もてぎでの日本グランプリの開催をめぐって、ライダーとDORNAの話し合いが
続いていたブルノのパドック。結論は福島の恐怖を感じながらもレースは開催
するというものでした。関係者の動揺が広がっています。

 金曜日に私はイタリアのテレビクルーにくっついていたのですが、パドック内の仮設オフィスでDORNAとライダー達の会談が行われていました。

 オフィスから出てきたアルバロ・バウティスタにイタリア1のパオロ・ベルト
ラーモが突撃取材しているところをそばで見ていたのですが、『話し合いはあっ
たが報道関係者に話せるオフィシャリーな話はない。まだ、いろいろな意味で結論に達していない。』と言っていました。

 しばらくして、DORNAのカルメロ・エスペラータが出てきて、やはり
インタビューを受けていましたが、『決定事項はなく、仮に当初の予定から変わ
ってくるようなことになっても、昨年の日本グランプリも二週間前という段階
でスケジュールの変更ができたので、それほど心配していないということでした。』

 まぁ、この時点でレースを開催するにしても、キャンセルになるに
してもかなりの混乱が予想されるなと思いましたね。

 そして、翌日、イタリアでの報道を見ていると、かなり日本のメーカーが
ライダーに対してレース開催となったら出走するようにと強いプレッシャーを
かけているようでしたね。

 すでにイタリアでの地上波放映権を有しているイタリア1は現地にスタッフを
派遣しないと明言しています。また、ロリス・カピロッシとマルコ・シモンチ
ェッリのマネージャーであるカルロ・ペルナットのようにすでにもてぎには行かないと話している関係者もいます。

 また、多くのメカニック、チームスタッフ、メーカー関係者もできることなら
行きたくないと話しています。

 土曜日の報道ではもてぎでのレース開催が決定となり、日本メーカーの担当者
がライダーに来日するように強いプレッシャーをかけていると報じられました。
また、ドゥカティはタイトル争いとは離れているため、世界タイトルともてぎでの
危険性の間で悩むということはない。そして、もし、来日して体の具合が悪く
なったときに裁判でどう戦うのかを考えると、ライダーやメカニックに無理強い
しないという声も聞きました。

 日本グランプリの開催ということで、動揺が広がっている週末のブルノでした。

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