まぁ、ヒューイットと付き合っていた時にオージーなまりの英語を話して人気を
得ていたキム・クリシュテルスがママになり、オーストラリアにやってきて、
それほど苦戦することなく、決勝進出し、同郷であり、帰り新参のジュスティーヌ・
エナンを退けて優勝しました。

まぁ、すごいですね。子育てをするというだけでも大変なのに、過酷なツアー
には世界の列強がひしめいている中でこうして優勝してしまう。

周囲の理解や協力もあるのでしょうが、うまく時間を使っていること。
自分のことを理解しているのではないかという気がしますね。

かつて、横綱の輪島さんがけいこ嫌いで、全然練習しないという話がありました。
それをツービート時代のビートたけしがネタにして、笑いを取っていましたが、
ある時にテレビ局の楽屋で収録の合間にいたところ、輪島がネタにしないでくれと
頼みにいったそうです。

『たけちゃん。勘弁してよ。そりゃあ、若い衆ががつがつ取り組みをしている
時に長風呂に入ったり、針を打ってもらっていることはあるけれど、それは必要
だからやっているわけだから。それに、人前で長々やる稽古がいい稽古だとは限
らないよ。他人がいない時に稽古していたり、人前で集中して短時間やっている
ことがいい稽古だったりするんだから。全然、稽古していないわけじゃないんだ
から。全くやっていなかったらいくらなんでも横綱なんかにはなれないよ。
人前で長々やる稽古がいい稽古だと思わないし、体が求めている時に周りが稽古
していても長風呂に入ったり、針を打つのは必要なんだから』

 ビートたけしはその言葉を聞いて、そりゃあそうだなと思って納得して
漫才のネタにするのはやめたそうです。

 キム・クリシュテルスには輪島の言葉が重なりますね。子育てもあるし、
長年のツアーでどこかしら爆弾も抱えている。そんな中で、体のメンテナンス、
時間の使い方、練習の質と量をじっくり考えてベストな解決法を考えて
それを全うしているような気がします。

 彼女のキラーフォアハンドとコートカバーリングには自分に対する自信と
同時に周囲の理解と今までの経験から生まれた方法論が昇華されている
ような気がします。


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