7月29日、鈴鹿八耐どたばた日記その三。
2018年8月2日 スポーツ 朝、六時半起床。台風一過で青空であるが、名古屋の西から津のあたりの
天気は晴れだが、台風が通過した被害がどうであったのか気になる。
道路の周りに木があるというのは少しでも涼しくなるという部分ではいいが
その木が倒れてしまって車が通れなくて、交通渋滞を起こすということも
あるわけで、そういった状況が気になるが、少なくとも道路閉鎖という
ことがサーキット付近の道路で起きていないようで安心する。
道路事情がいいのはひょっとしたら、サーキット入り時間がばらけて
いるからなのか、あるいは台風の被害にあって、行きの足や帰りの心配を
しているから鈴鹿行きを諦めてしまった人が多かったのかなと想像する。
パドックに入って、広さを感じる。昨日のストック600四時間耐久の
チームがすでに帰っているからなのだろう。ピットからタイヤメーカーの
ワーキングエリアに行くのが速くなった。
時間があるので、パドックからグランドスタンドに行き、スタンド裏の
物販エリア、PRブースに出かけるとかなり人が多い。やはり、お祭り感覚
というのは人数の多さに比例したり、何か仕掛けとかアイキャッチするもの
がないといけないし、そこで儲けている人もいるから、台風の状況を
考えての土曜日のブース解体というのは、利益を求めていた人にとっては
つらいことだろうと盛況のエリアを見て強く思う。
同時に思うのは親子連れが少ないなぁというもので、家族連れとなると
あまりにも暑すぎるとか今回のように交通機関の乱れや閉鎖が土曜日の
関東エリア、日曜日の関西、中国エリアであると、一人で身近な人の心配
をしなくていい人は来場しやすいが家族での移動は難しいのだなと思う。
いったん、パドックに戻って土曜日に行なわれていたイタリア選手権の
ミザノの情報をチェックする。イタリア選手権が鈴鹿とまともにぶつかって
いるので、リッターバイクに乗る能力があって、鈴鹿で走ってみたいという
意思のある人でも開催週が一緒だと難しいと思うのと同時に鈴鹿で何度も
輝いた芳賀紀行が子供たちのレース活動に合わせて業界的地政学も考えて
スーパースポート選手権に出走しているが、正直なんでこのタイムでこんな
順位なんだろうかと疑問に思ってしまう。
パドック内の人の数が土曜日に比べて圧倒的に多くなり、お祭り気分が
高まっていくなかであわただしくなっていく。
そんななかでアレックス・グラミーニはピレリで働く前はイタリア選手権に
R1で出走していながら、イタリアサイドで路面のミューが低く、天候面で
湿度の低いヨーロッパのサーキットで開発をしていたので、その縁でヤマハ
のスタッフやGMT94のライダーたちと話をしていることが多い。今回、
予選で爆発することがなく、トップテントライアルに入れなかったのだが
彼らは一発のアタックよりも長時間のレースを考えてのセットアップとタイヤ
選択を選んだということで、とりわけダビデ・チェカというのは耐久
レースにおいては予選専用タイヤを選ぶことはほとんどなくて、フランス
選手権でスプリントで走るときでもライフは短いがグリップのある予選
タイヤを選ぶことは非常に少ないと知る。
エルワン・ニゴンと会う。以前はカワサキ系のエバンゲリオンがスポンサー
についていたトリックスターで走っていたが、ホンダのリッターバイクで
フランスのチームで走るというのはやはりおさまりがいいというか、
同じリッターバイクを知っていて、三人で走るなかで体格も変わらなくて、
セッティングの好みも近いなかで戦えるのは落ち着くのだという。
確かに今の八耐はほとんどのチームが二人ではなくて、三人で走ることが
多くて、その三人の体格や体重やライディングスタイルがばらけていると
セッティングのすり合わせが大変だと思う。
ピットレーンオープンとなり、グリッドに行く。ここからグランドスタンドを
見る光景というのは素晴らしいのだが、少なくともコアなファンは来ていて
1コーナーから先のエリアの客席の入りが少ないのかなと思う。同時に風が
かなり強くて、それが最終コーナーから吹いていたのだが、曇り空になって
から一コーナーから最終コーナーに向けて方向が変わり、それがスタート
時間が近づいてきて強い風量になってきたなと思ったら、一気に雨が降って
きた。
一気にあわただしさをまし、メカニックがタイヤを慌てて付け替えたり
ライダーがバイザーの曇りよけを吹き付けたりと忙しくなる。
そのあわただしい空気感が抜けない中でサイティングラップに入り、
レーススタート。
雨になって、ランディ・ドゥピュニエが才能を発揮したら面白いなと
