ルーカ・スカッサがスーパーソニックドゥカティを去り、果たして誰が
走るのかと思っていましたが、様々な話が流れた末にマキシーム・ベルジェが
チームと二年契約を結びました。

 果たして、フランスの若手がイタリアのチームでドゥカティを走らせて
何が生まれるのでしょうか。

 私は彼がアンダー20ユーロスーパーストック選手権で走り始めたころから
知っていますし、かつてはあるチームとの交渉の際に通訳を務めたことも
ありました。(彼と彼の親父がイタリアのチームと話をしたいということで
君がいた方が何かとありがたいということで付き合っていて、結局、イタリア語
とフランス語の通訳をやる羽目になったことがありましたね。)

 そんなわけで、色々な付き合いがあるのですが、ライダーとしての彼を
見た場合、ちょっと影が薄いというか、爆発力にかける部分を感じます。

 ストック600の時は全10戦のうち、タイトル争いをしたコルティとティベリオ
が9戦を制しました。残りに一つをベルジェが勝利しましたが、これはドイツで
優勝争いをしていた残りコーナー三つのところでコルティとティベリオが接触
して、彼が拾った勝利でした。

 スーパースポートではカワサキのマシンが悪かったのも確かですが、
同じチームで同じマシンを走らせるシャンボンの後塵を拝しました。

 スーパーストックの今季はアイルトン・バドビーニが一人旅というレースが
多く、競り合いになってもバドビーニとBMWのリッターバイクが勝利する
レースばかりでした。

 同時代のライバルやチームメイトとの争いの中で時折光るがかっ跳んだ
姿を見ることが少なかった彼が来季のシーズンを考えた時にスーパーストック
をもう一年やることはなく、スーパースポートのシートに関しては話し合いを
したのでしょうが、まとまらず、スーパーソニックという新興チームで
スーパーバイクということになりました。

 世界の列強が戦い、日本の四メーカーにイタリアのアプリリア、ドゥカティ、
ドイツのBMWがしのぎを削るシリーズに彼は戦いの場を求めました。

 果たして彼が何を見せてくれるのか、楽しみです。

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