四大大会の試合というのは非常に特別なものがあり、ほかのツアー大会では
大事を取って出場を取りやめたりするが、四大大会は少々の無理をしてでも
出てくるものです。そんな中欠場しているプレイヤーというのは大きな理由が
あるものですね。

 アリザ・クレイバノーバの不在というのは私にとって非常に大きなものですね。

 非常に能力があり、身長や筋肉など身体的条件に恵まれた彼女ですが、
現在、イタリアでまずは体を治すこと。そして、その後に落ちた体力を
戻すことを考えています。

 フラビア・ペンネッタやサーラ・エッラーニ、コッラード・バラズッティが
私とアリザと彼女のコーチであるジュリアンの三人の会話を見て
『いい光景だね』なんて微笑んでいましたが、日本人コーディネーターとロシア人
プレイヤーとルーマニア人コーチの三人なら英語で話していてもいいはずなのに
(むしろ、それが普通である)イタリア語でうだうだ冗談を交わしていたところ
を見て、イタリアのテニス関係者は喜んでみていました。

 アリザはトップランカーの仲間入りをして、さぁ、これからという時期に
今回の悲劇を経験しました。

 成長過程のプレイヤーの急上昇を見ているのは楽しいものですし、それが
私とコーチを含めてイタリア語で冗談を言い合える人だとなおのことうれしい
のですが、彼女のアクティビティは現在病院の中のことに限られています。

 華やかなニューヨークの大会期間の中ですが、私の中では何とも言えない
不在感が漂っています。

 

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