家族、そして、世界中のモータースポーツファンの願いがかなわず
ジュール・ビアンキは永眠しました。
http://www.gazzetta.it/Formula-1/18-07-2015/morto-jules-bianchi-f1-120604422945.shtml

才能を感じさせるドライバーであり、マルシャで輝けば、その先にフェッラーリ
という話も彼の経歴や背景からは考えられました。

 モータースポーツというのは危険なスポーツで一瞬の判断や想定外の出来事が
あれば死へと結びついていて、それを関係者もファンも甘受しなければいけません。

 私がパドックにいて、関係性を持っているのはオートバイの方ですが
ここでも親しい人を亡くしたこともありました。

 彼の死というのは悲しいことですし、冥福を祈る一方で、彼の死を無駄に
しないために何かを考えるべきだと思います。

 コラード・カタラーノというライダーが世界グランプリの500ccで戦って
いた時にとんでもないクラッシュでホッケンハイムリンクで死にかなり近づいた
ことがありました。

 その時はコスタ先生はじめメディカルスタッフが現場にすぐに到着し、
そこにドクターヘリがやって来て、そこからマンハイムの病院へ搬送して
時間との戦いの中でドクターが最良の仕事をして死亡事故にならずに
済みました。

 雨の鈴鹿で陽が落ちる時間が迫っていた時の彼のビアンキの事故。
雨が強く降りはじめ、鈴鹿山麓は霧がかかり、彼がダメージを負った場所が
頭部ということもあり、ヘリコプターでの搬送は難しく、警察車両が
先導して雨でレースウィークの鈴鹿サーキットからの道を四日市へと
車での搬送となりました。

 強い雨が降っている時にレースを中断する勇気やドクターヘリが霧が
かかっていて飛べなかったり、飛行しにくい状況でレッドフラッグを出す
判断といったものがなかったのだろうか。あるいは中断をする直前に彼が
ノーコントロール状態でクラッシュしてしまったのだろうか。

 彼の家族はレース一家なんですが、彼の死を悲しみつつ、より安全な
環境を求めていると思います。

 ジュール・ビアンキの冥福を祈りながら、何かがより良くなってほしいと
思っています。

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