スーパーバイク世界選手権の最終戦のヘレスでのレースでカワサキのバイクを駆る
トム・サイクスが世界チャンピオンになりました。

 昨年のシーズン。トム・サイクスと明石のメーカーはタイトルに大きく近づきました。
しかしながらマックス・ビアッジとアプリリアに0.5ポイント届かず涙を飲みました。

 悔しい思い、悲しい気持ちをサイクスとカワサキのスタッフが共有して、リピートは
要らない。必要なのはリベンジだと開発を進め、ライダーはフィジカルもメンタルも
より高いレベルを目指して今年のシーズンに臨みました。

 土曜日の午後に鮮やかな走りを見せたのはサイクスとカワサキ。そして、彼の
成長とカワサキの競争力の高さは今年は日曜日の午後にも見られました。

 倒すべきアプリリアの二台とBMWの二台。ライダーの能力もマシンの強さも認識
していたライダーとチームが牙を向いて戦いました。

 今年のトム・サイクスとカワサキはフェデリコ・フェッリーニとニーノ・ロータのような
美しいコンビネーションを見せました。

 サーキットで彼らが理解した勝利への『道』は迷路ではなく、一本道でした。
そして、彼らは今、『甘い生活』を感じていることでしょう。

 トム・サイクスとカワサキの強さと美しさをイタリア映画の傑作のように感じました。
鮮やかで美しいタイトル獲得でしたね。昨年のシーズンもマックス・ビアッジと
アプリリアの色々な意味で美しかったし、色々なモノが混ざり合って生まれたもの
だと思いましたが、今年のシーズンのトム・サイクスとカワサキの世界タイトル獲得
もエネルギーや欲望が高い次元で絡み合い生まれたものだと思いました。

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