世界のテニスファンがウィンブルドンの男子シングルスで大きな驚きを感じたのは
オーストラリアの新鋭のニック・キルギオスがラファエル・ナダルを破った試合でした。
これは日本のテニスファンにとってもビッグサプライズだったのですが、同時に嬉しさ
や喜びを感じた人も多かったことでしょう。

 名古屋のジャパンオープンジュニアを制し、大阪の大阪スーパージュニア
でも鮮やかな勝利。プロのツアーだけでなくて、ジュニアの大会も現場レベルで見ている
人はギリシャの血を持つオージープレイヤーの試合を見て、可能性を感じていたこと
でしょう。

 私もその中の一人でして、名古屋の東山や大阪の靭でサインをもらったり、写真を
ねだった人というのは将来に価値が上がることを考えて彼の元へ駆け寄ったのでしょう。

 ジュニアで結果を出して、プロツアーに上がってきた。今日の男子ツアーの世界は
オーバー30が幅を利かせて、ジュニアからプロに上がってもなかなかトップ100の壁や
チャレンジャートーナメントのその先のレベルに入るとなると難しい。彼の場合も
まだ時間がかかるかなという印象を持っていましたが、ここに来て一気にブレイクしました。

 対戦相手が『彼は近い将来、トップテンに入る可能性がある』と話していたのを耳にして
私は『世界ナンバーワンを目指している』と語ったキルギオス。その言葉は世界レベルで
戦う勝負師が口にする言葉です。

 私はジュニア時代のプレイを見ていて、キルギオス、フェセリー、クィンツィが頂上を
狙えるプレイヤーであると理解しています。果たして北米大陸シリーズでどんなプレイを
見せてくれるのか楽しみです。

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