ここ数日のウェブでの報道を見ていると、西岡と伊藤がロランギャロに
残り、錦織圭のヒッティングパートナーとして練習しているようです。
これはかつてのトーマス・ムスターとアンドレア・ガウデンツィの様な
ことになるのかななどと思っています。

 90年代のテニスを見ていた人の中にトーマス・ムスターの激しいテニスを
見て、楽しんでいた人も多かったことでしょう。交通事故のあと、少なくとも
上半身は元気で車いすには乗れる状態だと思ったら、すぐに車いすに乗って
練習し始めたような人であり、ロランギャロでの素晴らしい勝利も印象に
残っています。

 このオーストリア人と一時期、密接な関係だったのがイタリアの
アンドレア・ガウデンツィですね。彼が同じ大会に出る時のヒッティング
パートナーとして一緒に練習することになり、トーマス・ムスターという
世界ナンバーワンプレイヤーとなり、ロランギャロも制したプレイヤーが
どんな練習をして、何を食べて、どのように体をメンテナンスして、
メーカーやスポンサーとの対応であったり、密着した関係性を築いたり、
メディアとのつきあいかたなどを間近で見て、アンドレア・ガウデンツィは
それまでの練習方法であったり、体のメンテナンスの仕方であったり、
コート以外での時間の過ごし方など間違っていたこと、重きをおくこと
などを理解して、彼は実力をアップしていきました。

 西岡も伊藤も現在のランキングではなかなか錦織と同じ大会に出場
するのが難しい。しかし、ロランギャロでは西岡も伊藤も本戦で戦うことが
できた。そんな環境で錦織(および彼のチーム)がヒッティングパートナーに
使いたいという話が出たら、それに応じてウォームアップから休憩時間
の過ごし方やクールダウンの方法などを見て、学んだり、理解することは
あるはずです。

 西岡と伊藤が錦織のヒッティングパートナーとして、練習コートに
立っている姿を見て、かつてのアンドレア・ガウデンツィの姿を思い出した
私です。

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