スーパーバイク世界選手権とMotoGPが開幕して、世界選手権格式の
ライダーラインナップやチーム体制、スポンサーの状況などは多くのレース
ファンに届いていますが、先週ぐらいから各国の国内選手権のチーム発表会
などが行なわれています。日本で生まれて、イタリアで評価されて友人、知人
の多いイタリア選手権の様子はかなり気になるのですが、私が27歳にして
イタリアに行った時に五歳の坊やで『遊ぶのが好き、元気が良すぎで負けず嫌い』というライダーが有している資質の全てを持っていたルカ・ビターリの
イタリア選手権での活動が発表されました。

 昨年のもてぎで得た情報ではルカ・ビターリの2018年の活動は
スーパーバイク世界選手権で併催されているストック1000選手権で
アプリリアのリッターバイクで戦うというものでした。

 そこから冬の間に様々な交渉と動きがあり、彼はストック1000選手権を
アプリリアで走ることと同時にイタリア選手権のスーパーバイククラスで
BMWのリッターバイクを走らせることになりました。
http://www.corsedimoto.com/gallery/civ-superbike-presentato-il-team-dmr-racing/

 まぁ、これはスポンサーなり持参金を持ち込んで走る立場のライダーが
思い通りのテストのセッションの数が少なかったり、チームメイトがメーカーや
チームのメインスポンサーによって推されていて、チームのセッティング
や優先順位が業界内政治力のなかでチームメイト中心に働いているとしたら
走りこむ回数を求めたり、色々なセッティングを試したり、メカニカルなこと
を勉強したりする上で走る機会を求めるということはあるでしょう。

 走る機会が欲しいとなった時に世界選手権や世界選手権と併催されている
レースを戦いながら、国内選手権を走るという選択があり、イタリアのチームで
世界選手権を戦いながら、イタリア選手権にもスポットなりフルタイム参戦
するということがあります。

 イタリア人ライダーとしたら、移動のしんどさがなくて、スポンサーなり
持参金を持ち込まなくて実戦を兼ねてテストができるとなると、いい練習に
なると思いますね。

 ただ、そんなストック1000選手権とイタリア選手権をカレンダーがかぶって
いないとしたら、並行参戦するのは割にあることですが、これがストック
1000選手権にアプリリアでイタリア選手権のスーパーバイククラスが
BMWというのは驚きでしたね。

 まぁ、色々な思惑がうごめきながら、清濁併せ呑む一方で愛する子供に
走る機会を与えたいというマウリッツィオ・ビターリのピュアな思いが
透けて見える今回の発表でしたね。

 来週末のミザノでのイタリア選手権の開幕戦で果たしてどんな走りを
見せるのか楽しみです。

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