二台のカワサキファクトリーと二台のドゥカティワークス。そして、バルニ
レーシングのドゥカティが上位を占めることが多かった今年のスーパーバイク
世界選手権でトプラク・ラツカトリィオグルのカワサキが表彰台に上がること
は予想できなかったのですが、ドニントンパークでの日曜日のレース2で
大健闘の二位を奪いました。ケナン・ソフォーグルの引退で熱が下がった
トルコのレースファンにとっても、彼自身にとっても、そして、彼を起用して
スーパーバイククラスの参戦を決めたチームプチェッティカワサキにとっても
大きな結果であり、特別な人なりました。

昨年、サーキットにいて、業界関係者とストック1000選手権というカテゴリー
で誰がいいライダーなのかという話をしていた時に出てきたのが、若き
トルコ人ライダーの名前でした。

 実際、ストック1000選手権で上位を走り、今年のスーパーバイク世界選手権
への参戦を決めたのですが、上位が前述のようにカワサキとドゥカティの
ファクトリー勢とバルニレーシングの一台が占めていて上位進出が難しい
ことがあり、いい走りをしていても順位が上がらないことがあり、ライダー
としての評価が難しい。

 そして、ライダーの評価としてストック1000選手権やスーパーバイクの
国内選手権でチャンピオンだったり、好成績であってもスーパーバイク
世界選手権では今二つ、今三つだったりすることも多い。

 そういったライダーの評価が難しい中で彼は今回、素晴らしい走りを見せて
何と二位という成績を上げました。

 これは素晴らしい成績であり、彼の能力の高さをわかりやすい形で明示
できましたね。二位を走る背後にはジョナサン・レアとアレックス・ロウズ
がいましたが、ワンミスで順位を失う展開の中でしっかりと集中して、二位を
守りきったのも立派だと思いました。

 まさにスター誕生の瞬間を見た気がしました。

 果たしてこれが偶発的な一発なのか、あるいはスター街道を歩む最初の
一歩なのか、次の二週間後はマシンの戦闘力の高さも必要だがライダーの
スキルがタイムに繋がるブルノでの戦いが気になりますね。

 

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