ここサーキットには大企業が人的物的なリソースをぶち込んで活動を
しているが220馬力を超えるバイクのチーフエンジニアが女性ではなくマネージメント
サイドも男性ばかりだったする。

 個人的には世界一最速バイク決定戦であり、最強ライダー選手権にマシンの
エンジニアが女性でも構わないし、それをマネージメントする人が男性でなくても
結構だと思う。

 さらに、男性のシンガーやタレントの人気を見ていると、キャンペーンガールなんて
ものを抹殺して、イケメンの連中が露出度の高いユニフォームを着てPR活動をして
それを高価なカメラを持った女性が撮影しまくることになっても全然構わない。

 ここ何ヶ月か我が国の政府は女性の活動の場を広げようという方向性がかなり
前のめりであり、現政権が真摯にそうしたいのか、単純な人気取りなのか、自民党の
これまで歴史的によくやってきたパターンで共産党やかつての社会党が言っていた
ことを多少装飾を変えて耳さわりのいいことを言って勢力を固めようとしているのか
わからないが、状況が変わらないのなら政府が介入することで変わるのか、ほっといていても能力のある人は適材適所で出てくるから政治家や官僚が何もしなくても変化が起きるのかなどと思ったりしていますが果たして今後どうなるのだろうか。

 3クラスの朝のウォームアップが終わり、イオダレーシングのピットに行くと、SKYの
レポーターに声をかけられる。そこにいたのがイタリア人ドライバーで現在は活動の
拠点が日本のヴィットリオ・リウッツィ。少し話をしていて、彼がインタビューに応じている
間に彼の奥さんと話をする。

 私は素直に思っていることを話すのでイタリア人にとって耳が痛いことだったり
嫌悪感を抱くようなことが脳みそに突き刺さることが多いのだが、彼女にとっては
割りにすんなり耳に入ることばかりだったようだ。

 まぁ、イタリアでは四輪のレースは95%がF1でそのF1イコール90%がフェッラーリであり
残り10%がイタリア人ドライバーだがヤルノ・トゥルーリがサーキットを去ったから100%が
フェッラーリを意味するが、それがいいことだとは思わないだの、実力以外で契約
に結びつくことが多いF1の世界でアンドレア・カルダレッリやダヴィデ・ヴァルセッキなどが走れないのはイタリアのフェッラーリ至上主義が大きすぎるなどというと非常に
納得していた。

 そんなわけで今のF1でのことやイタリアでのハコのレースの盛り上がりのなさなど
があるとやはり日本のGTかドイツのDTMでの活動かアメリカに行くかになるのだろう
などとイタリア語でうだうだ話すと驚きながらも喜んで会話の相手をしてくれた。

 その後、ロッシのファンクラブの連中と話す。私のことを知っている連中は私の考え
を理解しているが、そうでない連中が私にイタリアのことが好きかと尋ねていつものよ
うに答える。

 イタリアの嫌いなところはひどすぎる差別であると答える。イタリアは第三の産業が
観光業であり、左翼政党が歴史的に強くて、人々は愛とか情熱というからイタリアに
行く前に思ったのはバリアフリー化が進んでいるものだろうと思っていて、ローマに
着いたらバリアだらけ。

 我々、日本人は勉強や就労の場合はクエストゥーラに行かなければいけないが
朝の五時に行くことになり、六時に番号を渡されて、九時にオープンになり、二週間
と言われたが二ヶ月待たされて。障害者や外国人に対する差別を露骨に感じたのは
観光で行かなかったから理解できたのだが、本当に差別がひどいと話す。
同時にイタリア人が日本に来てもそんなひどい思いをしないから余計にイタリアが
G8のメンバーとは思えない様子が嫌いだなどと話すとうるさいイタリア人も押し黙る
こととなる。

 そんな押し黙っているイタリア人がローマオリンピックに関してどう思うかというと
まだあまりリアリティを感じていないらしい。

 39歳のマッテオ・レンツィが首相となり、若さをアピールしながら、変化を推進
しているが、サッカーとF1とロッシがスポーツのほとんどを占める国で若き指導者は
ここのところサーラ・エッラーニ&ロベルタ・ヴィンチの二人に会ったり、バレーボール
のイタリア代表の激励に駆けつけて、なんだか地ならしをしているように思える。

 2020年は誘致活動をしなかったが、2024年のローマを考えているように思える
などと話すがロッシファンクラブの連中のリアクションは薄かったな。

 単にレースだけでなくて色々なことを考えることが多かった日曜日のパドックでした。


 

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