シルクロードコメディショーでラムズを見る。
シルクロードコメディショーでラムズを見る。
 すでに15日のシルクロードコメディショーで
知らなかった二人の女芸人の発見の喜びをブログで
アップしたのですが、お目当てのラムズの面白さに
関しては長くなるので、こちらに稿を改めた方が
いいかと思ったのでこちらで書くことにしました。

 ネタ自体は以前に一度見たことがあるもの
だったのですが、彼女達の演技が素晴らしかった
ですね。

 当然のことながら、はまり役というのはお笑い芸人
や女優さんにもあるわけですし、ネタおろしの時より
も何度か演じたほうが修正や改良が進んで初版の辞書
よりも改訂を重ねた辞書が完成度が高まるように演技
の質が高まります。

 風間さんも石田さんも演技の精度が上がって、すんなりと話に入って
いくことができ、また、ネタの起承転結部分での展開力を感じることが
できました。

 風間春菜という人が演じる女性というのは実際と役での年齢も近くて
やりやすいと思うのですが、石田麻由香の演じた中年男性のお父さん役
というのは年齢も性別も違うのですが、見事に演じていましたね。

 オートバイのレースの世界でナインタイムスワールドチャンピオンの
バレンティーノ・ロッシのことをキャリア初期に割に近いところで見てい
たのですが、彼の世界デビューイヤーと二年目というのは125ccクラスで
当時の彼はありあまる才能だけで走っていた。

 そこから250ccにステップアップしていったら、ライバルが強いライダー
が多くて、単純にやりたいことをやるということではなくて、マシンの
開発能力であったり、セットアップ能力というものが必要となり、
車体の改良やタイヤチョイス、サスペンションセッティングなど必要に
迫られて勉強をすることになった。

 そこでどういう仕組みでマシンが機能するのか、何を加えたり削ったら
いいタイムを出せるのか、サーキットが高温多湿の場合と低音低湿だった
時のタイヤチョイスであったり、サスペンションセッティングを考えるよう
になり、当初はやらされた勉強であったが、メカニズムであったり、構造がある
程度わかるようになると、自ら能動的に学習するようになって、ライダー
として持っていた反射神経や運動神経にセッティング能力や開発能力が
加わり、能力だけで走っていた時期に比べて実力が飛躍的に高まった。
(125cc時代は勝てるレースを取りこぼしていたこともあったと当時の
チーフエンジニアのマウロ・ノッチョリが語っていた。)

 石田麻由香が風間春菜と組み始めた時期に描いた未来予想図には親父の
役をやることを考えていなかったかもしれないし、やることは考えていた
としてもここまで数多くやることは想像できなかったかもしれない。

 そして、風間春菜がネタを書いてきて、親父の役をやるというのはやりたい
役ではなくてやらされる役であったかも知れない。

 しかしながら、やらされることになったことが出発点でおいしい果実を
得られることはバレンティーノ・ロッシがレース界で証明していて、
現在の彼は細かいマシンの挙動であったり、エンジンやサスペンションの
不調や不具合などをすぐに指摘して、すぐに改良を加えるようにエンジニア
に指示して、バイクをよりよい状態にすることによってタイムアップや順位
を上昇させることができ、今や悪い状態を指摘して、そこから治すことが
できることから『the doctor』というニックネームを得るに至った。

 石田麻由香を優れたコメディアンヌだと信じて疑わない私ですが、
コンビの中でのコントの役割分担の中で必然的に親父の役をやることに
なった。

 そして、コンビを組み始めた頃の写真や動画を見ることができるの
ですが、あの時期は今よりも服のサイズで言えばワンサイズかツーサイズ
やせていたが、今は70キロぐらいということでこれが親父の役をやる上で
リアリティを持たせている。

 役割分担の必然と太ってしまった偶然。この必然と偶然が見事な
ミクスチャーとなって、シルクロードコメディショーでのリアリティの
ある親父役になり、笑いを生んでいた。そして、石田さんはこの現時点
で何をやらなければけないのかを理解していて、それをやり遂げていた。

 メイクを落とした石田さんは実にかわいらしい女性で近くにいると
その巨乳が下半身直撃でどきどきしてしまう。

 親父メイクして、少々下っ腹を揺らして、演じる役柄から脚を思い切り
開いている姿にはお笑い脳を突き刺してくる。

 まぁ、そんな石田さんに魅せられている男性ファンは多いだろうなと
思いますね。

 同時に昨日のネタを作ったのが風間さんだとしたら、あの役をやらせて
はまり役にさせているのはキャイ~ンでの天野ひろゆきがウド鈴木という
暴れ馬のいいところを発揮する見事な調教師ぶりに近いものがあると
思います。

 役割の設定とセリフのチョイス、そして、肉体的な条件があって面白い
ネタになっていましたね。

 肉体的条件と言えば、その後に登場した男性二人組が女医と女性の
患者という役割でコントを演じていたのですが、この二人がラムズの
二人よりも足首が細くて、直前に見たラムズの二人の足首や足の太さを
想像して、思い出し笑いをしてしまいました。

 同時に石田さんの親父役がはまり役なんだなと思ってしまうから、昨日
の出演順を考えた人は思わぬ化学反応を生産していたわけでクレバーという
かずるい。

 これも必然が縦糸で偶然が横糸になってつむがれたものなんでしょう
けれど、楽しい時間を過ごしながら、お笑いのライブ性を強く感じつつ
優れたラムズの二人のコメディアンヌの能力の高さを感じた一夜でした。


 

 #ラムズ #シルクロードコメディショー #風間春菜 #石田麻由香




  

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