思ったが、これが早々にリタイア。
そして、ジョルジョ・バルビエールが『我々は勝つためにやってきて、
人的物的リソースも用意して、戦術頭もマテリアルもある。』と言っていて
これはウルトラレインタイヤであったり、スーパーハードなどを用意していて
マシンの戦闘力の差をタイヤとライダーで埋めるのかなと個人的に大注目
であったが、ほとんどのチームがレインタイヤに変更するなかでモリワキ
はスリックタイヤを選ぶというギャンブル。しかし、結果からすると最初の
20分の状況を考えるとこれは大失敗。私が考えていたモリワキのワークスに
対する攻勢と作戦は実行されずに違ったゲリラ戦を選んだがこれが失敗に
終わってしまったのはとても残念だった。
カワサキとヤマハの速さを感じて、そこに少し離れてホンダというオーダー
であったが、カワサキの速さとヤマハの強さを感じていた中でレース中盤
に差し掛かる時に何とカワサキがガス欠でピットイン。以前のMotoGPの
チェコでのセテ・ジベルナウのケースと同じようなもので、チームとしては
計算もシュミレーションもして戦っていたのだが、何せここは鈴鹿で60もの
チームが戦うレースであり、今回の速いラップタイムのトップスリーと
最後尾を走るマシンはどんどん周回遅れになり、追い抜く時に微妙にラインを
変えたり、ブレイキングポイントが理想のところではないところになったり
ということがしょっちゅう起きる。そして、最終コーナー直前で空タンク
になったら、下り坂を短い距離で惰性でピットにやってくることができるが
鈴鹿は5800メートルを越えるサーキットでコース前半や中盤までガス欠
になったり、後半部分でもヘアピンから先は画面で見ている以上にきつい
のぼり坂なので大変なことになる。
思いもよらぬこと、そして、想像していても想像を超えることや想像の
真上ではなくて斜め上を行くことが起きてしまって、トップはヤマハワークス
になる。そのヤマハワークスは中須賀の出走はあるのかとパドック内でも
意見がわかれていたが、ずっとアレックス・ロウズとマイケル・ファンデル
マルクが走っていて、そのマシンは耐久仕様ではなくて、彼らが乗りなれて
いるスーパーバイク仕様にほぼなっていて、乗り味に慣れていて快調に
周回を重ねている。
そうなると追いかけるのはホンダワークスだが、彼らの考えられる攻めた
走りをしているのだが、どうしても限界値がマシン的にもライダー的にも
ヤマハに及ばない。
16時台中盤になって、スタート直前のように風の方向が変わって、雨が
ぱらぱらと降り始めてから、一気に天気が変わってきて雨がヘビーレインと
なる。
セーフティカーが入って、ほとんどのライダーが我慢しながらスリックタイヤ
で走っていたが、雨が強くなっている中で走っている中で転倒するバイクも
出てきて、どこまでライダーやチームが我慢できるのかと考えている中で
ジョナサン・レアのカワサキが転倒。
カワサキの優勝の可能性はここでよほどのミラクルや先行するヤマハと
ホンダにバッドラックが襲わない限り不可能となってしまった。
その後、天候が回復するなかで夜間走行の雨というような状況にも
ならずにヤマハはスーパーバイクレギュラーの二人で八時間を高いレベルの
タイムで走りきって優勝。二位がホンダで三位がカワサキであった。
私が気にしていたFCCテクニカルスポーツとGMT94の世界選手権のタイトル
争いだったが、見事にレースをコントロールして、常にライバルに先行していた
テクニカルスポーツがシーズンタイトルを獲得。安定したラップタイムを
記録していき、隙を与えなかった見事なレース運びだったと思う。
レース後に藤原克昭と話す機会があったが、やはり一つ勝つことは難しい
ということと成功体験よりも失敗体験は教科書になるが、レース前に失敗
体験があるほうが勝てそうなレースでの失敗体験はチームに関わっている
全て人にダメージがあるということなどを話してくれた。
彼自身もライダーとしてここ鈴鹿で勝てそうな時に勝てなかった経験がある
が立場を変えてこういった形で勝てる可能性が高かった時に勝てなかったのは
悔しいだろう。
すでにcorsedimotoなどではジョナサン・レアとレオン・ハスラムの来年の
鈴鹿八耐の参戦が報道されているが、果たして今回の経験や悔しさからどんな
修正や改善に根ざした反撃をするのかレース後の花火を見ながら思い浮かべた
鈴鹿の夜でした。
世界耐久選手権からGMT94の撤退ということや新規チームの参戦などの
話がどれぐらい確定的なことなのか、どこまで話が進んでいるのか、
18-19シーズンの開幕は9月だから、もうすぐです。
