森友や加計は全貌がわからない。豪雨で被害が広がっている中で首相が宴会を
する意味は理解できない。ワールドカップの時に渋谷で騒いでいる連中が
本当にサッカーが好きなのか明確ではないし、バレーボールの国際大会
に出てきて『僕たちバレーボール大好きです』というジャニーズのタレントが
Vプレミアリーグの会場にいるか知らない。しかし、ひぃが聞きやすい発声で
ストーリー展開して、じゅんこBAN!BAN!が強いツッコミでしっかり笑いを
取り、スタンダードな展開をしながら暴走もしながら会場で爆笑を取って
いくちょーちんあんこーがとても能力の高いコンビであることはライブで
見たことがある人にはよくわかることです。

 ラムズや綾瀬マルタさんのような高い演技力と作りこんだ台本を用いた練り
こんだコントも面白いと思うし、私の好みでもあるのですがスタンダード
な基本線を踏襲しながら、会場の空気感を察知して前に出演した芸人を
いじったり、観客席に入り込んでいって空気を温めたりする姿を見て、
技術的の高さとライブに強いアドリブ性の能力を感じますね。恐らく
お笑いグルメが集まるライブでもショッピングモールや町の祭りの営業
でも平均点以上の盛り上がりを作り出す能力があると思いますね。

 能力が低かったり、現状でのスキルが高くないのを元気の良さとか
パワーで埋めようとする人はとりわけ若手の芸人に多くて、それを見る
機会も多いのですが、ネタのよさやスキルの高さに過剰な元気の良さが
加わったら、それは大きな笑いに繋がると思いますね。それができている
のが今のちょーちんあんこーだと思います。

 彼女達の漫才には正道もあれば邪道もある。メジャーもあればマイナーも
存在する。じゅんこBAN!BAN!の揺れる胸に美しいファンタジィを感じながら
も震える下っ腹に醜いリアリティも体感する。

 途中でボケとツッコミが交代するところから感じられるように、二人には
観客席から全ての両極を抱えあげる求心力を持ちながら、舞台から解き放つ
強い遠心力を有しています。

 以前TBSラジオの『マイナビラフターナイト』で月間チャンピオンとなった
ロビンソンズのネタを見たときにお笑いライブが好きで出かけている娘と
親のネタがあり、現場で見ていたのですが爆笑をかっさらっていった
ロビンソンズの時と『お智だちライブ』でのちょーちんあんこーは観客も
笑っているが、同業者や関係者も受けているという相似性も強く感じました。
そして、それは同時に私のお笑い脳を刺激して、ラジオ出演をかけた
オーディションライブで面白かった芸人を記入する欄にロビンソンズの
名前を挙げて、中野でのライブでのアンケートで一番面白かったのは
ちょーちんあんこーと全くの躊躇などなく書き込みました。
 
 今まで彼女達の漫才を見ていましたが、女芸人が集まった『下ネタワールド
カップ』というライブがあり、そこにちょーちんあんこーが出演していた
らしいのですが、そこでどんな爆発をしたのか、不発弾となっていたのか
気になりますね。また、女優として舞台にも出ているようですが、しゃべくり
漫才の二人がどんなコメディアンヌぶりを見せているのかも気になっています。
笑いは起きないかもしれないが、テレビやウェブでグルメレポートをしたら
どんなことになるのか、やりたいことを自ら創造して発信する二人と
製作者側から与えられた役割を果たす姿も気になりますね。

 改めて書きますが、世の中に不透明だったり、明快でないことがたくさん
ありますが、ちょーちんあんこーの面白さはクロアチアの美しい海のように
明らかです。

 

 

 

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