ロベルト・ロルフォ来季はスーパーバイクでカワサキニンジャをライド。
 才能がありながら、少々の運がなく、いいところまで行きながら、輝く
ことが数少なかったロベルト・ロルフォの来季はどうなるのかと思って
いましたが、何とチームペデルチーニでカワサキのスーパーバイクを走らせ
ることになりました。
http://www.gpone.com/index.php/it/news/37-ultime-news/2494-rolfo-in-superbike-con-kawasaki.html

 私と彼との付き合いはずいぶん長くなります。98年彼がTSRホンダのマシンで
グランプリの250ccクラスにやってきたときからですから、長い月日が経ちましたね。

 デビューイヤーでTSRホンダのマシンで時に光る走りを見せた彼には栄光が
やってくるかに思えましたが、あと僅かばかりの運がなかったのが残念でした。

 アプリリアの250ccで光る走りを見せたり、ホンダの250ccでタイトル争いを
したときに彼には王者が必ず有する運が欠けていました。
彼が250ccクラスでポッジャーリとタイトルを争っていた時に運ともう少し
ホンダのバックアップ体制があれば世界チャンピオンになれたのにと多くの
世界中のロルフォファンと同様に思っていました。

 MotoGP時代はテック3ヤマハでしたが、持っている能力を発揮できずに
ダンロップタイヤユーザーとして速いライダーがミシュランやブリヂストンを
使って持っている能力を発揮している姿を眺めている日々でした。

 スーパーバイクにやってきて、型落ちのドゥカティで苦戦。テンカーテホンダ
でホンダCBRを走らせる時も僚友のトーズランドとは離れたタイムでの走りと
なり、アルテアホンダではチームの力の無さから中団グループでの走りと
なり、スティギーホンダでは彼の故障とチームの経済事情によって浪人を余儀なく
されました。

 いい奴であり、私に丁寧に応対してくれ、インテリジェンスを感じさせる
彼は非常に業界的な評価も高い。しかし、何かが足りない。それは王者が
持っている強運だと思っています。さらに付け加えるならやはり世界チャンピオンが有する強欲さかなと思います。

 チームペデルチーニは能力があり、リッターバイクの経験のあるライダーを
求めていました。一部報道にはアンドリュー・ピットの名前もありましたし、
他のイタリア人ライダーの話もありました。

 しかし、ペデルチーニファミリーはロベルト・ロルフォを選択しました。

 これはロルフォにとって、最後の大きなチャンスかも知れません。

 果たして、彼がこのチャンスを生かすことができるのか。来年の開幕が
楽しみです。


 (写真はかつての鈴鹿でのもの)

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