ブリヂストンが去り、ピレリがやってきて契約の満了が近づいてきているが
契約の更新はまだ行われず、もう六月の中旬。果たしてピレリのタイヤは来年
F1のサーキットで見られるのだろうか、あるいは他社のものになるのでしょうか。

 タイヤのスペックを決めたり、メーカー内部での開発や担当者などの人事を考える
上で翌年の予定というのは大体四月か五月には話がまとまっているものです。

 まとまっていなくて、どうなっているかわからないというケースで考えられるのは
同業他社との話し合いを進めている場合と既に契約したにも関わらずメーカーサイドが
発表を様々な理由でもって控えたいという時ですね。

 F1のタイヤを作り、それを今日の世界選手権の名前どおり世界中の色々な場所で
開催されるレースに輸送したり、品質管理できる体制を取ることができるメーカー
というのは限られています。

 少し前のブリヂストン。現在のピレリはそれができているのでしょうが、果たして他の
メーカーがF1での活動に興味を持ち、実際に人的物的なリソースを用意して、
供給体制を組むことができるのでしょうか。

 企業が大規模で莫大な予算を投じて行う活動にはリターンを求めるのは
当然です。今のF1の世界で人もモノもお金も費やして、どういったリターンが得られる
のでしょうか。

 チームやドライバーサイドではなく統括団体が求めるタイヤの品質を実現して
オーバーテイクが多いレースシーズンがピレリワンメイク時代になって続いていますが
ドライバーやエンジニアがタイヤに関してネガティブなコメントを発してそれが全世界に
届いていく。その様子を同業他社のタイヤメーカーの開発担当者、取締役会、株主
がどのように考えているのでしょうか。

 もうそろそろ、来年以降のタイヤメーカーがどこになるのか発表されないと
色々な混乱が生じると思うのですが、果たしてどうなるのでしょうか。

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