メルボルンの女子シングルス決勝というのは、私にある時期のK1グランプリの
決勝を思い出させました。

セレーナ・ウィリアムスという人というのは、生まれた時から骨の太さや
筋肉の付き方など恵まれたフィジカルを得た人がすぐれたトレーナーがいて、
科学的なトレーニングをして、いいヒッティングパートナーを抱えて(あるいは
生まれてからずっと一緒にいて)いいコーチやアナリストを雇ったり、契約して
生まれた世界ナンバーワンプレイヤーだと思います。

一方、ジュスティーン・エナンという人は身長が公称では166センチという
発表になっていますが、それより低いのではないかと言われています。
その彼女はセレーナ・ウィリアムスのようなフィジカルを有していることは
なく、普通の人、スタンダードな女性が追い込んだトレーニングをして、
鍛練と稽古を重ねて、自らを高めつつ、様々な技術を学びながら上昇していった
人だと思います。

セレーナ・ウィリアムスはある意味、マイク・ベルナルドやピーター・アーツ
のように思えますね。

一方、ジュスティーヌ・エナンはサッカー少年という普通の男の子が空手に
出会い、極真流の稽古を重ねて上達と進化を果たしたアンディ・フグの姿に
重なります。

かつてのK1グランプリの決勝戦でマイク・ベルナルドとアンディ・フグの
戦いがあり、お客さんの多くは空手出身で空手スピリットを持って、
空手の技を持つ、普通の人が鍛えて、生まれた時からすごいフィジカルを
持っていたキックボクサーを空手技で破った時に大きな盛り上がりで会場は
大爆発でした。

メルボルンのお客さんもアンディ・フグを応援したK1ファンと同じ好みや
空気感を醸し出していたように思いました。




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