ようやくというか、ついにダニエル太郎がATPツアー大会で優勝しました。
日本国籍だが、スペインを拠点にしてきた彼が始めて優勝トロフィーを獲得
したのはイスタンブールのレッドクレーでした。

 決勝戦をDAZNで見ていたのですが、戦前の予想では最新ランキングが上の
マレック・ジャジリが優勢と見られていました。二回戦でこの大会の第一シード
のマリン・チリッチを破って決勝に進出したミズノのウェアとシューズを
着用するチュニジア人の経験と勢いが勝るのではないかと考えられていました。

 しかし、試合後のインタビューで披露を吐露していた彼には脚力が残って
いなかったり、無理仕掛けのショットでエラーに繋がったりで第二セット
中盤からゲームを支配したのはダニエル太郎でした。

 リスクを負いながら仕掛けてくる相手にリズムが狂わされたり、思わぬ
戦術を使って勝とうとしてきたりする相手にペースが乱れたり、普段
しないことをすることになって、流れが相手に行くことはありますが、
決勝のダニエル太郎は常に冷静であり、ゲームプランも乱れることなく
疲労の色の濃いマレック・ジャジリをしっかりと追い込んでいきました。

 冷静な判断力とコートカバーリング能力とディフェンス力といった
色々な意味の力がこの日、この週のダニエル太郎にはあったと思います。

 第一シードのマリン・チリッチが日曜日にいなかったことは幸運だった
かもしれませんが、その幸運をしっかりと生かしたのはダニエル太郎でした。

 見事な初優勝であり、ランキング的にも大きな意味のある初タイトル
だったと思います。

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