伊丹十三監督作品というのは娯楽性と芸術性の両方を兼ね備えた面白い(あるいは
interestingな)作品が多いのですがこの『スーパーの女』は大好きな作品ですね。

 私が子供だった時期というのはスーパーの精肉売り場は背景が赤でした。
あの作品が出てから、消費者の目をごまかさないようにしたのか、あるいは
業界的に指針ができたのか、もしくは一つの会社がお客様目線というものを
考えて白くして、他社が後追いしたのかわかりませんが明らかに変わりました。

 肉の横流しの話や主婦の図々しさなど納得できるようなシーンや産地偽装や
同業他社との争いなどのおもしろさなど日本の流通や小売りの問題をあぶり出しつつ
映像化したところはすごいなぁと思いましたね。

 年に一回は時間が出来た時に見たくなるし、毎回見るたびに発見が感じられる
作品ですね。できれば、海外に広めたらいいのにと思う私です。

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