同業者が好きな同業者は誰。

　ミュージシャンが好きなミュージシャンという話をよく聞きます。
同業者で素晴らしい技術を持っていたり、創作活動をするきっかけとなった
作品を作っていた人にリスペクトを持っているということでミュージシャンが
好きなミュージシャンの名前をインタビューなどで目にしたり耳にすることが
ありますが、果たしてお笑い芸人にとって、好きなお笑い芸人というのは
誰なのでしょうか。

　abemaTVの『ブステレビ』を見ていて、オアシズの大久保佳代子さんが
八つ橋てまりさんを番組制作スタッフにストロングレコメンドしていていて
実際に出演したら番組内容や彼女の私生活の経験から発生する爆発力の
あるフリートークが炸裂して面白かったということがありました。

　また、芸人さんではないのですが、お笑いタレントやライブを当然の
ことながら見ていて、どんな番組やライブがタレントに合致して個性を
発揮できて、笑いを生むのかを経験則で理解しているタレント所属事務所
のスタッフがポンループのアミさんをブステレビにプッシュしていて、
実際に出演すると男性経験の豊富な八つ橋さんとは逆方向にありながら
処女の妄想トークがお笑いファンの脳みそに違った方角から突き刺すことが
突き刺して笑いを生んでいます。

　番組出演というのは、オーディションで選ばれることもありますし、
事務所と局との力関係の中でバーターで決まることもありますし、
純粋に芸人の実力を評価されて決定することもあるでしょう。
しかし、全ての芸人さんやタレントさんを製作側が網羅できることは
不可能でしょうし、タレントさんや事務所が熱心に売り込みをかけても
番組内に予算の制約もあれば出演者枠も存在する。そんな中でキャスティング
を決定する上で同業者の評価というのが、ある意味旅行サイトの口コミ
なみに影響力があるような気がしますね。

　実際、大久保さんが強く推していた八つ橋てまりさんの肉体と経験値から
発生するパワーと事務所が番組内容にベストマッチだろうと考えていて
プッシュしていたアミさんの妄想パワーがブステレビにおいて笑いを
かっさらっていました。

　実際にこの二人のフリートークは大笑いもありますし、くすくすと
笑えるところもあり、一時間番組の中、あるいは特別編成となると
90分や120分という尺になっても、出演させて話を振ったら、フルスイングの
ホームランもあれば、チームバッティングの進塁打も打てるネタを有している
と思いますね。

　果たして私の知らないお笑い芸人だが、同業者に評価されていたり、
業界人気が高い人は誰なのかなと東京圏で毎日お笑いライブがたくさん
開かれていて舞台なれしていたり、ネタが練りこんでいたり、フリートークが
面白い人は誰なのかなと次世代スターは誰なのかと想像が膨らんでいます。