天気は晴れだが、台風が通過した被害がどうであったのか気になる。
道路の周りに木があるというのは少しでも涼しくなるという部分ではいいが
その木が倒れてしまって車が通れなくて、交通渋滞を起こすということも
あるわけで、そういった状況が気になるが、少なくとも道路閉鎖という
ことがサーキット付近の道路で起きていないようで安心する。
道路事情がいいのはひょっとしたら、サーキット入り時間がばらけて
いるからなのか、あるいは台風の被害にあって、行きの足や帰りの心配を
しているから鈴鹿行きを諦めてしまった人が多かったのかなと想像する。
パドックに入って、広さを感じる。昨日のストック600四時間耐久の
チームがすでに帰っているからなのだろう。ピットからタイヤメーカーの
ワーキングエリアに行くのが速くなった。
時間があるので、パドックからグランドスタンドに行き、スタンド裏の
物販エリア、PRブースに出かけるとかなり人が多い。やはり、お祭り感覚
というのは人数の多さに比例したり、何か仕掛けとかアイキャッチするもの
がないといけないし、そこで儲けている人もいるから、台風の状況を
考えての土曜日のブース解体というのは、利益を求めていた人にとっては
つらいことだろうと盛況のエリアを見て強く思う。
同時に思うのは親子連れが少ないなぁというもので、家族連れとなると
あまりにも暑すぎるとか今回のように交通機関の乱れや閉鎖が土曜日の
関東エリア、日曜日の関西、中国エリアであると、一人で身近な人の心配
をしなくていい人は来場しやすいが家族での移動は難しいのだなと思う。
いったん、パドックに戻って土曜日に行なわれていたイタリア選手権の
ミザノの情報をチェックする。イタリア選手権が鈴鹿とまともにぶつかって
いるので、リッターバイクに乗る能力があって、鈴鹿で走ってみたいという
意思のある人でも開催週が一緒だと難しいと思うのと同時に鈴鹿で何度も
輝いた芳賀紀行が子供たちのレース活動に合わせて業界的地政学も考えて
スーパースポート選手権に出走しているが、正直なんでこのタイムでこんな
順位なんだろうかと疑問に思ってしまう。
パドック内の人の数が土曜日に比べて圧倒的に多くなり、お祭り気分が
高まっていくなかであわただしくなっていく。
そんななかでアレックス・グラミーニはピレリで働く前はイタリア選手権に
R1で出走していながら、イタリアサイドで路面のミューが低く、天候面で
湿度の低いヨーロッパのサーキットで開発をしていたので、その縁でヤマハ
のスタッフやGMT94のライダーたちと話をしていることが多い。今回、
予選で爆発することがなく、トップテントライアルに入れなかったのだが
彼らは一発のアタックよりも長時間のレースを考えてのセットアップとタイヤ
選択を選んだということで、とりわけダビデ・チェカというのは耐久
レースにおいては予選専用タイヤを選ぶことはほとんどなくて、フランス
選手権でスプリントで走るときでもライフは短いがグリップのある予選
タイヤを選ぶことは非常に少ないと知る。
エルワン・ニゴンと会う。以前はカワサキ系のエバンゲリオンがスポンサー
についていたトリックスターで走っていたが、ホンダのリッターバイクで
フランスのチームで走るというのはやはりおさまりがいいというか、
同じリッターバイクを知っていて、三人で走るなかで体格も変わらなくて、
セッティングの好みも近いなかで戦えるのは落ち着くのだという。
確かに今の八耐はほとんどのチームが二人ではなくて、三人で走ることが
多くて、その三人の体格や体重やライディングスタイルがばらけていると
セッティングのすり合わせが大変だと思う。
ピットレーンオープンとなり、グリッドに行く。ここからグランドスタンドを
見る光景というのは素晴らしいのだが、少なくともコアなファンは来ていて
1コーナーから先のエリアの客席の入りが少ないのかなと思う。同時に風が
かなり強くて、それが最終コーナーから吹いていたのだが、曇り空になって
から一コーナーから最終コーナーに向けて方向が変わり、それがスタート
時間が近づいてきて強い風量になってきたなと思ったら、一気に雨が降って
きた。
一気にあわただしさをまし、メカニックがタイヤを慌てて付け替えたり
ライダーがバイザーの曇りよけを吹き付けたりと忙しくなる。
そのあわただしい空気感が抜けない中でサイティングラップに入り、
レーススタート。
雨になって、ランディ・ドゥピュニエが才能を発揮したら面白いなと
思ったが、これが早々にリタイア。
そして、ジョルジョ・バルビエールが『我々は勝つためにやってきて、
