F1のマレーシアグランプリをヨーロッパのテレビ視聴者を考えて16時からレースを
スタートするということはウェットレースになる可能性もあるわけで、ドライレースを
求める人からはとんでも無い話ですが、まともに戦って勝ち目がない人にとっては
恵みの雨になる可能性がある。そして、ドライバーがウェットでのテクニックに自信が
あったり、チームが荒れたレースにしっかりとした戦術を組める場合、ミラクルは
起きる。それを改めて理解できた日曜日でした。

 まぁ、スペインとイタリアは大騒ぎでしたね。フェルナンド・アロンソはワールドチャンピオン
に相応しいレースをしました。

 そして、このF1世界選手権にはドライバー選手権と同時にコンストラクター選手権
が掛けられている意味もよくわかりました。チームが見事にレース戦術を当てて
彼を勝利へと導いた。ドライバーがレース終了後にチームに感謝を表していたのは
チームの頭脳と技術なしでは勝てなかったことをよく示していました。

 レースシーズン開幕前に今年のフェッラーリのマシンには競争力に欠けていて
厳しいシーズンになることは明らかでした。実際に開幕戦のオーストラリアで
それは実証され、第二戦となったマレーシアの金曜と土曜にワールドチャンピオンの
アロンソが難しい戦いを強いられているのが明らかでした。

 しかし、まぁ、見事な戦いぶりでしたね。

 そして、ウィナーはフェルナンド・アロンソとフェッラーリでしたが、ヒーローは
セルヒオ・ペレスとザウバーでした。

 若きメキシコ人はミスもしましたが、レースをしっかりとまとめてチームがデザイン
したレース戦術をまとめて大殊勲の二位。あわやコースアウトするまではあわや
初優勝という素晴らしい走りでした。

 レースにはウィナーは一人しか存在しませんがヒーローは複数生まれることがある。
それを見ることができたレースでした。

 チーム代表のペーター・ザウバーのレース人生は色々なことがありましたが
彼が感動と喜びで泣いていましたが見ていてぐっとくるものがありました。

 予定調和というのほつまらないものであり、何が起きてもおかしくないのが
レインレースだと改めて感じた日曜日のマレーシアグランプリでした。

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