アンディ・マレーがウィンブルドンの男子シングルスの決勝進出を決めました。

 まぁ、彼はスコットランド人ですが、地元のプレイヤーがウィンブルドンの最終日に
センターコートに立つということはずっとなかったわけで、盛り上がっていることでしょう。

 ここまで可能性のあるプレイヤーはいました。70年代のジョン・ロイド、90年代の
ティム・ヘンマンというプレイヤーがATPツアーのトップクラスのプレイヤーとして、世界で
戦いながらウィンブルドンのファイナルに残ることはありませんでした。

 どの世界でもそうですが、成功体験よりも失敗体験が教科書になります。

 ジョン・ロイドやティム・ヘンマンができなかったこと、多くのイギリス国籍のプレイヤー
が不可能だったことをアンディ・マレーが成し遂げて、決勝戦で優勝を争うのですが
では、彼は何をどうしたのでしょうか。

 今年のオーストラリアンオープンで日本人男子プレイヤーが本戦に二人入ったのは
半世紀以上前の話でした。今の日本人男子プレイヤーが素晴らしいと言えますが、
松岡修造と鈴木貴男以外のプレイヤーは何をしていたのか、何をしないでいたのか
を考慮して今の日本人男子テニスプレイヤーは行動や練習を重ねていると思います。

 単純に旧共産圏のプレイヤーがATPツアーレベルで戦っていて、競争は70年代中盤から80年代中盤より厳しいはずなのに、今より容易だったその時期に日本人男子プレイヤーは
グランドスラムイベントの本戦で戦えていなかったことを見て、多くの日本人男子
プレイヤーは教科書にしたのでしょう。

 アンディ・マレーはかつてのイギリステニスの男子プレイヤーの過ちや無策を徹底的
に研究して、今の彼がやるべきことを全うして、最終日のウィンブルドンのセンター
コートに立ちます。相手はロジャー・フェデラー。ウィンブルドンの素晴らしさも良さも怖さも
理解している王者です。楽しみな日曜日になりそうです。

 

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