女王杯で優勝するジョッキーのような能力の高さを
感じました。

 これはコンビ間でお互いが能力を理解していて、信頼関係があること。
そして、お互いが好きな芸人が海原やすよ・ともこであるように実は
シンプルでかっちりした構成の笑いが好きで、その方向で勉強して実力を
蓄えていて、ネタの運びなどはスタンダードなのですが、そこに現場の
空気とか出演順でぶっこんだ情報を処理しながらライブ感のある笑いを
目指していて、それが私が見ている限り、ほとんどの会場でそれが成功
している。成功しているのは実力があり、コンビでの共通理解ができている
からだと思いますね。

 前回のブログでも触れましたが、ラムズの風間春菜にdeterminationを感じ
ちょーちんあんこーにpowerを感じました。

 そして、私的にはラムズには濃いワインを感じ、ちょーちんあんこーには
濃い味わいだが喉ごしのいいビールを思い浮かべました。

 企画のコーナーに関しては面白いところもつまらないところもあったのですが
ちょーちんあんこーのひぃちゃんの下ネタを見ていると以前、開催された
『下ネタワールドカップ』というのはとんでもないネタがあふれていたのかな
と思ったり、不満足感や不足感が表現に繋がるわけで、今の彼女は性生活
で恵まれていないのかなと邪推したりもしましたね。

 プロ野球の二軍の試合で体が出来上がっていない高卒の選手だが経験を
積ませるために出場したり、一軍レベルだが、同じポジションのレギュラーが
一軍でばりばり活躍しているから、実力がありながら止む無く二軍でプレイ
している試合を見ることがありますが、『kawaii』ライブでデビュー間も
ない人や一軍レベルのプレイヤーを一緒に見るファームの試合を感じました。

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