野球選手の契約解除と逮捕に思う。

　能力はありながらジャイアンツの二軍でプロ生活を送っていた柿沢貴裕
が同じチームのプレイヤーの商売道具を盗んでネットを通じて売りさばき
借金返済に充てていたことが理由で球団から契約を解除され、さらに逮捕に
至りました。
https://www.nikkansports.com/baseball/news/201807080000649.html

　報道によると借金があって、犯罪に手を染めたようですが、そこで思った
のは元ボクシングの世界王者の薬師寺保栄ですね。

　彼のボクシング人生の中で大きなモチベーションとなったのが借金であり、
車好きでいわゆる高級車を購入して、借金を背負っていました。

　その中で『ラッキーパンチでももらってしまったら、そこで負けてしまい
借金だけが残ってしまう』とか『さらにいい車を買うために成績をあげて
ビッグマネーを手に入れて借金を返済していかなければならない』と考えて
彼はそれを実行していき、世界王者となり、そこから防衛も成功しました。

　いい車に乗りたいとか家を買いたいとか豊かな生活を手に入れたいということ
で借金するということは決して全否定できませんし、ローンを組んで車や
家を購入している人も世の中には多数存在しています。

　そんな人はかなりいい意味でピュアなんでしょうが、借金があり、同じ
チームの人気選手の商売道具を盗んでそれを売りに出すということは使う
エネルギーの方向性が全く違ううえに法律に触れることであり、組織の輪を
乱したり、チームスポーツの中でチームメイトのパフォーマンスを下げる
可能性もあります。

　薬師寺という世界の頂上に立った人のある意味の凄さを再認識する
一方でジャイアンツファンの落胆や怒りということを実感しますね。

　同時に思ったのは彼がイーグルスからジャイアンツにトレードになったのは
単純にチームとしてのウィークポイントを埋めるということだけではなくて
仙台にいたときから彼の私生活に問題があって、そのことを知っている球団
関係者が環境を変えることで生活も改まったり、心を入れ替えるために
とった判断だったのかなと想像が膨らみます。