少し前にはあちゅう氏のツィートに端を発した、ライターか作家かという
肩書きに関するバトルを読んで、私は出版のことも考えながら、ラジオの
ことも考えていました。 
https://miyearnzzlabo.com/archives/42866

 よくラジオで話す仕事をする人の肩書きでディスクジョッキー(DJ)と
するのか、パーソナリティと呼ぶのかというのは私の中で思うことがあります。

 先日の私のブログでホタテーズさんのことに関して触れた中で少し
書きましたがこれは長い間の慣例的なものもあるのかなと思いますね。
http://yasumarzo.diarynote.jp/201803210415399124/

 DJの語源というのは、アメリカのラジオの中でロックンロールが出てきた
時に曲をどんどん流すという方針で、当時はレコードで曲を流す時代背景
で一人で話して、レコードをかけて、ディレクションもするというワン
オペレーションの中で、目の前にマイク、利き腕の近くにターンテーブル、
そして、もう一方の腕の方にミキシングのためのいくつかの機械類が
あったなかで、忙しくレコードをターンテーブルの上に乗せて、カートリッジ
を合わせて、曲を流している様子が競馬のジョッキーに似ているということで
ディスクのジョッキーということでディスクジョッキーと呼ばれ、その
略称としてDJと呼ばれるようになりました。

 この曲をどんどんかけて、話し手が曲紹介とかアーティストのトピックや
ランキングなどを曲と曲の合間であったり、前奏部分で話していくという
スタイルは日本でも洋楽文化の輸入と主に深夜ラジオの誕生と成長の中で
生まれていったものですね。

 ところが、主にAMラジオでのバラエティや生活情報などを扱う番組
でアナウンサーが番組を担当したりお笑い畑の人たちが話すようなケース
で曲に理解なく、決められたことをきれいな日本語で話す人やフリートーク
を得意とする人たちが数多く出演するようになりました。

 私の理解では彼らはパーソナリティと呼ぶべき人たちだと思うのですが
これを多くのメディアが新聞のラジオ欄の表記の中で字数制限もあって、
DJと書くようになってしまい、70年代以降ラジオにパワーがあった時期に
人気のある番組の数多いラジオパーソナリティの方々も人気DJと書かれる
ことが多くなり、それが流通してしまった。

 故に落語家さんであったり、漫才師がしゃべりまくり曲があまり
かからない番組を担当してもDJと呼ばれることになってしまった。

 これが割合、今日においてもAMラジオのマシンガントークを炸裂させたり、
お笑いの分野にいる方々でもDJと呼んでしまうような土壌が長い時間に
わたって生成されたような気がしますね。

 まぁ、そんなしゃべりばかりのラジオのあり方と差別化を図り、曲中心で
トーク部分は少なくしたり、曲やアーティストの情報などを放り込むだけで
次の曲を流すような番組を作り、それを編成していくような局が現れました。

 それが、関東圏ではJ-WAVEであり、中部地方ではZIPFMだと思うのですが
この局の放送を聴いていると、ラジオの歴史を知らない人で主にAMラジオの
しゃべり中心の放送を聴いていた人にとっては新しく、DJという言葉の
理由を知っている人にとっては先祖がえり、温故知新という感じがしますね。

 私自身はAMもFMも楽しむことがあり、しゃべり中心のラジオパーソナリティ
の番組も曲をどんどんかけていくDJによる番組も聴く雑食属性があるの
ですがDJとラジオパーソナリティいう二つの肩書きをごちゃ混ぜに
するのはよくないなと思いますね。

 クラシックをじっくり聴かせる番組であったり、深夜でお笑い脳のある人が
深夜の一種、解放区のような場所でマシンガントークする人をDJとは
呼べないなぁと思いますし、曲をがんがんかけまくるスタイルの番組で
パーソナリティというのは、現代の放送文化であったり、環境の中では
それが話し手の個性であるよりは番組の個性だと思うのでパーソナリティ
とはいいにくいなぁと思っています。

 

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