真矢みきが言っていた言葉の重さ。

　いつだったら、テレビ東京の日曜の夜の番組で真矢みきをずっと追いかける
番組の中で、彼女が宝塚の後輩に向かって『宝塚を出たら、外の空気は冷たいよ。』
と言っていました。確かにそうだよなと感じましたね。

　基礎を学び、多くの先輩方から学習して、トップに立ったり、いい役を得ていた宝塚の中ではまり役というものがあり、根強いファンの支持を得て、劇場の中で
高い熱の中で存在していた時には周囲のバックアップもあったでしょうし、宝塚
の中だからできること、主張しやすいこともあったでしょう。

　しかしながら、その後宝塚を離れると、日本の芸能界の中の数多い女優の一人
という位置づけになります。

　製作サイドから見ると、元宝塚の女優というのは好んでキャスティングするの
でしょうか。

　宝塚の男役で素晴らしい歌唱力と演技力を持っていると評価できても、
その人を中小企業のちょっとドジなOLの役にしたいとは思えないだろうし、
給料が下がってきている旦那を持つ、日常に不満を持つ主婦の役にはまるかと
いうとそうは思えない。

　あるいは娘役で人気を持っている人が、時代劇に使えるのだろうかと
疑問に思う人もいるだろうし、ギャルっぽい設定の役には難しいのかなと
考えるでしょう。

　そう考えると、宝塚で人気を得た人が退団して、テレビや映画や劇場で
自らの立ち位置を確保するというのは本当に大変なことだと思いますね。