人的物的リソースも用意して、戦術頭もマテリアルもある。』と言っていて
これはウルトラレインタイヤであったり、スーパーハードなどを用意していて
マシンの戦闘力の差をタイヤとライダーで埋めるのかなと個人的に大注目
であったが、ほとんどのチームがレインタイヤに変更するなかでモリワキ
はスリックタイヤを選ぶというギャンブル。しかし、結果からすると最初の
20分の状況を考えるとこれは大失敗。私が考えていたモリワキのワークスに
対する攻勢と作戦は実行されずに違ったゲリラ戦を選んだがこれが失敗に
終わってしまったのはとても残念だった。
カワサキとヤマハの速さを感じて、そこに少し離れてホンダというオーダー
であったが、カワサキの速さとヤマハの強さを感じていた中でレース中盤
に差し掛かる時に何とカワサキがガス欠でピットイン。以前のMotoGPの
チェコでのセテ・ジベルナウのケースと同じようなもので、チームとしては
計算もシュミレーションもして戦っていたのだが、何せここは鈴鹿で60もの
チームが戦うレースであり、今回の速いラップタイムのトップスリーと
最後尾を走るマシンはどんどん周回遅れになり、追い抜く時に微妙にラインを
変えたり、ブレイキングポイントが理想のところではないところになったり
ということがしょっちゅう起きる。そして、最終コーナー直前で空タンク
になったら、下り坂を短い距離で惰性でピットにやってくることができるが
鈴鹿は5800メートルを越えるサーキットでコース前半や中盤までガス欠
になったり、後半部分でもヘアピンから先は画面で見ている以上にきつい
のぼり坂なので大変なことになる。
思いもよらぬこと、そして、想像していても想像を超えることや想像の
真上ではなくて斜め上を行くことが起きてしまって、トップはヤマハワークス
になる。そのヤマハワークスは中須賀の出走はあるのかとパドック内でも
意見がわかれていたが、ずっとアレックス・ロウズとマイケル・ファンデル
マルクが走っていて、そのマシンは耐久仕様ではなくて、彼らが乗りなれて
いるスーパーバイク仕様にほぼなっていて、乗り味に慣れていて快調に
周回を重ねている。
そうなると追いかけるのはホンダワークスだが、彼らの考えられる攻めた
走りをしているのだが、どうしても限界値がマシン的にもライダー的にも
ヤマハに及ばない。
16時台中盤になって、スタート直前のように風の方向が変わって、雨が
ぱらぱらと降り始めてから、一気に天気が変わってきて雨がヘビーレインと
なる。
セーフティカーが入って、ほとんどのライダーが我慢しながらスリックタイヤ
で走っていたが、雨が強くなっている中で走っている中で転倒するバイクも
出てきて、どこまでライダーやチームが我慢できるのかと考えている中で
ジョナサン・レアのカワサキが転倒。
カワサキの優勝の可能性はここでよほどのミラクルや先行するヤマハと
ホンダにバッドラックが襲わない限り不可能となってしまった。
その後、天候が回復するなかで夜間走行の雨というような状況にも
ならずにヤマハはスーパーバイクレギュラーの二人で八時間を高いレベルの
タイムで走りきって優勝。二位がホンダで三位がカワサキであった。
私が気にしていたFCCテクニカルスポーツとGMT94の世界選手権のタイトル
争いだったが、見事にレースをコントロールして、常にライバルに先行していた
テクニカルスポーツがシーズンタイトルを獲得。安定したラップタイムを
記録していき、隙を与えなかった見事なレース運びだったと思う。
レース後に藤原克昭と話す機会があったが、やはり一つ勝つことは難しい
ということと成功体験よりも失敗体験は教科書になるが、レース前に失敗
体験があるほうが勝てそうなレースでの失敗体験はチームに関わっている
全て人にダメージがあるということなどを話してくれた。
彼自身もライダーとしてここ鈴鹿で勝てそうな時に勝てなかった経験がある
が立場を変えてこういった形で勝てる可能性が高かった時に勝てなかったのは
悔しいだろう。
すでにcorsedimotoなどではジョナサン・レアとレオン・ハスラムの来年の
鈴鹿八耐の参戦が報道されているが、果たして今回の経験や悔しさからどんな
修正や改善に根ざした反撃をするのかレース後の花火を見ながら思い浮かべた
鈴鹿の夜でした。
世界耐久選手権からGMT94の撤退ということや新規チームの参戦などの
話がどれぐらい確定的なことなのか、どこまで話が進んでいるのか、
18-19シーズンの開幕は9月だから、もうすぐです。
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