久しぶりにお笑いのライブに行ってきました。中野で毎月行なわれる
『お智だちライブ』という色々な芸人さんが集まるライブなんですが、今回
一番面白かったのがハナイチゴでした。

 今回のネタというのが年寄りと若い人が席を譲るか譲らないという、すんなり
入っていきやすいストーリーで、そこからお笑い芸人の生活感をリアルに
あぶりだして笑いを取っていくと言うもので、私は『マイナビラフターナイト』
でロビンソンズがやって三月の月間チャンピオンになったネタを思い出しました。
https://www.youtube.com/watch?v=kLxv-WWCcLA

 ロビンソンズのネタは私は実は現場で見ていて、観客も観客席の業界人も
全ての人が笑っていた素晴らしいネタで、会場が爆笑に包まれたのですが
『お智だちライブ』のハナイチゴのネタもサッカーのワールドカップの
日本の試合があるにもかかわらず、来館したお笑いグルメも、出番を終えて
見ていた同業者も受けていましたね。

 ロビンソンズのネタはしっかりと練りこんで、衣装も小道具もこだわった
ものでしたが、ハナイチゴはコントではなくて衣装や小道具を使わない漫才。
その漫才のなかでリアリティのある状況説明ときれいな発話ですんなりと
ストーリーに入っていけたのは二人の実力とネタの良さでしたし、関谷友美
さんがミスってしまった中で軌道修正しながらも、そこをいじって笑いを
生みながら進行していく姿にコンビ仲は良くないながらも、お互いの能力を
知っていて、何をすれば笑いを生むのかをある種の信頼関係のなかで進めて
いた印象を持ちました。

 その中にライブならではの熱とかリアリティがありましたね。

 優れた世界選手権レベルのライダーが序盤にガソリン積載量が多くて
車体が重いが、フレッシュタイヤで走れるときに長所と短所を理解して
タイムを出す。

 逆にレース終盤はガソリンを消費していて車体は軽量になっているが
タイヤは消費しているから、その中でできる限りの走りをしなければいけない。

 また、そんな中で競り合いなら相手のペースを考えたり、勝負どころを
考えなければいけない。

 この日のハナイチゴのライブでのコンプライアンス小松崎のアドリブを
ぶっこみながらストーリーを展開している姿はテーマにお笑い芸人の
日常がありながら、同時にガソリンを消費して車体が軽くなっている中で
思いのほかタイヤを消費したり、団子状態で走っていて、ライバルライダーの
ライディングスタイルや他のマシンの特性を考えながら、どこが勝負どころ
かを考えて、路面状況を把握したうえでしっかりとライバルをぶち抜いている
ライダーのような姿を感じることができました。

 ネタのリアリティとお互いの実力がわかったうえでの信頼関係、そして
コンプライアンス小松崎さんの能力とそれに応える関谷友美の実力を
感じた一夜でした。

 

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